5話目
__月曜日の部活にて
「凛〜、アルトとテナーでDのとこ合わせよ〜」
「ん、いいよ」
♪〜〜
私たち吹奏楽部は新歓演奏会のための練習に励んでいた。
「おーい、凛っ」
「ん、茜か。どうしたの?」
「いや、もう時間やでえ?ミーティングして、挨拶して帰らなきゃ」
「はっ!!もうそんな時間か。そうだね、ありがとう!」
「気にせんときー!って、あ!凛、あのさ今日帰りコンビニ寄っていかへん?」
「え?別にいいけど……?」
「あんがと〜!じゃあ後でな!」
「これで今日の部活を終わります。礼、ありがとうございました」
「「ありがとうございました!!」」
「ん、待たせたねぇ」
「あ、茜。お疲れ様。先生と予算とか部費の話は大丈夫そう?」
「大丈夫、大丈夫〜!それで、今日誘った理由なんやけどさ」
「ん〜??」
「どうだった!!あの塾!!」
「え?!あ、あぁ 」
私は脳内にあの先生の言葉が聞こえた
「黒木先生……」
「あ〜!黒木せんせーね!!あの人うちらの学年担当で1番仕事多い人!面白いよお〜?」
「そうなんだ、あ、コンビニ。」
「唐揚げ棒1本奢りでどう?うち、今日会計頑張ったよお〜?部長さん!」
「奢りません……!!」
それから帰り道、あの塾のことを沢山聞いた。茜も同じく個別なんだとか。塾のことだけでなく、あの先生も含めた先生のことも。
「黒木先生は、ほんまに何歳かわからんのやぁ。」
「結構大人っぽい顔してたけどね」
「ん〜〜…、今度聞いてみよーっと!先生たちの恋バナも聞きたいなぁ」
「それはありなの??」
「うちの力舐めんなっ!笑笑」
「怒られないでよ??笑笑」
茜がいるだけで、心強く感じる。まあ、塾にそんな緊張なんてしないでいいと思うけど。
「また、明日な!!」
「うん!また明日ね」
明日は、塾の体験日。やっぱりドキドキするものよね