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第一回 映画『君の名は』を見て勉強したこと

映画感想込。ネタばれ有です。


 昨年一度、映画館で観ました。先日テレビでもやってましたね。その視聴で二回目。作品は二回見ただけです。

 

 見るタイミングではもうずいぶん評判になっていて、レビュー記事もたくさん出てましたね。ネタばれにならない程度に賛否両論、眺めたりしていました。

 

 初見での感想は、「期待していたよりもずっと楽しめた」。

 賛否あった評判と、そもそもブームものが嫌いという捻くれ者の私は、まぁ見る前の期待値が低かったんですよねー。というと相当作品を貶めちゃってますが、いやうん、普通に面白い。

 

 ……普通に面白いってのは褒め言葉なんでしょうか。「決していい意味では使われない『普通』!」。

 

 

 

 閑話休題。

 

 で、普通に面白かったのですが、ひとつどうしても気になるシーンがあって。……って、皆様既に見てる前提で話を始めますよ! 今さらですし! 

 

 終盤山の上で三葉と滝くんがやっと会えて、そのあと。三葉は村に戻ってみんなを避難させようと必死になるわけなんですが。


 あのシーンで三葉の頭の中が「大好きな滝くん」のことで埋まってしまってるのが本当にもったいない。作品の見せ方として、あのシーンの三葉の心情が、作品全体を「色ボケ感」に染め上げてしまってるなぁと感じてしまったのです。暴言出ました!

 

 物語の盛り上がりとして、あらかたの問題はそこまでの展開で片付いていました。

 

 主人公とヒロインが初めて実際に出会い、会話をし、最後の戦いに挑む、と決意をして別れます。このあとどれだけ離れ離れになっても、絶対に探し出してみせる。そう約束をして。


 そこまでしたら、もう他にやることはない。滝くんのお仕事は終了で、全部終わった後に村人の無事を確認すれば、後はエピローグ待ちです。実際そうでした。


 ここからの見せ場は三葉ちゃんの独擅場。実際に隕石の落ちる村を救うのは実際に村に住んでいる人の役目で、そのために村の実力者である父親を動かすのも実の娘の仕事。


「なんとかしてみんなを避難させなきゃ」


「どうにかしてお父さんを納得させなきゃ」


 頭の中はそのことでいっぱいになっているべきなんです。


 全部終わって一息ついて、「終わったよ。○○くん……。あれっ、名前が思い出せない!」恋愛パートはそれで充分です。そういう展開だったら、私個人として「君の名は」は文句なく傑作として受け取れていたと思います。うそ。細かいツッコミどころはあるかも。


 まぁでも。隕石をどうにかしなくちゃ!と問題は、ストーリー的にはラスボスポジションの盛り上がり案件だったはず。三葉ちゃんは村を助けようと走り回っているのに、「あなたの名前が思い出せない!」とそればっかり考えている。よそ事を考えながら何となく解決されてしまうと、見てるこっち側としてはどうしても「あ、隕石落ちるのって、好きな男の名前よりも大した問題じゃなかったんすね。巫女ヒロイン様パネェっす」感が拭えず……。


 それが本当にもったいなかったな、と感じました。

 



 アイディア自体はとても楽しめたので、個人的には「傑作」ではないにしても「面白い作品」の方に分けてます。


 男女入れ替わりという陳腐な青春モノ設定で、実は距離差だけじゃなくて時間差もありました、っていうのは個人的にはよい意味で驚かされました。「そこだけが惜しいなぁ」っていう感じです。


 人に勧めて、「どう思った? 自分はこう思ったんだけど」っていろいろ言いたい。そんな作品でした。自分が勧めるまでもなくみんな見てるんだろうけど。

 



 ここからは自分の問題。ストーリーテリングの面で考えると、そういう描き方をついついしてしまうっていうのはとても気持ちはわかるんです。


 気が付けば、ついついキャラにずーっとおんなじこと悩ませちゃったりしてるとか。


 強調したくて何度も同じこと繰り返しちゃって、読者からしたら「もういいよ、わかったよ」だよなぁ、とか。


 このシーンではこういう心情になるべきじゃないっていうところで、キャラクターをそういう心情にさせてしまう。それを減らしていかないといけないなぁ、と反省にもなりました。

 

 当然同じレベルじゃないですし、話を作る過程も全く違いますが。


 他の作品を見て、「ここはこうした方が」って思ったことについて、自分の作業に還元していかないといけないよなぁ、とは思っている今日この頃です。できてないけど。

 

 


 余談ですが、映画館では糸守町の舞台が日本のどの辺なのか、中盤くらいまで出てきませんでした。少なくとも自分が気付く範囲では。


 劇場で初見そこまでの三葉ちゃんパート(中身不問)のシーンをヒントに、「この方言は~」とか、「神社の雰囲気で~」とかいろいろ考えながら見てました。中盤、どの辺の地方だか出てきたときには「よし当たった」と劇場で小さくガッツポーズしたり。うん変な奴です。


 ところで序盤に一か所気になるところがあって、村を走る車のナンバーが映るシーンがあるんですよね。劇場では見逃して、あそこにもっとはっきり書いてあったのかなぁ、なんて考えたのですが、テレビで見直したときには字が潰れていて読めませんでした。


 あのナンバー、判別できる程度に書いてあったんですかね? もし読めた方がいらしたら、ぜひ教えてください。

 


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