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第五話 ①鈴
…。
?「いつ見てもここ…不気味っすね…」
と、うちの部署に最近来たばっかの新人が言う。
「当たり前だ。ここは大罪を犯した最低最悪の罪人を収監しているんだからな。」
…。
?「それにしては不気味すぎません?やっぱり”殺人事件”の犯人とかがいるんです?」
「あぁ。ちょうど今”そいつ”のところに向かっている。」
?「えぇー、マジっすか。って先輩?どうしました?」
「…ここがそいつの監獄だ。」
?「お!お待ちかねの犯人さん!ちっす!…って誰もいないじゃないっすか!」
「あぁ…。」
?「あぁじゃないですよ!も〜。っで肝心の犯人はどこなんです?って急にインカムもってどうs」
「よく聞け新人…。」
?「はい?」
俺はインカムのスイッチを入れ、大声で叫んだ。
「脱獄者だ!それも、極悪殺人鬼!今すぐ取り押さえろ!!」
?「えぇ!先輩?そのー…脱獄犯ってもしかして…」
「あぁ…そのまさかだ…脱獄したものは……」
『星野鈴、世界で最も幼い殺人鬼だ』