表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ちょっと人見知りな異世界転生  作者: 夏巻き
転生。そして次へ。
2/3

転生?2

ついていくとそこには他にも呼ばれた方々が数人いて、順をなしていた。

奥を見ると受付みたいな所が10箇所くらいあり、それぞれ板でしきられている。先頭の人は、受付に居る人の指示にしたがって水晶みたいなのに手をかざしているようだ。

僕だって小説くらい見ることはあったから分かる。転生とかチートとかに関係するものじゃないだろうか?いや、まだ受付まで長いし、近くならないと分からないとは思うけど。




少しずつ人数が減り、だんだんと受付が近づいてくる。

前にいた人は、光ってどんどん消えていく。うん、これだけ聞くと怖いね。

要は話が終わったら転生するみたいで、それを実行するために一度体を光にし、転生先で新しく体を構成させるらしい。さっき連れてきた方に聞きました。

なぜ一度光にするのかは教えてくれなかったけど、それほど大事な行程なんだと思う。けど、さっきから定期的にピカピカ光ってるもんだから少し網膜やられてるんだけど....。どうやら死んでも体の機能はなくならないらしい。




「次の方どうぞ。」


そうこうしてるうちに僕の番が来た。


「えっと....西園寺 妙美琉さんでお間違えないですか?」


そう受付の男性が質問する。

この男性もよく病院にいる先生みたいに、着ている白衣を前のボタンをはずした状態で着ている。一瞬、前を開けた状態で衛生面的に大丈夫なのだろうかと思ってしまったが、ここが病院でないことを思い出すと、考えるのを止めた。


「....はい」


簡潔に返事を返すと、相手も はい。と小さく頷き、手に持っていた書類に視線を落とした。


「ではまず、あなたはご自分がどうしてここにいるのか分かりますか?」


まるで死んだことを確認させるかのような質問だ。だって、誰も分かりやしないだろう。いつ来たかなんて。ここにいる人は全員 気づいたら真っ白い病院みたいな所で椅子に座ってたんだから。記憶喪失でもない限り忘れたりはしないんだろうけど、集団記憶喪失なんてありえはしない。

だから 分かっている。と答えた。


「そうでしたか。分かっているようで説明が省けました。」


と言う返答に、なんてあっさりしているのだろうと思ったのは内緒。


「それでは説明させていただきます。」


次に説明にはいるようで、手元の書類を何枚かめくったのち、僕の方へと読めるように向きを変えて差し出してきた。読めない言語で書かれていたらどうしようと考えていたが、書いてあるのは全て日本語で、読めないようにはなっていなかった。

しかし考えていたのが表情に出ていたのか、


「ここは日本の転生支部なので日本語で対応しております。」


と、少し微笑みながら答えてくれた。

考えていたことが見事に読まれたことに恥ずかしくなり、少し頬を染め、照れ隠しと言わんばかりに下を向き書類に目を落とすのであった。




「では、まずここは先ほどお話した通り、日本の転生支部でございます。転生機関の本部はここよりも上の天にあります。転生機関は、亡くなられた方の次の生き方をサポートするためにあります。日本では死後、天国と地獄どちらかに行くという表現のされる方がいらっしゃるとのことですが、本当はご自分で決めていただくため、そのような考え方はございません。また転生には............」


頬の熱もとれ、書類に目を配らせながら彼の説明を聞く。

どうやら転生機関にはいくつもの支部があり、それぞれの地で存在しているらしい。その地で亡くなったか人を迎え入れ、次の人生へと転生させる。その転生は自分で容姿・年齢・生まれ先等々決めることができ、いわばよくある小説のようにチート構成にもすることができるようだ。

だが、それにはいくつかの難点がある。自分が今まで生きてきて、よいと思われる行為等によってポイントがつき、逆の場合はマイナスされていくシステム。そのポイントによって次の人生をどのようにしたいのか決めることができる。マイナスの人は、多少のハンデを背負って次の人生を決めていく。

次の人生をきめるにあたり、ポイントがマイナスの人でも次はどう生きたいか、さらにポイントをマイナスにして決めることができるが、そのマイナスの分次の人生では不幸が訪れるらしい。

かといって、ポイントをプラスにしたまま転生の設定を終えたから、転生した次の人生では不幸など全くない。と、いう風には言い切れないと言っていた。じゃあポイントをマイナスにしたまま転生しても不幸度は変わらないのでは?と思ったが、そこは転生機関にしか分からないことなのだろうと思い質問はしなかった。

ちなみに、不幸については、小石につまずくなどの小さいものもあるらしいから多少は大丈夫だろう。




説明もあらかた終わり書類をたたむと、次に水晶みたいなのものを取り出してきた。

水晶は目視だが、半径10ほどで大きい部類にはいる。それを支える台座は黒い色をした木製のもののようだ。この水晶が連れてこられたときに見たものだろう。


「それでは次に、あなたは転生先でどのようなことを望みますか?容姿・生まれ先など自分が思うままにおっしゃっていただいてかまいません。」


と水晶を観察していると、彼は転生先でのことについて要望はありますか?と聞いてきた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ