表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/10

4話目

黒木先生と面談を始め、私にもいくつか質問が来た。


「凛さんは、文系か理系、どちらを選択していますか?」

「あ、私は文系です。理系がすごく苦手で……」

「そうですか、じゃあもしかしたら、私は英語科担当なので凛さんの担当になるかもしれませんね。」

「は、はぁ………」


その後も何個か質問や希望を聞かれたりした。その結果、私はこの塾への入塾を決めた。なんでそんなすぐ決めたかって言うのは、黒木先生からの言葉だった。


「黒木先生、うちの子はまだ将来やりたいことも、志望する大学も決まっていないんです。そんな段階で塾に入れるのはいいのでしょうか……?」

「もちろんです!1年生から入ってる子もいますし、志望校が決まっていない子も多くいます。」

「そうなんですね……!」

「もし、凛さんが希望してこの塾に入塾してくださるのなら」


「私は絶対に凛さんを支えますよ」


こんなの、今思えば塾側がマニュアルで設定した売り文句だろう。でも、何故か私の心にすごく、強く響いた。この先生なら、頼れるかもしれない。


「……お母さん、私ここ、入りたい。」

「凛!!ほんと?! 先生この子もこう言っているので入塾の方向で進めてもらってもいいですか……?」

「はい!もちろんです!これからよろしくお願い致します!」


そこから、さらに詳しい話は決まり、私は2対1の個別授業を選択することにした。


「それでは、来週の火曜日の体験でお待ちしております。」

「はい、よろしくお願いします。」

「凛さん。」

「は、はい!」

「ありがとう、ここに入りたいと思ってくれて。来週、よろしくね」

「あ……はい」


私たちは塾を出た。


不覚にもドキドキしてしまった。相手は私よりもきっと幾分か年が離れてるというのに。


来週から生徒……いや、まだ体験生だ。でも入ってしまえばあの先生に教わるのかもなぁ。


「なんだろう、ちょっと楽しみだな」

「どうしたの?凛。」

「ううん、なんでもない。」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ