第三話 理不尽に振り回される女
(理不尽だ…)
皆さんどうもこんにちは!鈴こと星野鈴です!
今私はとても理不尽な体験をしています!
半年前に突然頭にケモ耳が生え、耳が四つあるのは私の娘ではないと両親に家を追い出されたあげく…
今現在、知らない女に知らないところに連れて行かれています…うぅシクシク…。
でも!私は諦めません!私は両親を見返し、自分の幸せを掴みにいくのでs…
季雨「えーと…鈴?だっけ?何一人でずっと喋ってんの?w厨二病?w厨二病なのかなwアヒャヒャヒャw」
「…」
えーこの人のことは置いといて…私は!自分の幸せをt…
季雨「あ!着いたよー!」
「…」
遮られた…。
「え…」
季雨「ただいまー!みんなー!」
「なっな…」
二人の目の前には…
「でっっかああああああああ!」
すぅぅぅぅぅぅんごく大きな屋敷があった。
「っん?みんな?…」
季雨「あれ言ってなかったっけ?ここ、小さい子から高校生くらいの子まで一緒に暮らしているんだよ、一応学校ってことになってるらしい」
「ヘェ〜それはすg」
小さい子供達「「「季雨ーーーー!」」」
前から子供が三人くらい走ってきた。
季雨「おー!お前ら!元気にしてたかー?」
お花を持った女の子「うん!ハナね!季雨のこと、元気に待ってたよ!」
鼻に絆創膏をつけた男の子「お…俺もちゃんと待ってたし!」
うさぎのぬいぐるみを持った女の子「私も…待ってた…」
季雨「そっかそっか、ハナにシュウにミク、ただいま。」
小さい子供達はとびっきりの笑顔で「「「おかえり」」」っと言った。
私はその笑顔があまりに眩しすぎて昇天しそうになった…が、季雨の言葉によってそれは防がれた。
季雨「今日はみんなに紹介したい人がいるんだ」
うさぎのぬいぐるみを持った女の子「それって…そこの…頭に耳が生えた人?」
みんなの視線が私に集まる。
季雨「みんな、このおねぇさんは、無職の鈴お姉さんだよ!…で、鈴!この子達がさっき話した子達だよ!」
お花を持った女の子「ハナって言います!七歳です!よろしくね!」
鼻に絆創膏をつけた男の子「シュウって言います、よろしく…。」
うさぎのぬいぐるみを持った女の子「……ミク…です…よろしく」
「(おい!)」
季雨「(ん?)」
「(無職ってなんだよ!)」
季雨「(ん?無職でしょ?)」
「(それ言ったらテメェの自宅警備員はどうなるんだよ)」
季雨「(自宅警備員は自宅警備員だよ)」
ハナ「季雨も鈴お姉ちゃんも、目にゴミ入っちゃったのかなコソッ」
シュウ「いや、あれはなんというか…コソッ」
ミク「(アイコンタクトってやつかな…)」
季雨「じゃあ自己紹介もこの辺で…じゃあ鈴と私はそろそろ行くねー!」
ハナ「もう行っちゃうの?」
季雨「ごめんね、鈴お姉ちゃんにここの事色々教えないといけないからさー…」
ハナ「そっか…」
「…じゃあさ、教えるのが終わったら遊ぶっていうのはどう?」
季雨「え…でも」
「それなら困らないでしょ?」
季雨「そうだけど…」
ハナ「遊んでくれるの?」
「もちろん!でもそのためには、ここの事色々知らなきゃだから、もうちょい待てるかな?」
ハナ「うん!ありがとう鈴お姉ちゃん!」
心なしかシュウとミクも喜んでいるみたいだ。
鈴「じゃあ決まり!また後でねー!」
子供達「「「バイバイー!」」」
季雨「無職ちゃん?いいの?遊んでもらっちゃって…」
「ん?ああ、全然いいよ…子供には慣れてるから………てか今無職つったか?」
季雨「ヘェ〜意外。どうして慣れてるの?」
「あ〜、妹がi…」
言いかけた途端、視界が真っ暗になった。
「……」
「………」
誰かの話し声がする…。
「えぇ…あの子のことだけど…。」
これは…お母さん?
「……」
違う…。
お母さんじゃない…。
あれは…
「えぇ…殺すのは…どうかしら…」
誰…?
…ズ………
…す…z…!
………鈴!