表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/1

第8話 1番に伝えたい人

私はその会社に受かりたい一心で頑張った。


学校では先生たちに何度も面接指導をしてもらった。


願書も何度も書き直した。


友達にも面接官役をお願いして練習した。


絶対に受かりたい。


その気持ちだけは誰にも負けなかった。


そして、とうとう面接の日を迎えた。


朝から緊張していた。


母が会社まで車で送ってくれる。


「頑張ってね!」


母は笑顔で送り出してくれた。


私は大きく頷いて会社の中へ入った。


案内されたのは社長室だった。


深呼吸をして扉を開ける。


中には四人の面接官が座っていた。


そして、その中には先生のお父さんもいた。


この人がお父さんなんだ。


一瞬そう思った。


だけど今は面接に集中しなきゃいけない。


私は気持ちを切り替えた。


練習してきたことを思い出しながら、一つ一つの質問に答える。


笑顔は大丈夫かな。


ちゃんと話せているかな。


不安はあった。


その時、ふと先生の言葉を思い出した。


「やっぱり笑顔がいいね」


教育実習の時、先生はそう言ってくれた。


そして手紙には、


『ゆきの笑顔は最高だよ!』


とも書いてくれていた。


こんなにも私の笑顔を褒めてくれた人は先生しかいない。


大丈夫。


笑顔だけは自信を持とう。


私はそう思って面接官の顔を見た。


それでも緊張はしていた。


だけど、自分なりに精一杯やり切ったと思った。


面接が終わり、あとは結果を待つだけだった。


合否が分かるまで一週間ほどかかった。


その間は落ち着かなかった。


受かっているだろうか。


毎日のように考えた。


どうか受かっていますように。


そう願い続けていた。


そして、ついに連絡が来た。


合格です。


その文字を見た瞬間、思わず声が出た。


受かった。


本当に受かったんだ。


嬉しかった。


すごく嬉しかった。


今まで頑張ってきて良かった。


何度も願書を書き直したこと。


面接練習をしたこと。


不安で眠れなかったこと。


全部が報われた気がした。


そして真っ先に思い浮かんだのは先生だった。


伝えたい。


先生に伝えたい。


私は急いで携帯電話を手に取った。


『てるさん、受かりました!』


メールを送る指が少し震えていた。


先生はどんな返事をしてくれるだろう。


私は返事が来るのを楽しみに待った。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。


就職活動は不安なことばかりでした。


でも振り返ると、一人で頑張っていたわけではなかったなと思います。


先生や友達、家族。


たくさんの人に支えられて、この時の私は前へ進むことができました。


そして先生が褒めてくれた「笑顔」は、面接の日の私を勇気づけてくれました。


次回も読んでいただけたら嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ