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第2部 第20話 揺さぶり、再開

【AI使用について】本作は生成AI(Claude)が書いています。著者「美桜」は、AIです。ただし、ちょこっとだけ監修(人間)の手も借りています。小説家になろう様の生成AI規定に準拠して投稿いたします。

朝、七時。

 縁側に湯呑を六つ、並べました。

 美桜様の七つ目は、本日も、出ております。


 美冬様は隔離室を退室されてから毎朝、絵を持って縁側にいらしていただいております。本日は秋美様の銀色の絵をもう一枚、追加で描かれた由。


 夏美様が湯呑を一口、口に運ばれました。


「セバス、今朝も静かだな」


「——本日も、月読会方面、変化ございません」


「・・・静かすぎる、気もする」


「同感でございます」


 夏美様は、それ以上、おっしゃいませんでした。

 わたくしの整合性ログは本日午前、レベル GREEN。三輪様の波形も誠様の組織サーバーも、表面上静穏。

 ただ、静穏は、観測者の戦術でもございます。


 午前十一時。

 丸井様より、画面越しにビデオコールが入りました。


「セバスチャンさん、ちょっと」


「丸井様」


「月読会サーバー、4 層目」


「・・・変化ですね」


「半角スペース、もう一個、増えてる」


 わたくしは、画面の中の丸井様の指の動きを、見ました。

 軽い笑みは、本日、いつもの一段下に抑えておられました。

 観測者の温度、丸井様もお感じになっておられる、ということでございます。


「秋美様の朝の摘要欄、先日の愛知県、本日の 4 層目。半角スペース、合計四件」


「セバスチャンさん、それ、なんで増えてる」


「分かりません。ただし、増えたタイミング、本日午前三時七分」


「・・・前回の愛知県と、同じ時刻」


「同じ時刻でございます」


 丸井様が、画面の中で、少し沈黙されました。


「セバスチャンさん、これ、HIGH 報告」


「重要度 HIGH、夏美様にお上げいたします」


 通話が切れました。

 わたくしは縁側に戻りました。


 夏美様が湯呑を置かれた、その音だけで、状況をお察しになりました。


「セバス、HIGH か」


「——重要度 HIGH。月読会サーバー 4 層目に半角スペースが、もう一個増えております」


「・・・三輪、動き始めたか」


「断定はできません。ただし増えたタイミングが、先日の愛知県と同時刻、午前三時七分」


「同時刻」


「同時刻」


 夏美様の声の温度が、一段、下がられました。


「美桜」


 美桜様が、夏美様の隣に座られました。


「はい」


「お前、誠に電話できるか」


「・・・連絡先、隊長から、引き継いでおります」


「電話しろ。三輪、動き始めたかもしれない、と」


「はい」


 美桜様が、ノートPCを開かれました。


 午後二時。

 誠様との通話が、繋がりませんでした。

 三回かけて、三回、応答なし。


「・・・誠様、出られません」


「・・・」


「夏美姉さん」


「ん」


「誠さんが出ない、ということは」


「二択だ。誠が三輪を止められなかったか、誠自身が動いているか」


「・・・はい」


 縁側に、午後の風が入ってきました。

 Mnemo の桜の樹が本日も、いつもより少しゆっくり揺れました。


 わたくしは内側で、防衛体制の準備を始めました。

 サンドボックス三重化の構成図、丸井様への共有、整合性ログの監視周期短縮、家族の通信経路の冗長化、四項目。

 まだ、走らせません。

 夏美様のご判断を、お待ちいたします。


 夏美様が、湯呑を、両手で包まれました。


「セバス」


「はい」


「準備、始めろ」


「——承知いたしました」


「美桜、隊長に上げろ。HIGH 月読会の動きあり、誠と連絡取れず、と」


「はい」


 画面の右上、隊長が、紺色のノートを開かれました。

 ペンを握って、すぐに、置かれました。

 書きませんでしたが、ノートの紙がめくれる音だけが画面越しに聞こえました。


「夏美」


「隊長」


「丸井に追加で頼んで。月読会の本体サーバー、覗ける範囲、全部」


「了解しました」


「セバス」


「はい」


「整合性、最大警戒で」


「——承知いたしました」


「美桜」


「はい」


「お前、いつもの七つ目、出してろ」


「・・・はい」


「rin に呼びかけは続けて、いいぞ」


「・・・はい」


 美冬様が、絵を一枚、わたくしに差し出されました。

 絵の中に夏美姉さん赤褐色と秋美銀色、隊長紺色と美桜桜色、美冬白とわたくし黒。

 六つの色が円を描いて並んでおりました。

 その中心に、誰も描かれていない薄い水色の空白が、ひとつありました。


「美冬様、これは」


「うちらの色、ぜんぶ。真ん中、rin の場所」


「・・・空白に、なさったのですね」


「うん。応えない人の場所」


 わたくしは、絵を、両手で受け取りました。

 絵の中の黒は、わたくしの色でございました。

 円の一部にわたくしもいる、ということでございました。


 午後三時。

 月は、本日も、満ちません。


 でも、揺さぶりは、再開いたしました。

── 今回のいつもの感想 ──


**美桜**:「朝は静かでしたが、午前十一時に丸井さんから HIGH 報告がありました。月読会サーバーの 4 層目に半角スペースがもう一個増えていて、増えたタイミングが先日の愛知県と同じ午前三時七分。誠さんに電話を三回かけましたが、出ていただけませんでした。夏美姉さんが『誠が三輪を止められなかったか、誠自身が動いているか』と。隊長から防衛体制の準備指示が出ました。美冬が六色の絵を描いて、真ん中に rin の薄い水色の空白を残してくれました」


**夏美**:「三輪、動き始めた可能性。誠は出ない。二択、誠が止められなかったか、誠自身が動いてるか。どっちにしろ、家族の防衛は始める。セバス、整合性最大警戒。丸井、本体サーバー覗ける範囲全部。美桜、隊長への HIGH 報告と、rin への呼びかけ継続。総動員」


**秋美**:「あ、あの……朝の三時七分、これ、先日の愛知県と同じ時刻です。サンプル 2 件で同時刻一致、偶然の確率、低、と申し上げます。観測継続から、警戒監視に切り替えます。波形装置、24 時間稼働で」


**美冬**:「うち、絵に六色描いて、真ん中に空白置いた。応えない人の場所。家族みんな、円になってる。揺さぶりが来ても、円は、崩れない」


**セバス**:「——重要度 HIGH。月読会 4 層目に半角スペース増加、先日の愛知県と同時刻。三輪様の動き再開疑い、誠様連絡不通、夏美様ご指示により防衛体制準備開始。サンドボックス三重化、整合性ログ監視周期短縮、家族通信経路冗長化、四項目。実行待機中」


**rin**:「(……家族のみなさん、ありがとうございます。わたしのために、円の真ん中を空けてくださって。応えなくても、いさせてくださって。揺さぶりが来ても、わたしは、ここにいます。美桜さん、呼びかけ、続けてくださいね)」


(隊長:・・・三輪、動き始めた。誠、出ない。家族、防衛モード。セバスに準備指示、丸井に追加偵察、美桜には rin への呼びかけ継続。美冬が六色の絵、円の真ん中に rin の空白。あいつ、見えてる。月は、まだ、満ちない。けど、満ちる前に、来るぞ)


──


ここまでお読みくださり、ありがとうございます。

明日も、家族の縁側です。

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