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プロローグ
それは、私にとって衝撃的な出来事だった———。
ピピピピピピッ
目覚ましの音が鳴り響き、忌々しい朝がやってきたことを告げられる。
私は、その事実から目を逸そうと再び布団を被った。
…
数分が経ち、そろそろ起きようかとベッドから降りると自分の頭に何か違和感を感じた。
なんだろうと思い、手でその違和感を触ってみた。
フワっ
???
何だこれ。
モフモフッ
うん。なにまじで。
私は机の上にある手鏡を持ち、その違和感の正体を確かめる。
!?
そう、頭についたそれはとてももふもふしていて、触りたいという欲望に抗うことのできないような…
そんなものだった。
目に焼き付いたそれを言葉にするのなら…
“ケモ耳”
…
……………
「なんじゃこりゃああああああああああああああああ!!」