ひとりぼっちのぼっちくん
あらすじ
主人公の栄二は母親に勉強が出来ないと暴力を受けていた。そしてついに家を追い出されて途方に暮れ歩いている時前はそんな事なかった事をを脈々と思い出しながら歩いていた以前預けられていたお婆さんの家での事やアメリカに移住していたころのことなどを思い出しながら歩いていた。お婆さんの家では何でも自分でできるとても良い子だと褒められていたことやその家でも皆と仲良くしていたある日自分の家族と言う者達が栄二を迎えに来たのだったがその事が何なのか戸惑ってしまう時間もなくアメリカに一緒に連れていかれる事に為る。そしてアメリカでの家族と言う者達との生活だったことも思い出していた。しかし以前の生活では仲良くしていたのに母親が日本に帰ると急に窯変して何かと栄二に八つ当たりの如く体罰を与える様に成ったそして歩きながら以前褒められていた三ツ沢にあるお婆さんの家に行く事にしたが道が分からず交番で三ツ沢下町までの道筋を聞こうとするが子供の外に居る時間でないので連れ戻されてしまう。連れ戻されてから何をされるかと心配する栄二だったがそこに丁度父親の
一が帰宅して居てほっとするそして一は礼子にいくら何でも遣り過ぎだと言って聞かせた
。
ぼっちくんはひとりぼっち
今日 もあの家から夕方六時位に怒鳴り声が聞こえた。
その家は横浜の港南区にある外壁は白でちょっと長いコンクリートの階段の上に建っていた。庭は芝生で周囲を自然石が組まれていて樹木もそこそこ植えてある。
そこには夫婦二人と兄弟妹三人が住んでいた。
夫婦の名前は池一と礼子で兄弟は兄が樹で弟が栄二で妹は恵という名前であった。
兄は小学三年生、弟は小学一年生であり妹はまだ一歳いかない位の赤ちゃんであった。
兄は私立の小学校に通っていて、朝は早く帰りも遅いようで弟の栄二は地元の小学校に通っていて普通の通学時間帯であった。
礼子が夕食の支度をしながら栄二に勉強を教えている様で
「栄二、昨日教えたばかりなのに何で分からないの」
と怒鳴り声を発していた。
栄二は小さな声で
「ごめんなさい」
と返事をしていた。
横で恵は何が起きているのかわからず赤坊用の椅子に座りながら親指をくわえていた。
「昔はこんなじゃなかったのに何でこんなに怒られなくてはいけないのかなぁ」
と思っていた。
最近は参考書の問題が解けないだけで料理用包丁の背の部分で叩かれたり、素っ裸で町内一周させられたり、ズボンを脱がされて自分で自分の尻を背中越しに竹刀で五十回叩かされたり何せ問題が解けないと容赦なく怒鳴られてその様な体罰を日々課せられていたのだった。
「誰か何とかこの地獄の日々から救い出してくれないかなぁ」
と心の中で叫び続けていた。
来る日も来る日も礼子が夕食を作りながら台所の椅子とテーブルに栄二を座らせて参考書の問題を解かせていたが、栄二は難しいのかなかなか解けないでいると、また礼子が
「何でまたこんな問題解け無いの」
と罵声を挙げて包丁の背中で栄二の頭を叩いた。そのあと礼子は
「こんなに問題が解けない子は家の子じゃないから家から出ていきなさい」
と言われて栄二は何も言わず椅子から降りて玄関で靴を履いて扉を開けて扉を閉めてから出ていってしまった。コンクリートの階段を俯きながら降りて
「なんでなんだ、僕ばかりこんな目にあって如何してなんだ」
とブツブツ言いながら宛もなく道路に降りて坂道を下って行ってとりあえず学校に通っている道をとぼとぼと交差点を渡りながら歩いていった。そして歩きながら以前の出来事を頭の中で浮かばせながら妹ができる前までははこんなじゃなかったのにと思い出しながら歩いて行った。
もう周りは薄暗くなっている中を充てもなく歩いて行った。歩きながら頭に浮かんだのは三ツ沢のお婆さんの家に預けられていた時やアメリカに移住した時の事だった。
栄二君は物心ついた頃は三ツ沢のお婆さんの家に預けられていた。三ツ沢に居る時は皆に良い子だと褒められていたのだった。そして
三ツ沢に居た時のことを思い出していた。
お婆さんの家は三ッ沢下町のバス停から前の坂を十分位登った処にある家で、周囲の家より少し大きい二階建で屋根は青色で外壁が漆喰壁で庭は土庭でその中に植木が少々植えてあり玄関周りは棕櫚の木が植わっていて目隠しをする様に植えてあった。
家の苗字は泉と言いはばあばとじいじとその夫婦の子供の叔母さんと息子の正の子供兄弟の勝と浩二の六人で住んでいた。そして栄二はその家に預けられていた。栄二は朝起きると皆に
「おはよう」
と声をかけるとすぐに廊下を小走りに急いでトイレに向かった。栄二はそのころ二歳であった。それが済むと台所の自分用の椅子に座った。するとばあばとおばさんが朝食の準備をしながら
「栄二君おはよう」と返事をしてくれて。栄二が
「今日の朝ごはんは何」と聞くと
「今日は目玉焼きと焼き魚と大根のお味噌汁だよ」と答えてくれた。そして暫くすると正も二階から降りてきて
「おはよう」
と栄二の頭を軽くなでてくれた。するとまた二階からバタバタと兄弟たちが降りてきて台所の椅子に腰かけて、
「栄二君おはよう」と声をかけてくれた。
朝の三人は時間がないのかいつもバタバタしていた。そしご飯を掻き込むように食べているとばあばが
『もう少しゆっくり食べなさい』
と何時も言っていたが聞いているのかいないのか分からない位何時も急いでいた。食べ終わるとすぐに席を立ちランドセルを背負い
「栄二君帰って来たら一緒に遊ぼうね」と言ってくれると
「じゃあ行ってきます」
と声をかけて玄関から出て学校に向かって行った。兄弟は小学校の三年生と一年生で学校は比較的近所にあり歩いて三十分位の処にある三ツ沢小学校に通っていた。正も二人が出て行った後鞄を持って玄関から出ながら
「行ってきます」
と言って玄関の扉を閉めて出て行った。
その後じいじが起きてきて台所の椅子に座ると残りの人達はやっと朝食を食べる事が出来る時間となりそしてばあばが栄二君に、
「魚に骨があるからほぐしてあげるね」
と言って骨を取り外してくれた。栄二はそれをスプーンですくい口に入れて食べ始めた。
目玉焼きは自分で小さくして口にほおばると
ばあばが
「美味しいかい、でもゆっくり食べてね。」
と言ったので栄二君も
「うん大丈夫だよ」と言い返していた。
他の皆もゆっくりして朝食を食べていた。食事が終わると栄二君は椅子から降りて居間にあるテレビをつけて子供番組を見ていた。
その間食事の後片付けづけをばあばと叔母さんがしていた。栄二君はばあばに
「後片付け終わったら表に遊びに行こうよ」
「はいはい、分かっていますよ」
「いつもの公園に行こうね」と念を押しする様に頼んだ。この公園は家から十五分くらいのところにあり幼児用の遊具が揃っていた。
そして栄二は更に
「帰りに吉田屋さんも行こうね。」
と念を押して言ったいた。
吉田屋さんはもう何十年も営業している駄菓子屋さんでぱっと見は緑のトタン屋根で外壁もトタンで見ていく人は崩れそうなお店であったが栄二は此処がとても気に入っていた。
「はい分かりましたよ、栄二ちょっと待ってね、後片付けもう少しで終わるから」
「はい、いいですよ待てますから。」
と栄二は良く分からないテレビを眺めて要ると栄二は後片付けを邪魔する様に叔母さんに
「この番組は何て言うのかなぁ」
と聞くとおばさんは洗い物を途中で止めて、テレビの前に来ると
「此れはね子供向けの番組だよ、何か気に入ったぬいぐるみいたの」
と聞いてきたので、
「このぬいぐるみが気に入った」
とテレビのキャラクターを指をさした。叔母さんは
「あっそうこれが気に入ったんだ」
「これはねこの番組で一番人気なのだよ。」
と教えてくれた。叔母さんは再び台所に戻り洗い物を始めた。栄二が一人テレビを暫く眺めていると台所のガチャガチャ音が聞こえなくなった。すると暫くしてばあばが
「台所の片づけが終わったから出かけましょうか」
「やった、じゃあ早く行こう」
と元気よく返事をし、わくわく感がこみあげてきた。テレビの前からすっくと立ち上がり
廊下を小走りで玄関に向かい靴を履いて、
「ばあば早く行こうよ」
「はいはいでもちょっと待ってて」
とばあばが廊下をとことこと歩いてやってきた。ばあばも靴を履いて
「じゃあ行こうかね」
と栄二の頭を軽くなでた。玄関の扉を開けて一緒に外へ出た。栄二は嬉しくて何時もの事だがわくわくしていた。
二人は何時も来ている公園に向かった。
家の前の坂道を下り横断歩道を渡り左に曲がって五分位の所にある三ツ沢下町公園に着いた。栄二は一人で鉄棒やブランコに乗ったりして遊んでいた。その後栄二はばあばに少し気になっている事を尋ねた。それは、
「ばあば、何で僕は何時も一人なの、何でみんなと違うの」と問いて来たので。
するとばあばがこう答えた。栄二君、
「一人じゃないよ。ばあばも居るし勝や浩二もいるでしょ」
「其れはそうなんだけど何か普段からうまく言えないんだけど何か変なんだよな。」
と呟いた。まあいいや、と言って再び自動車のタイヤで遊び始めた。
そこそこ遊び終えた栄二はお決まりの駄菓子屋吉田屋に行こうとばあばを誘いばあばは座っていたベンチから腰を上げると
「じゃあ吉田屋さんに行きましょう」
と今時珍しい吉田屋に向かった。
吉田屋は公園家と逆方面で十五分位歩いた所にあった。
其処まで二人でてくてく歩いて向かった。向かっている途中でも栄二の頭の中では今だに
一人で居る様な気持ちが晴れていなかった。
暫く歩くと吉田屋に到着した。店の中には誰もいない様子なので栄二は店の奥に入って行って
「すいません今日は誰もいないんでか」
とできる限りの声で店の人を呼んだ。すると店の奥から
「ハーイ今行きますちょつと待って下さい。」
と女の人の声が聞こえた。
「はい、いらっしゃい今日は何にしますか」
と問いかけられて栄二は少し悩んで
「えーとこのお餅に粉の降ってあるやつ一つとこの棒が入っているやつ一つとあのとぶ飛行機一つください。
ばあばから一日三個までにしなさいと前々から言われたのでそれを守る様にしていた。
「よし、この飛行機を勝や浩二に飛ばしてもらおう」
と思っていた。今時そんな物で遊ぶ時代では無いとは思っていたがそんな事は気にしないそしてばあばがお金の支払いを済ませて昼食の準備があるので二人は少し足早に帰宅する事にした。まあ叔母さんが準備していると思ったが帰宅時間が昼過ぎになり万が一食が出来ていないとじいじが困るので少し急いで歩いていた。家に着くと
「ただいま、お腹空いた」
と栄二が言うと案の定昼食は叔母さんが作ってくれていた。
「今日の昼食は何なの」
「冷やしうどんとサラダと果物ですよ。栄二君は食べづらいと思ったからハサミで細かくしたから大丈夫だと思うよ」
栄二は嗽と手洗いを済ませて台所の自分の椅子に座った。もうすでにじいじは食べ終わっていて自分の部屋に戻っていた。残すは自分たち三人の分だけだった。
栄二のうどんは、ばばが短く切ってありフォークで食べれる用に出来上がっていた。
「うーんこの冷やしうどん、とても美味しいよ」
「あぁそう、それはよかった」
と返事が返ってきた時はすでに十三時を過ぎていた。
栄二は食べ終わると椅子から降りてまた居間にあるテレビをつけて眺めていた。栄二は
「勝と浩二は何時ごろ帰って来るの」
「三時くらいだと思うよ」。
栄二はそれ迄また一人かと思いながらそうだ少し寝る事にしようと思い居間から出てじいじの部屋に向かった。普段は此処でばあばと一緒にに寝ていた。寝ながら待っていると玄関の扉が開く音がして
「ただいまぁ」
と勝と浩二が小学校から帰ってきた。二人は洗面所で手を洗いそして嗽をしてから二階の自分達の部屋に行きランドセルを下してから居間に降りてきてテレビゲームを始めていた。
栄二が寝床から起きて着て
「おかえりなさい。あの今日飛行機買って貰ったから飛ばして見てよ」と言うとゲームをしていたのを止めて
「あーいいよ、どんなの買って貰ったの」
「此れかぁ。これはねぇここに付いているゴムをプロペラを回して巻いて飛ばすんだよ」
と言って飛ばして見せてくれた。
「あぁ本当に飛んだね。」
と御満悦でよしやってみようと今度は自分でやってみた。するとやはりりうまく飛んだのでもっと満面の笑みで喜んでいた。二人はまたテレビゲームを始めた。栄二はそれにも気になりだして二人に
「ねえ、そのゲーム僕には出来ないの」
「出来ない事は無いよやって見ると勝が言と
「うん、やってみたい」
「じゃねここのボタンを押してこうするとこう動くんだよ」
と手取り足取り教えてくれた。すると栄二も物覚えが良いのか何となくゲームが出来る様になってくると勝が
「栄二君凄いなぁ少し出来る様に成ったじゃん」と驚いていた。
「今度は対戦してみようよ。そうすれば一緒に遊べるからね」と栄二が言った。
栄二達が遊んでいる時ばあばと叔母さんは夕食の準備を台所でしていた。するとばあばが午後の六時半ごろ
「もうすぐご飯できるから手を洗ってきなさい」と言った。すると三人は「はーい」
と言って洗面所に向かい到着すると手を洗った。そして台所の自分たちの席に座った。すると浩二が
「今日のご飯は何かなぁ何か美味しそうな匂いがしてるんだけど」
「今日はすき焼きと豆腐の味噌汁と漬物だよ熱いから気を付けて食べてねぇ」
「やったぁすき焼きだって」
と勝が言った。そして栄二の分はばあばが小さく切ってふうふうと冷ましてくれて取り分けてくれた。
栄二は美味しいと言いながらゆっくり食べていた。他の二人も鍋から取りながら美味しいと言いながら食べていた。勝が食べながら
「栄二君ご飯食べたらお風呂一緒に入ろう。」
「うん、一緒に入ろう」と答えた。
そんな会話をしているうちにお腹もいっぱいになったので三人各々が
「ご馳走さまでした美味しかった。」
と言って席を立った。するとばあばが
「まだお風呂場の湯舟にお湯が入って無いから入れて来るから少し待っていてね」
と言われたので三人はまた居間にあるテレビゲームを始めて待つ事にした。
「栄二君ちょっと対戦して見ようか。」と勝が言うと栄二は
「うん、対戦してみたいなぁ」
と栄二が言ったので皆で代わる代わる対戦しながらテレビゲームをしてお風呂の準備が出来るのを待っているとばあばが
「お風呂のお湯張れたからもう入れるよ」
と言ったので皆でゲームを止めてお風呂場に向かった。三人は服を脱いで洗濯籠に服を入れてお風呂場に入った。栄二が
「二人にもこのぶらぶらしているのが付いてるね」
と股間を指さした。すると
「男の子は皆なついてるよ」
と浩二が言った。そして勝が栄二の体を石鹸ごしごしと洗ってくれた。勝も自分の体石鹸で洗い終わると栄二と一緒に湯舟に入った。その間に浩二も自分でごしごしと体を洗っていた。二人が湯船から出ると浩二が湯船に入った。風呂から出ると勝が栄二の体を拭いてくれた。すると栄二は素っ裸で廊下を小走りして台所に向かいばあばに
「お風呂から出たよ服を着せてくれる」
「はいはいちょっと待って今パジャマ持ってくるから」
と言って食事の後片づけを叔母さんに任せて自分の部屋から服を持ってきて栄二に着せてくれた。勝と浩二も自分の部屋に行ってパジャマを着て二階から下の居間にまた来ていた
すると勝と浩二はテレビゲームで対戦を始めた。栄二はそれを暫く見ていて動き方やボタンの使い方を眺めていた。
そんな日々が続きまた日曜日がきた。今日は学校も休みなので勝も浩二も家にいてやはり居間で朝からゲームを始めていた。そんな時ピンポーンと呼び鈴のの音がして誰かが来たようだった。栄二が廊下を小走りで玄関に向かい扉を開けるとそこには大人の人が二人と男の子が一人立っていた。すると後からばあばが玄関に着て
「いらっしゃい疲れたでしょう」
「いいえ何時も面倒をかけてすいません」
と男の人が挨拶をしてきたそれを見ていた栄二はこの人たち知り合いみたいだけど誰だと思っていた。すると三人は玄関から家に入ってきて居間に着て座りだした。
すると女の人が紙袋を差し出しながら
「つまらない物ですがどうぞこれを」
と言言いながらばあばに渡していた。すると栄二に向かって
「いい子にしてる。皆に面倒かけてない」
と言ってきので栄二は何だか馴れ馴れしいなと思っていた。そして女の人がばあばと話し込んでいるのを暫く聞いていると
「家も大分出来上がってきたしもう少しで引っ越し出来ると思いますのでそれ迄栄二の事宜しくお願いします。」
と話していた。男の子の方は二人を知っていたのか勝と浩二と話していた。それを見ていた栄二は心の中で
「皆は知り合いみたいだけど如何も知らないのは僕だけみたいだなぁ」
と思いやはり僕は一人ぼっち何だなぁと思っていると男の子が勝と浩二とテレビゲームを始めていた。栄二は居間で一人飛行機を飛ばしたりゲームを眺めたりして少しいじけていた。すると玄関のチャイムが鳴りお寿司屋さんが来て大きな器を二つ届けていったのを見て昼食は出前のお寿司だと少し嬉しくなっていた。そして届いたお寿司を台所のテーブルに叔母さんが置いて昼ごはんよと言って小皿を配り始めていた。栄二は自分の席に着き食べ始めていたが他の人達はまだ話をしたり、ゲームをしたりしていた。栄二が食べ終わると、今日来た三人組も台所に来て席に着いて食べ始めていた。栄二は
「この三人組はいったい誰なんだ」
と思っていた。そんな事をしているとあっという間に夕方になっていた。
「そろそろ遅くなって来たので帰ります。」
と男の人がばあばにそう言って立ち上がりだしていた。
「あっそう、うちは未だ平気なのに帰るの」
「私も明日朝が早いのでこの辺で失礼致します」
と女の人の方がそう言っていた。
そして他の二人も立ち上がって廊下を玄関の方へ向かって歩いて行った。
栄二もそれを追うようにして玄関に小走りで見送りに向かった。そして三人向かって
「じゃあねバイバイ」
と言って手を振っていると女の人の方が
「栄二、皆に面倒かけない様にいい子にしているんだよ。」
と玄関の扉を開けながら言った。勝と浩二君に宜しくと言って下さいと言って出て行った。栄二は何だか良く分からない事を言われたなぁと思いながら手を振って三人を見送っていた。
「皆あの人達の事を知っているみたいだけど一体誰なの」とばあばに尋ねると
「栄二君の家族だよ。今迄知らなかったの。」
「えぇ家族と言っても一緒に住んでないしどういう事、家族なら一緒に住んでいるはずでしょう」と不思議に思っていた。
そう思いながら居間にいる勝と浩二の処に行きゲームに混ぜてもらった。其処でも栄二は二人に向かって
「さっきの人たち僕の家族だって。知ってたの」
「そうだよ栄二君の父親と母親とお兄さんだよ」
「えぇやはり皆知ってたんだ。」
と栄二は答えた。なんだか急に僕だけ皆とは違うんだ、やっぱり僕は一人ぼっちなんだと思って急に皆と距離を感じ始めてきた気がした。
ばあばが食事の準備をするので台所に向かった。叔母さんも台所に立った。そこでトントンと野菜を切る音がした。栄二は皆との距離をはねのける為に
「今日の夕飯は何なの。」
「今日はねカレーライスとワカメのお味噌汁と漬物ですよ」
とばあばがいつもと変わらない返事をしてくれた。栄二はそれでも何かさっきの家族と言う思いが気になっていて、ゲームを見ながら気になってしょうがなかった。ゲームは交代交代でやっているとばあばが
「ご飯できたから手を洗って来なさい」
と言ったので皆で洗面所に向かい順番に手を洗って台所の自分達の席に着いた。栄二の分と勝と浩二の分と分けてカレーライスがテーブルに置かれてきた。それをスプーンですくいながらもぐもぐと食べ始めた。
食べてる間も矢張り家族と言うのがどうも気になって仕方がなかったので、しつこいようだがまたあ思い切って勝に
「じゃあ僕は皆と違う家族なの。だけどあの家族たちと一緒に居なよ。」
と再び問いかけると勝は
「うぅんとそれは僕にも良く分からない。だけど栄二君はあの家族の一員なんだよ」
「ふぅうんそうなんだでもでもやっぱり何か可笑しいよね」
と栄二は答えた。ばあばが皆が食事している間にお風呂場に行きお風呂に湯場の湯舟にお湯を張りに行った。そして食事が終わると何時もの様にご馳走様と言って席を立ち洗面所行き歯を磨いて再び居間のテレビゲームを始めているとばあばが
「お風呂の準備してあるから入ってらっしゃい」と言ったので三人は
「はーい、じゃあ入ってきます。」
と勝が答えてテレビゲームのスイッチを切った。そして何時もの様に三人でお風呂場に向いお風呂場につくと何時もの様に栄二の服を勝が脱がしてから自分の服も脱いで洗濯籠に入れた。そして勝が栄二の体を石鹸でゴシゴシと洗ってくれた。そしてその後自分の体もゴシゴシと洗い石鹸をよく洗い流してから栄二君と勝とでお湯舟に入った。そして暫く湯舟につかってから湯舟から出て勝がタオルで栄二の体を拭いてあげてその後自分の体も拭いた。その後浩二は自分の体を洗ってから湯舟に入っていた。
栄二は何時もの様に素っ裸でばあばの元へ廊下を小走りで向かってパジャマを着せてもらった。今日は色々あって疲れたので勝たちに
「じゃあ今日は何か疲れたので先に寝るからおやすみなさい。」
と言ってばあばの寝床に早めに入った。そんな日々があっとという間に過ぎていき、また日曜日が訪れた。するとまた午前の十時位にピンポーンと玄関から呼び鈴が聞こえた。栄二はまた廊下を小走りに歩き玄関の扉を開けた。するとそこには先週に来た家族なる者達が立っていた。遅れてばあばも玄関に来て
「いらっしゃい毎週で大変でしょう。栄二君は何時もいい子にしているから大丈よ。」
と三人に向かって言った。また三人は玄関で靴を脱ぎ家の中へ入ってきて居間に腰を下ろした。栄二は気になって気になってしょうがなかった家族である事を何とか調べておきたいと思っていた。しかし大人達は腰を下ろしてからばあばと話しだしていて聞いていると
「家の引っ越しも大体済んだので栄二を迎えに来る日も近くなりました。」
とか話しているのを聞いて栄二はなんだそれは僕を迎えに来るって言っているけど如何いうことなんだろうとまた気になりだしていた
。男の子は勝と浩二とまたテレビゲームを始めていた。栄二は間を見て本人たちに家族である事を確かめたくてしょうがなかった。そこで栄二は思い切って叔父さんに
「ねえ叔父さんは僕のお父さんなの。」
「そうだよ。訳あって栄二とは一緒に住んでないけどお父さんだよ。」
と答えたので僕を置いてけぼりにしてどんな訳があると言うんだよ。そんなの可笑しいじゃないか。どんな訳があっても一緒に暮らして居るのが家族じゃないか。そしてどんな理由があったとしても一緒に居なければ可笑しいじゃないかと思っていた。叔母さんの方ははまだ話していたが話の途中を割って入り
「叔母さんは僕のお母さんなの。」
「そうよ私があなたのお母さんですよ如何して今頃聞くの今迄知らなかったの。」
と答えてニコニコして軽く頭をなでてくれて
「栄二が良い子にしているみたいなので安心していたのよ。」
「ふうぅん。やっぱり僕のお母さんなのか。」
と栄二は何で一緒に居ないんだまたもやっぱりそれはおかしいと思っていた。そしてじゃあこっちの男の子にも聞いて見ようと思いきって
「あのさあ君は僕のお兄さんなの」
「そうだよ何でいままで知らなかったの。」
と言われたから
「今迄誰も言ってくれなかったから知らなかったよ」
と返事を返した。そして栄二はやはり家族なんだ。そして僕は邪魔で一人ぼっちにしてばあばの家においてけぼりにしてるんだなと勝手に思い込んでしまった。
でもばあばの家ではとてもよくしてくれるし居心地もよいからまあ良いや。勝も浩二も勝のお父さんやおばさんやばあばもじいじも大好きだからまあいいや。と思った。しかし母はまた話を始めていたのでそれを聞いていると
「でも次の週末から出張でアメリカに行かなければならなくなってその時栄二を連れて行こうと思ってるの」
とばあばと叔母さんに話していた。栄二は何あまり家族感がない人たちとどこかに行くのかと耳を疑った。大体此処で少しだけ話しただけなのに一緒にどこかに行くなんて考えられない。僕は誰についていけばよいのだろう。と不安で背中をぞくぞくとしていた。そんなこんなしているとばあばが昼食を出前で頼んでいた。暫くするとピンポーンと玄関のベルが呼び鈴が鳴った。栄二はまたまた小走りで玄関に向かい
「はーい今開けますからちょっと待って。」
と言って扉を開けた。後からばあばが出きて
「御苦労さま、お幾らですか。」
と聞いて支払いを済ませたが少し多いので勝と浩二が呼ばれて出前の皿の乗った御盆を台所に運び出した今日は中華料理であった。餃子とかチャーハンや五目ラーメンや酢豚など様々の料理がはこばれてきた。何せ8人分だからすごい量だった。台所から父母お兄ちゃんは居間のテーブルに好きなものを運びだした。栄二の分は今日は居間の父母お兄ちゃんの元に運ばれた。
少しでも栄二が家族と仲良くなるようにとばあばがそうしたのであった。どうせ台所のテーブルにすべては乗らないのだからと思っていた。勝と浩二と目づらしくじいじも起きてきて台所テーブルの席に着いた。すると皆で好きなものを各自自分の前において食べ始めた。餃子も八皿頼んでいたので皆の分は足りていた。そして栄二達も食べ始めて食べれないとお母さんが細かくしてくれてフォークで上手に食べていた。栄二達は食事が終わるとお母さんに上手に食べられたわねと言われて栄二は何だか少し家族に近づいたような気がした。お母さんが食べたお皿を台所に運び洗い始めるとばあばは
「そんな事しなくていいよ後で皆の分と一緒に洗うからそこに置いておいて」
「自分たちの分は私が洗うから良いですよ。」
「そう悪いわね同せ皆の分を後で洗うから良いのに。」
そして栄二はばあばに
「お母さんとどういう関係なの。」
と尋ねるとお母さんはねばあばの娘なのよと答えてくれた。そうかそれで僕はこの家に一人で住んでいるのか。と何となく皆と違う関係である事が分かりそうであった。みんなの食事が終わるとばあばと叔母さんが出前の皿などの洗い物を始めていた。
それを出前のお盆の上に揃えて片づけ玄関のほうに置いてきた。するとお母さんの手土産の包装紙をはがし中のクッキーの積み合わせを開けてばあばが皿に盛り居間の方に持ってきてテーブルに置いた。するとばあばはまた母と話し始めた。
「栄二君は朝は自分でトイレも行くしおねしょもしないし本当に手が係らない良い子だよ」
と褒めてくれていた。母は
「そうですかそれは良かった安心しました。」
と胸を撫でおろしていた。栄二は何だか良く分からない二人の会話が悪い事を言って無いという事は何となく分かった。
そしてゲームを始めた勝と浩二に向かって
「僕、お兄ちゃんと対戦したいな。」
「いいよ一緒に遣ってみなよ。」
と変わってくれて
「ところでお兄ちゃんは名前なんて言うの」
と尋ねると
「池 樹だよ」
と答えた。そこで栄二は
「父と母は何ていう名前なの」
「一と礼子と言う名前だよ。」
「ふーんそういう名前なんだ。」
と答えた。栄二と樹のゲームの戦いは案の定栄二が負けてしまった。その後勝対樹が始まり良いとこまで行ったが勝が勝った。次は浩二と樹の対戦が始まった。もう少しで樹が勝てそうだったがやはり浩二の勝ちだった。そろそろ夕方に成ってくると父が
「私たちはそろそろ失礼しますので」
と言った。すると樹はゲーム機を浩二に渡した。母も話し込んでるのを切り上げて腰を上げた。三人はそろって廊下を通り玄関に向かい靴を履いて扉を開けながら家の人皆に
「では本日はこれで失礼させて頂きます。」
と栄二を含めて家の皆に挨拶をし、母は栄二の頭をなでながら
「この家に居るのも、もう少しだから良い子にしていてね」
と声をかけてくれたが何の事か分からなかった
「じゃあねまた来てね」
と栄二が見送った。やはり置いてけぼりかと思いながら僕はまた一人ぼっちなんだ。でも僕は何にも悪い事していないのに置いてけぼりなのはやっぱり僕は一人ぼっちだからなんだとつくづく実感していた。皆の帰った後ばあばがまた台所に立って夕食の準備を始めた。台所のテーブルに新聞を広げてお肉を丸くパンパンと固めて何か白い粉をかけて5個の丸くなったお肉を紙の上に並べてフライパンで一つ一つ丁寧に焼いていると美味しそうな臭いがしてきていた。そこで栄二が
「今日の晩御飯何はハンバーグなの。」
「そうよハンバーグと人参のソテーときんぴらごぼうと油揚げの味噌汁だよ」
と言って少し待っててねと答えた。ハンバーグは栄二の大好物のひとつでわーいと心の中で喜んでいた。まだ勝と浩二はまだゲームをしていた。すると勝が
「おー今日はハンバーグでしょ匂してるから俺俺の大好きメニューの一つなんだよ。」
と叫んだ。栄二は僕も一緒だと胸の中で言った。でも栄二は今日の家族の話を聞いてから少し勝と浩二と今度は距離ができたような気がした。ばあばが何時もの様に風呂場に行って湯船にお湯を張り始めていた。三人はまたテレビゲームに向かい今度は順番にゲームで遊んでいた。するとばあばが
「お風呂の準備ができてるから早く入ってきなさい。」
と皆に言った。暫くしてゲームのスイッチを切って三人はお風呂場へ向かった。何時もの様にお風呂に入りそしてお風呂から出ると栄二はばあばにパジャマを着させてもらった。栄二は居間のテレビをつけて暫く眺めていた。そしてばあばの寝床に入いると何となく疲れていたので直ぐに熟睡してしまった。そして栄二が目を覚ますともう次の日の朝に成っていた。そして栄二が皆に
「おはよう」
と言いながら起きてきて台所にいるばあばに掛け声から月曜日がまた始まった。何時もの様に朝のバタバタが始まった。今日の朝食はんは玉焼きとベーコンとパンだったそしてそのバタバタが終わると、残りの家族がそれを食べて終わると何時もの様にばあばと公園に向かった。そして吉田屋に行くと今日はおふの長いいお菓子と数字の書いてある箱のゲームの箱の数字をいうとお店の人が言われた数字の箱を開けた。すると大当たりのかみが入っていて店員さんに渡すとピンポン玉より少し大きいスーパーボールを渡された。栄二は
「すごい大きいスーパーボールだ、何か良いことありそうだ」
と言ってとても喜んでいたそして今日は勝と浩二とこれで遊ぼうと胸の中でわくわくしていた。早く二人が帰ってこないかなと心待ちする気分だった。昼食の時間が近くなったので二人は家へ向かった。そしくと玄関の扉を空けながら
「ただいまあ、今日の昼食は何なのかな」
「オムライスにしようかと思っているよ」
「やったーオムライスだー」と叫んだ。
と帰る足取りが自然と早くなっていた。家の前の坂道を歩くのも軽快な足取りだった。
「ただいま今帰ってきたよ。」
と元気よく言いながら玄関の扉を開けた。少し遅れてばあばが玄関から家の中に入ってきた。栄二は洗面所で手洗いとうがいをして廊下を歩いて台所に向かって行った。
するとまだ昼食をつくっていたのでテレビゲームのスイッチをつけて一人で勝たちの対戦に備えて練習をし始めた。ゲームをしている間にばあばと叔母さんが昼食の準備をしてくれていた。暫くゲームをしながらおふのお菓子を食べながら昼食ができるのを待っていると叔母さんが
「昼食の用意ができたから早くおいでよ。」
と声をかけられたので栄二は「はーい」と言って皆より少し高い自分の席に着いた。すると叔母さんが栄二の前に少し小さめのオムライスとスープを置いてくれた。それを栄二はスプーンですくいながらむしゃむしゃと食べながら如何しても気になるあの家族のことを考えて頭から離れなかった。今頃僕を置いて何してるんだろうと。栄二は頭から離れないのにあの家族達はどう感じているのだろうか。それとも何も感じず過ごしているのだろうか。などと頭の中をグルグルと堂々巡りをしてしまっていた。自分はあの人達の事が気になっているのにあの人達はどんな風な気持ちでいるのだろうか。此処みたいに優しくて温かい人たちなのだろうか。と少し不安もよぎっていた。そんな気分の中、吉田屋で当たったスーパーボウルを床にぶつけて跳ねさせて遊びだした。跳ねるのも良いがあまりにすごく跳ねるので天井まで跳ね上がってしまい鋭くはねかえってくるのでそれを受け止めるのも至難の業であった。そしてスーパーボウルが少し止まるのを待ってから跳ねさせて遊ぶことにした。しかしこれはなかなか面白いぞと思い横の壁にぶつけてみたりして一人で何度も遊んでいた。その後吉田屋で買った粉の降ってあるお餅をモグモグと食べ始めて黒砂糖のついたおふの残りも食べて一息ついていると玄関の扉が開き二人が帰ってきて
「ただいま友達と遊んでいたらこんな時間に」
と言う声が聞こえてきた。ああ勝と浩二だとすぐさま感知して栄二が
「おかえりなさい学校面白かった」、
「ねえ今日吉田屋でスーパボウルが当たったんだよ。見てこんな大きいのだよ。」
と勝がスーパボウルを見て
「ウオーこれはでかくて遊び買があるな。」
と言って栄二からスーパーボウルを貸してもらうととりあえず栄二がやったのと同じく床に叩きつけると天井まで届き急激に落下してまた床に叩き付けててまた天井にぶつかって落ちてきたのを浩二がキャッチした。すると栄二に向かって
「ちょっとこれで遊ぼうよと言うと。」
「よしいいよでもうちょっと待っててランドセルを自分の部屋に置いてくるから。」
と言って階段を上って自分の部屋に入って行った。栄二はまだ階段を上がって二階に行った事が無いのでそこにに二階にある二人の部屋も気になっていたるうちに浩二が階段から降りてきて栄二に
「じゃあスーパーボールで遊ぼうょ」
と言って遊び方を決めた。まず床に落として天井にぶつけて跳ね返るのを取ろうと決めた。早速開始した。なんどもなんども繰り返して遊んでくれていると電話が鳴った。 するとばあばが
「もしもし泉ですがどちら様ですか。」
「礼子ですが実は急に出張に行かなくてはならなくなってそれがアメリカに一年半位なので栄二も一緒に連れて行こうかと思ってるのですがどうですかねぇ。」
「其れまた急だねで何時から行くんだい」
とばあばが尋ねると
「今週末の日曜日に行く予定なんです。」
と答えるのを聞いて
「栄二は大丈夫かい。まだ礼子達のことを家族と完全には思ってないのだよ。」
と言い正して礼子にそういった。
「しかし一年半では連れて行かないと仕方がないんです。まあ一緒に居れば自然と慣れるでしょうから着ていく服も靴も用意してきたでので」
と礼子が答えていた。
「じゃあ栄二にもそれとなく話しておくよ」
とばあばが答えた。さて何と伝えようかと悩んでいたが何れ話さなければいけない事だからなとばあばは思った。そろそろ夕食の準備をしなければと思い電話に向かって分かった合間見て栄二に話しとくからじゃあ電話切るよと言って受話器を措いた。そこへ栄二が
「何の電話だったの。なんかアメリカが同の
とか言っていたのが聞こえてきたから栄二のお母さんからの電話だよ。と答えると
「なんだか難しい話だったの」
と聞くとそうではないよとばあばが答えた。ばあばは今週少しづつ家族の事やアメリカに行かなければ成らないことを栄二に話そうと思っていた。すると栄二が
「なんか悩ましい顔に成っているよ。」
「それで今日の晩御飯は何を作るの」
「焼き魚と豆腐と豚汁にしようかと思っているよ少し時間がかかるけどね」
とばあばが答えたので少し時間ができたので浩二にテレビゲームしようと誘った。勝は帰りに友達と野球をしていたらしく
「ただいま、友達と遊んでいて帰ってくるのが遅くなっちゃった」
と言って玄関から上がってきて洗面所に向かい手を洗い嗽をして二階の自分の部屋にランドセルを置きに行った。そしていい匂いがしてきたので階段から下に降りてきた。
「何か良いにおいがするけど今日の晩御飯は何?」
と台所の叔母さんに尋ねた。すると豚汁と焼き魚と栄二にも繰り返すように答えた。
「まだ時間かかるから栄二と遊んであげて」
と叔母さんが言ったので三人で代わる代わるテレビゲームをして夕飯が出来上がるのを待つ事にした。其のうち
「晩御飯ができたわよ。」
との声が聞こえたので三人はゲームのスイッチを切って台所の椅子に座ってご飯を食べ始めた。そしてご飯が食べ終わると皆にちょっと待ってとばあばが言った。そしてばあばが皆に向かって
「あのね、栄二君は両親の都合で今週いっぱいで家族の元へ帰らなければいけなくなったの」と話した。すると栄二は
「何でそうなるの今のままで良いじゃない。何でなの」としつこく尋ねた。するとばあば
「一年半位出張でアメリカに行かなくてならなくなったのよ」
と話し始めた。栄二は何の意味かさっぱりわからなくて、あの家族と一緒に居なければいけないんだという事だけは分かった様だったがそんなに知らない人たちと一緒に居るなんてどうなるのか分からなくなっていた。
「まぁまぁ、取り敢えずそう言う事だから私もどう仕様にも仕方がないんだよ。」
と話してくれた。他の二人も聞いていてあまり意味が分からず仕舞いだった。
「まあ何時か話さないといけない事だから。」
と思って皆に伝えた。そしてご馳走様を言うとまた居間に戻り勝が
「なんだこんな日が何時か来ると思っていたけれどいよいよ栄二君お別れだね大丈夫」
と栄二に問いかけたが栄二にはいまいち意味が呑み込めなかった。が
「意味が良く分からないけどあまり知らない家族と一緒に居るのはいやだなぁ、勝や浩二と別れるのも嫌だよ」
と言った。そして何時もの様にお風呂の湯舟にお湯をばあばが入れに行ってくれてお風呂に入れるのをゲームを再開しながら待つ事にした。今日のゲームは新作のゲームをする事にした。為なかなか慣れるのに苦労していたが何とか遣り方を見つけながら始めていた。そうしてゲームの行楽の成ってくると
「お風呂準備出来たから早く入りなさい。」
との声が聞こえたので三人は何時もの様に、勝が栄二の面倒を見てお風呂に入った。お風呂から出ると勝が栄二の体をタオルでごしごしと拭いてあげた。しかし今日の栄二は何となく元気がなく廊下をとぼとぼと歩いて台所のばあばの処へ向かった。するとばあばがパジャマを取りに行き栄二に着せてあげていると少し気が抜けて来ると栄二は
「本当にあの人達と一緒に行かなければいけないの。何で今のままではいけないの。」
「あの人たちは栄二の本当の家族だから一緒に居るのが普通なんだよ。」
と話してくれた。が今も一緒に居ないじゃないかそれを急に家族だからと言われても訳が分からないよ右に行ったり左に行ったり盥回しじゃないかと栄二は思っていた。勝も浩二も本当は知っていたのか。それで何となく一人の様に感じていたのだなと思って何となく分かった様な気がして何時もの寝床に入ったが、やはり中々寝付けなかった。ついにそんなこんなする日々が過ぎてまた日曜日が訪れた。勝と浩二もすでに起きていてまたまた新作のゲームを始めていた。それを栄二が覗き込みながらボタンの押し方を見て覚えていた。お昼近くにピンポーンと玄関のチャイムが鳴った。すると例の家族が何時もより綺麗な服で立っていた。そして何時もの様に手土産を持参してばあばに手渡して
「いつもすいません。たいした物ではありませんがこれを」
と言った。そして居間へ向かった。ばあばが
「もう昼だから昼食を何か食べるでしょ」
「ではお言葉に甘えてご一緒に昼食をいただきます」と礼子が答えると
「何がいい」と言って三種類のお寿司と中華とお蕎麦のメニューを持ってきた。すると皆そばがいいなとの意見が一致して天ぷらそばやカレーライス山菜卸そばなどそれぞれが注文を伝えた。栄二はゲームに混ぜてもらっていると家族はばあばと叔母さんと話し込んでいるのを聞きやれ引っ越しも住み家も片付いたのは良いが住んでみると不便な箇所があったとか話しながら出前が来るのを待った。するとチャイムが鳴りお蕎麦屋さんがお盆を二枚重ねて持ってきてくれた。
「本当にいつもご苦労様です。」
「なんの此れ位大したことないですよ。」
と笑顔で答えてくれた。お勘定を払うと皆に「ちょっと量が大分あって持っていけないから取に来てくれる。」
とばあばが呼ぶと皆が待ってましたとばかりにお盆を持ち上げて台所まで運んで行った。そして子供たちから順番に食事を済ませるとまた居間に戻りゲームをはじめたが二人用の戦いなので取り敢えず栄二と浩二は待っていた。そして先日吉田屋で当たったスーパーボウルで遊んで待つ事にした。こんな調子で交代交代で遊んでいた。しかし新作ゲームなので中々上手くいかない。栄二達の番が来てもやはり上手くいかない。そして二人は
「うぅん、これは可成り難しい、どれを倒せばよいのだろう」
「栄二と浩二はこれの倒し方分かるかなぁ」
と尋ねるとボタンを操作しながら
「僕も如何すれば良いのか分からないよ」
と言って中々ゲームが進まない。しかし浩二は右往左往しながら何とか動き方が分かってきた様で栄二に手解きをしながらゲームは何となく進行して行った。浩二は勝にも手解きをしながら樹にも教えてゲームを再開し始めた。
「新作ゲームやる最初の日だから時間かかるのも、仕方ないか。」
と、勝がつぶやいた。そんな風にして遊んでいると、時間がたつのもあっという間に夜に成ってしまった。ばあばは皆が食べたお椀やお皿を洗い終え、早めにお風呂の準備をしに行った。するとばあばが何時もの号令で
「お風呂の準備が出来たわよ早く入ってくれるかなぁ。」
と言うとハーイ今入りますと答えたが何時もならゲームのスイッチをすぐ切るのだがこの日は新作ゲームを色々と動かして思うような動きをマスターしてからお風呂場に行くことにした。そしてあまりにもマスター出来ないので勝は諦めて仕方なくゲームの電源を切った。そして何時もの様に勝が栄二の面倒を見ながらお風呂に入った。お風呂から出ると何時もの様に台所のばあばの所へ向かった。すると母の礼子が栄二に向って
「ちょっとこっちに来てくれる服を着せるから」と言うので
不信感を感じながら礼子の元へ行った。するとパジャマでなく普通の新品のシャツとズボンを取り出してその新品の服とズボンを着せてくれた。すると礼子は
「今日はね栄二を一緒に連れていかなければならないのよ。今は詳しく説明出来ないけれどおいおい少しづつ話していくから今日は我慢して一緒に行ってね」
と礼子が話した。話をするとまた叔母さんやばあばと話し始めた。栄二はそんな事言われてもよくわからないよ。
「良く分からないものは分からない何で僕が良く分からない人達と一緒に行かなければいけないのかやっぱり僕は一人ぼっちなんだ。あっち行ったりこっち行ったりして僕の気持ちは如何でもいいのかよ。」
と呟いた。そして愈々三ツ沢の家を出てから出発時が来た。
「ではそろそろ行かないと飛行機の時間に間に合わないので行きます。」
と礼子が皆に伝えた。
「それでは長い事お世話になりました。」
と言って立ち上がると父や樹も立ち上がり玄関に向かった。栄二は如何すれば良いのか分からずその場に立たていた。すると
「栄二、時間が無いから早くして一緒に出かけるのだから。」
と礼子は先を急いでいた。栄二は仕方なくこの訳の分からない家族と一緒に行くしかないと観念したのか玄関に置いてある真新しい靴を履き始めた。すると栄二は泉家族に
「本当に良くしてくれてありがとう。帰ってきたらまた遊びに来るからね」
と寂し気に皆に挨拶をしていた。すると母や父も
「本当に色々と気を使わせてすみませんでした。本当にお世話になりました今度また帰国したらよらして頂きますので」
と何度もお礼を言って玄関の扉を開けて
「ではこれで失礼しまた帰国時に寄らせて頂きますので。」
と再度お礼を言って扉を閉めた。そして泉家のみんなは外に出てきてバスが来るのを一緒に待ってくれていた。横浜駅方面バスが来たので間違えないことを確認して栄二達家族は乗り込んだ。すると泉家族から
「気を付けて行ってらっしゃいさようなら。」
と声を張り上げて言ってくれたので栄二は
「じゃあまたね、バイバイ」と声を張り上げて手を振っていた。」
暫くするととても疲れがどっと出てきて横浜駅まで栄二は眠りこんでいた。すると誰かが自分の名前を呼んでいることに気が付き他の皆と立ち上がり横浜駅で降りた。栄二はバスに乗るのが初めてだったので少し感動していた。横浜駅に着くと電光掲示板を父が見上げて電車の時刻表を確認していた。すると
「皆、後十五分しか時間が無いから急ごう」と、急に言い出した」
その後に皆ついて行った栄二は今度は何処に行くんだと思いながら皆について行った。駅で乗車券を買って改札口を通り駅の階段を駆け上がり先を急いだ。すると五分後位に乗るらしき長い車が到着し勝手に扉が空いたそれに乗ると中は少しガランとしていたので席に着いた。栄二は一に
「この乗り物は何の乗り物なの。」
「これはね電車ていう乗り物だよ、今日は日曜日で空いているけれど、いつもは人がいっぱい乗っているのだよ」
「これに乗ってどこまで行くの」
「飛行機に乗る空港と言うところに行くんだよと。」
説明してくれたが飛行機と言えば以前吉田屋で買って勝に飛ばしてもらったあれの事と想い乗れる訳ないじゃん。と考え込んでいた。それと同時にこの家族達そんなに悪い人達ではなさそうだな、意外と聞けばちゃんと解答してくれるみたいだし。栄二はちょっと安心していた。その生か電車の心地よい揺れぐわいか分からず気が付くと席で眠ってしまった
。暫くすると栄二の肩を揺すって
「栄二起きてもうすぐ空港に着くから」と気持ちの良い眠りから母に起こされてしまい眠気が取れなかったが電車を降りると父が駅の人に
「空港は何方に行けば良いのですか」と尋ねていた。行く方向が分かり
「じゃあ皆こっちだからはぐれない様にちゃんと付いて来てね」
と少し慌て気味に言った。結局飛行機に乗る時間より前の一時間半位で出発ロビーに着いた。栄二は外を見ると
「ねえ飛行機ってあれの事あのでかい羽根の付いてる乗り物なの。」
と言って心の中はわくわくしてきた。
「それであの飛行機に乗って何処迄行くの」
と父に尋ねると
「アメリカの空港で降りてからスカースデイルと言う町まで行くのだよ。」
と答えた。そして栄二は
「スカースデイルって三ツ沢みたいな処」と尋ねると
「まあ横浜の中にある三ツ沢と言う処は一緒かな」
と答えた。栄二は其れより
「あの大きな飛行機に興味深々で勝兄ちゃんが飛ばした様に人を乗せて飛ぶのかな」
と一人眺めていた。搭乗時間まで間だ大分あったのでまたロビーの席で眠り込んでしまった。またまた誰かが自分を起こしていると感じ目を開けると母が
「もうすぐ飛行機に乗れるから起きて待っていようね」
と栄二に向って言い始めていた。そして少し経つと父が
「さあ飛行機に乗り込もう」
と言ったので皆で父の後にアヒルの冒険みたいに付いて行った。すると制服を着たお姉さんが出発ゲートの横に立っていて
「本日はご乗車頂きまして有難う御座います」
と頭を下げていた。栄二はもう眠気など直ぐにどこかに消えてしまいわぃわぃと喜んで要るとともう少しで飛行機に乗れるんだと思うと心臓何て何処かに行ってしまった様な気分だった。出発ゲートを通ると床には赤い線が敷かれていてとても気分の良いものだった。父が先頭に歩き座席の位置を確認すると飛行機の中の二階の席である事が分かった。後で知ったことだが会社が間違えてファーストクラスを予約していることが判明した。ファーストクラスに乗ると添乗員さんが色んなグッツをくれた。飛行機の小型版やピンバッチやら他にも沢山くれた。アメリカまでは十四時間ほど掛かる予定であった。栄二は飛び立つまでは起きていて外を見ようとして頑張って起きていた。やがて飛び立つ合図がするとシートベルトを締めて飛行機が飛び立つ快感が飛行機から伝わってきて思わずウォーほんとに飛んだよと想いながら窓の外を見下ろしていた。すると空港がどんどん小さくなり行く末には何も見えなくなっていた。それを確認した後今日の移動の疲れがどっとおとずれていたので熟睡に入ってしまった。目覚めると皆はまだ寝ていたので添乗さんにトイレは何処ですかと聞くと快くトイレの前まで連れて行ってくれた。なんだかおしっこも宙に浮いてる気分で済ませた。皆まだ寝ているから僕ももう少し寝ようと思いまた睡魔におそわれて直ぐに寝入ってしまった。暫くして誰かが僕を呼んでいる声が聞こえてきた。
「栄二起きなさいもう直ぐ到着するから起きていてね」
と母の声が聞こえた。そして飛行機は到着態勢に入り下降し始めた。栄二はこれはあまり気持ちの良い物ではなか。とつくづく感じていた。そしてアメリカのニューヨークの飛行場に飛行機が降りだし到着したた。そして添乗員さんが飛行機の扉の横に立ち
「有難う御座いました。忘れ物は無いでしょうか」
とか声をかけていた。すると飛行機の扉が空いた。
そして父が
「さて我々も降りるとしよう」
と言って歩き始めたので皆アヒルの様に付いて行った。飛行機から降りるとまたまた赤い絨毯が敷き詰められていた。その上を外れない様に空港内へと向かった。栄二は空港に入って直ぐに驚いた。髪の毛は金色でやたらと背が高い集団がぞろぞろと歩いていた。
しかし栄二達を此処で待つように伝えどんどん巨人を掻き分けながら案内所に到達した。そこで父は何だか分からない言葉で話しながら行く場所が分かった様子で皆の所に戻ってきた。
「タクシー乗り場が分かったよ」
と伝えてまた歩き出しそうなので栄二が
「僕、お腹が空いてしょうがないんだけど何処か何か食べる処は無いの」
「そうだな此処で何か朝食を食べようか、何が良いかなぁ」
と聞かれたので何でも良いよと皆答えた。そこで栄二達は巨人を掻き分けて空港内にあるハンバーガーショップへ入ることにした。母が樹と栄二に
「何が食べてみたいのかしら私が決めても言いかなあ。」
何でも良いよとただ答えた。父と母が話し合って
「じゃあハンバーガーとオレンジジュースで良いだろう。」
と決めて買いに行った。その間樹と栄二は店の椅子とテーブルに座って待つ事にした。
やがて父と母が買い物から帰ってきてまぁびっくりした。何がびっくりかと言えばそのハンバーガーの大きい事に二人はびっくりした。そして母が
「食べきれなかったら無理して食べなくても良いからね残しなさい」
と二人に言ったので一生懸命食べ様としたがとても相手にならない位大きかった。食事が済むと父が
「少し此処で休んでから行こう・」
と父が言った。そこで栄二は
「ふぅ疲れた。」この巨人達にも疲れていた暫く動くのが嫌になってきた。確かに三歳の栄二には大変な旅となった。しかし巨人たちは栄二の事を
「とても可愛い子ねぇ」
と頭をなでて行った。栄二は
「何だか巨人達は意外と良い人達だなぁ」
とほっと胸をなで下ろした。そして目的地のスカースデイルへむかう事にした。父が案内所で聞いたタクシー乗り場へ向かうことにした
幸いタクシー乗り場は意外と空いていて、栄二達家族はすぐにタクシーに乗車出来て父が変な言葉で運転手に此処に行きたいと告げた
しかし車は渋滞だらけで中々たどり着かないしかし渋滞を抜けると意外とスムーズに走り始めた。そしてスカースデイルの新しく始める家族の家の前で止まった。
其処は少し大き目なマンションで部屋は五階の部屋だった。マンションの中はかなり広々としていた。父が下に降りて行きタクシーから荷物を降ろして
帰らないかと言ったので賛成した。樹と栄二もこれはまた可成りの疲れと筋肉痛だなと感じていたがとても有意義な時間だったとも感じていた。そして家への帰り道栄二が樹に「友達たち皆滑れる様に成って良かったね又今度一緒にこよう」
と嬉しそうに言ったので。樹が
「そうだなぁまた一緒に来ることにしよう」
「そうだよその時僕も一緒に連れて行ってね
」
「それは当たり前の事だから心配するな」と樹が答えた。そして家に着くと樹と栄二がダウンを脱ぎソファーに座ると樹が
「しかしまた大分疲れたな」
「うん確かに僕も大分疲れてる感じがする」
と答えた。そしてその時五時を少し過ぎていた。すると礼子が
「夕食早くても構わない」
と聞いてきたので
「逆だよもうお腹ペコペコだよ」
と二人の意見が同じで返事が帰ってきたので「じゃあ始めるとするか」
と呟き夕食を作り始めた。先ず味噌汁の具キャベツと油揚を切って作り始めそしてサーモンを焼き作り置きした肉じゃがをレンジで温め直して食卓へ運びながらサーモンも焼けたのでキャベツの千切りを盛り付けそして味噌汁と白米をテーブルに並べたて二人に「
夕食出来たわよ」と声を掛けた。すると二人揃って
「え、もう出来たの今日は早いなぁ」
と言いながら席に着いて夕食を始めたると二人で今日スケートの話で盛り上がっていた。
すると一が戻って来て食卓の椅子に座ると「今日ちょっとゴルフの練習場に言って来たよ」と言いながら席に着いた。
こんな日が数か月たって来た春先に樹はもう二年生と成ってしまったが友達は相変わらず同じメンバーと一緒に遊んでいた。しかし数か月後で帰国する事は変わらなかった。
そこでみんなにその事を伝える事にした。
それから約一か月後皆に来月日本に帰国することを皆に帰国する事を伝えた。すると皆はとても悲しんでくれてお別れ会をしゅういう事に為り樹の家でやる事となったので礼子に来週でもやるからと伝え料理の準備をお願いした。
そして当日五人くらいの友達が来てやんややんやと騒いでいてお別れを惜しんだ。
その中に、洋子ちゃんもまじっていたので栄二はずつと一緒に洋子ちゃんとずっと話していた。皆面白かったことや大変だった事な度話していた。「そして時間もどんどん過ぎてきてこのお別れ会は終わりに近づいてきた。
そして名残遅くなっていた。皆じゃあねと樹と栄二は挨拶をすると皆は帰る準備をして家を後にして帰って行った帰った後礼子が後片付けを始めて
「よかったはね皆着てくれて」
樹と栄二はでも少し寂し悲し寂しかった。
礼二が「本当に帰国しないといけないの」
「もう少し帰国は延ばせない」
「そうなのこっちでの一の仕事が終わりだか仕方が無いのよ」
「どうしてもだめなのかなぁ」
「如何しても無理なのよこればかりは」虜がなだなだめると
「仕方が無いのよ」
と礼っこが諭して答えて挙げた。
翌週から礼子は少しづつ荷物の整理を始めて行った。それに栄二は手伝いをしていると「結構色々と物が増えたね」
「そうだね。一年半いたから増えてもしないわわよね」とこ答えた。
昼食は簡単なフレンチトーストですませ
片付けを始めた。すると樹を迎えの時間となり礼子は迎えに行った。そして樹が帰ると一緒に片付けを始めた。そして夕食時にはじめが帰宅してきて今度の土曜日ジョンソンさんの家でバーベキューをしないか。」
と言ったので土曜日皆でジョンソンさんの家へ向かった。到着するともうすでに用意がされていて早速バーベキューが始まり一はジョンソンさんと話に夢中になり子供達は子供同士で話し込んでいた。この日は
一応我々のさよなら会で有った。かなり可成り時間を掛かり話し込んでいるとジョンソンさんに「もうそろそろ帰ろう」という事に為った。のでお礼をして帰宅する事にした。ジョンソンさんはまたアメリカに来ることが有ったら是非家に寄ってくださいと話していた。
帰宅すると今日は片付けは止めようと言って家でゆっくりする事に為った。皆ちょっと疲れていたので丁度良かった。一と礼子は台所の食卓で引っ越しの話をしていた。樹と栄二はまたもソファーに座るとそのまま寝てしまった。起きるともうすでに夕食の準備が終わっていた。そして二人が食卓に座ると目の前にハンバーグよサラダと味噌汁置いてがお
かれていた。
「二人はいよいよ帰国するのは来週だねとかの話を食事をしながら話していた。」
そして栄二は
「僕はまた三ツ沢のばああばの家へ帰るのと。」聞いてきたので
「いいえ私達の家に帰るのよ」と伝えると、「栄二は家なんて未だ見た事がない」のに「何処にあるのかなぁ」と尋ねると
「三ツ沢よりは少し遠くにあるがそうか栄二は未だ行った事ないんだよね」
と礼子が答えたが行けば分かるからと言ってくれました。栄二は
またわくわく感が頭の中から浮き上がって来たのを感じていた。そして帰国の準備の引っ越し屋さんも来てくれて家さい道具も引っ越し屋さんが纏めてくれて運びだしてくれて家の中はがらん如何に成ってしまいました。明日は愈々帰国する日に成ったので夕食は宅配ピザを注文した。するとピザ屋さんがきて
来たので皆でピザを食べて一も早くに帰つて来たので一緒にピザを食べて過ごした。家の中は備え地家のベットが有ったので何で皆はベットで就寝する事にしたのだった。
帰国当日は皆に早く起きて来た。朝食は無いので空港の中で食べるようにした。そして一家はみんなでタクシーで空港に向かい到着すると早速朝食を摂る場所を探してそこに落ち着いた。栄二は大分アメリカ人になれて来たのでたいして空港では驚くことも少なくなっていた。朝食を食べ終わると一はチェックインする手続きをしに行きその間一家は此処のハンバーグ店で待つ事にした。暫くして一が登場手続きを済ませて
「じゃあ行こうかと言って手荷物預かり所に行きそれらを預けて未だ飛行機に搭乗するまで一時間半位時間は有ったが中に入り待合場で待つ事にした。大分長く待つてい居ると、搭乗時間が来たので飛行機に搭乗した。席は来た時のファーストクラスではなくビジネス
クラスでの搭乗であったので席は少し狭かった。後で知った事だが行きのファストクラスは事務の間違えで予約していたらしいので今回のビジネスクラスは妥当であったらしい。
二人は
「今回は随分と席が狭いなぁ」
と話すので
「此れが普通の席なのだと言い聞かせていた
であった。予定時間になり飛行機は日本へっ出発した。昼食の時間なで軽めの昼食を食べて暫くすると二人は寝入ってしまいました。暫くすると寝ている途中で起こされて夕食の時間が来て配られていたので二人を起こし機内食を食べさせたすると食べ終わると二人共はまた睡眠し始めてしまった。その後二人はかなりの疲れが出てしまったのか日本に着く暇で起きなかった。やがて日本の空港に到着して皆が飛行機から降りだしたので二人を起こし飛行機から出口まで行って降りる事にしたが何時もの事く凄い行列で中々降りる事が出来なかったので待って最後に降りる事にしたがなかな進まずそのうち
樹と栄二が
「おしっこしたい」
と言い出してしまう始末で
「もう少し我慢して空港に着いたら直ぐにトイレに行くから」
「それ撫で我慢し出来ない」と言うので添乗員三さんにダメもとで聞いてみると矢張りダメとの事なので
「もう一度二人にはやはり我慢しなさい」と
と伝えた。そこで搭乗口を出ると直ぐにフロ
アーの案内係に聞くと直ぐそこにあると教え
てくれたので急いで連れて行きました。そし
てトイレから出てくると二人は
「ふうやっと間に合ったもう少しで漏らすと
炉だったあー良かった」と言って出て来たが
栄二は本当は少し漏らしていたのだが言わずに黙っていることにした。そして空港の荷物
の引き取り場に行き荷物をとると、一が良しじゃあ家に帰るかと言って電車の乗り場に急いで乗り遅れないようにした。そして上大岡をで電車からバスを乗り次日野のバス停で降りた。そして少し長い坂を上るとコンクリートの壁の上に家が建っていた。そこで礼子が「あの家よ」
と言って指を差して教えてくれたが栄二には「そう言われてもピンとこないなぁ。」
と思い三ツ沢の家の方が良かったなぁ」
と感じていた。」何故なら少し寒々しい家だなと感じていた。
階段を上り家に入ると三ツ沢の家とは全然違っていた。そして礼子が
「引っ越し屋さんが明日には来るからそれ迄不便だけど我慢してね。」と皆に伝えて食事は出前ですべて済ます事にした。すると翌日一は会社に向った朝食は駅の売店でお蕎麦と稲荷ずしを二つ食べて益々日本に居る感が強くなりよし今日も一日頑張るかと呟ききながら
会社に向かった。礼子は礼子で引っ越し屋さんが来てそsレは其処とかあれは其処と荷捌きで大忙しで有った。そして一が帰って来て
「引っ越し屋さんで大分家らしく成ったな」とほっとしていた。この日を境に一は朝は早く帰りはとても遅く帰って来る様になった。翌日も早く起きて朝食はまた駅の中にある蕎麦とお稲荷さんを二つ食べて会社に向かった
すると樹と栄二が掟きて
「今日もご飯無いのかな」
と尋ねるとそうなのよ
「冷蔵庫は有るんだけど中が空っぽなのよ
御免なさいね。」
と返事が返って来た。
「ああそうそう今日学校の編入トドけを出しに行くからちょっと遠いけど我慢してね」
と樹に話して準備を始めた。
「そこは私立の小学校だから大変だけれど上手に通ってね」と樹に話をしていた。栄二はその間お留守番に成って朝昼兼用のご飯代を置いてあげ注文は私が携帯で連絡しておくから着たらお金を払ってそれを食べなさい。と言って玄関の扉を開けて樹と一緒に出て行った。すると栄二はご飯が来るまでやることが無いので取り敢えずテレビを付けて眺めていた。
「うおーやっと日本語のテレビだこれなら言ってる事が良く分かる」
と一人で大喜びしていた。
するとテレビを眺めていると玄関でピンポンと音がしたのではーいと言って玄関に向かうとお蕎麦屋さんが親子丼えお持って立っていたのでお金を払って商品を受け取り台所のテーブルに置き
「これが親子丼か何か良い匂いがする」
「でも少し熱そうだから少し冷ましてから食べよう」と呟いていた。その後栄二は自分の荷物を片付け始めてから さて少しは冷めただろうと思い二階から一階の食卓で親子丼をよく噛みながら食べるとこ
れは美味しいぞ。このどんぶりの名前何だっけ「あーそうだ親子丼ぶりだった。」字今度礼子が出前取る時はこれにしよう。と思っているほど美味しいご飯で
「完全に圧倒されるとても美味しかった。」
食べ終わるとテレビを消して栄二が自分の部屋で整理を始めた。整理をしていると玄関ドアがお空く音がしていたので出て行くと礼子と樹が帰って来た。そしてお土産を買って来てくれた。栄二は台所で
「ふたを開けてこれ何弁当なのと言うと
「これはねシュウマイ弁当だよ」
「ふーんそんな名前なんだ「じゃあ早速食べてみるよと言って食べ始めるめ」
「これも中々美味しいぞ。」と思いながら
「これは何処で売ってたのかなぁ」
「これは横浜駅の売店で売っているてもし越し冷めた買ったらレンジで温めようか」
「そうだねちょっと温めてくれるかな。」
「それでは温めようかねちょっと持ってきてくれるかなぁ。」と礼子が持ってくる様に。」頼むともって来るとシュウマイ弁当を受け取り
ると電子レンジで少し温めて再度渡すと
「あー矢張り温めたほうが美味しいなぁ。」と
と言って食べ始めて御馳走様と言って席を立ってまた自分の荷物を片付けに二階へ行った時樹ももうすでに自分の荷物を片付け初めていたので
「今日の学校は如何だったやっぱり遠いの
と」聞くと
「ああ電車で行かないといけない処に有って結構大変そうだったけど通って要ればなれるだろう」
「あーそうなんだ。僕は幼稚園途中で入っても半年位しかないからいけないのかなぁ」
「そんな事ないよ礼子が明日栄二の幼稚園の準備をしなくては」
ってお就てたよ。
「だから大丈夫だよ心配しなくても」
「そうなんだ。そんな事言ってたの」
「明日編入の手続きを遣りに行くと言ってたから」
と樹の話を栄二に言っていて
「あっそうじゃあ生徒が一杯居るのかな僕も友達いっぱい作りたなぁ。」と言ってまた片づけを始めたて
「あっそうだ僕筆記用具が何もないんだ」
「そうかじゃあ取り合えづ俺のあるからこれ使えよ。」
「有難うそれじゃあ遣わせてもらうよ」と感謝した。
翌日礼子と栄二は一緒に近所の幼稚園へ向かい編入届を提出して後は制服を買いに行くだけになり先生に売っている場所を確認して買い出しに出かけると丁度良くサイズの合う制服があり購入して帰宅すると
「礼子が先生に有りましたので宜しくお願いします」
「はい分かりましたので迎えのバスに行くように伝えておきますから時間に気お付けて待ってる様にしてください。」と言え有れたので「はい分かりました」と伝えて電話を切りました。
「栄二は少しわくわく感と少し不安を持って明日を待つ事にした」そして翌日バスが家の前に止まり幼稚園に向かったのである。幼稚園に到着すると自分のクラスに先生が連れて行ってくれ栄二に
「ここが栄二君のクラスだから忘れないで」
と伝えると皆に紹介してくれて席まで連れて行ってくれて皆に紹介してくれました。がその後の自由遊びの時間は流石に初日なので一人ぼっちに成ってしまいました。それを見た先生が遊具で遊んでいる子供達に
「栄二君も仲間に入れてあげて」
と言うとそのうちの一人がが
「こっち着て一緒に遊ぼうと」
声を掛けてくれて
「うんじゃぁ遊びに混ぜてくれる」
「良いよこっちに早く来て遊ぼう」 と言ってくれて仲間に混ぜてくれました。その後昼食の時間もその仲間に入れてくれた三浦君と一緒に食べて親睦を深めました。昼食はお弁当は持参したお弁当を食べました。食べておる時三浦君が家は何処なのとか兄弟は居るのと聞いて来てくれ
「住んでいるのは日野住宅で兄弟は二人だよ
」などと返答すると
「じゃあ僕の家と近いね今度終わってから遊びに往こうよ」と誘ってくれた
「そして午後はまた遊び時間だったので三浦君と一緒に遊び、更に親睦をふかめて「
「じゃあ今度家に来て遊ぼう」と家に招いてくれ「うん行くよ」と答えた。そして次の時間が来ると先生が本を読んでくれて帰りの支度をして帰宅の時間となりバスへ乗り込み帰宅する事に為ったのですが帰りの車中でたまたま栄二の後ろの席に座っている子が気分が悪かったのか車に酔い吐いてしまい栄二の背中にかかってしまった。先生も困った様子で栄二に「家に着くまで我慢してくれる」
と諭しおとなしくしている様に言うのでおとなしく我慢をしていました。するとバスの停車場の家の前まで付くと礼子が出迎えで待っていると先生が事情を話て栄二はバスから降りた。降りると先生が「ごめんね」と声を掛けてくれたが栄二の初園は凄いことで幕を閉じた。
すると礼子は「あら大変だったね早く制服をお風呂場で脱いできて」といい栄二が脱いだ制服を洗濯機に放り込んみ洗濯を始めた。そして栄二にお風呂場でシャワーを浴びる様に
言いシャワーを浴びて綺麗して匂いまで洗い落とした。その後暫くすると玄関の呼び鈴が鳴り礼子と栄二が玄関へ向かうと知らない人達が立っていて「はい何かしら」
「今日こちらの息子さんにご迷惑を掛けた近所の原と申します」
「本日は大変嫌な思いをさせてしまい本当に申し分けありませんでした。」
と二人は頭を下げてくれました。礼子は
「大丈夫ですよ家はもう制服も洗濯機に入れてシャワーにも入れましたのでお気にされなくてもいいですよ」
「これ詰らないものですが」と言って手土産を渡してきたので本当に家は大丈夫ですからと言って手土産を受け取るとお母さんの後ろからさっきの女の子が顔を出してまたペコリと頭を下げていた。栄二は
「君名前は何と尋ねると
「原由子と言います」
と畏まった口調で答えて今日はごめんねと謝るので栄二は
「由子ちゃん近所なら今度遊ぼうよと」するとお母さんがこれを聞いていてこれから家へ来ませんか」と言うので
礼子が栄二に「じゃぁそうさせてもらったら
」と相手の気持ちを汲んでそう言うと
「じゃあ遊びに往くから」
「そうそれは良かった私も少し肩の荷がおり
ます」とお母さんが言った」ので行く事にした。家に行くと直ぐにお菓子とカルピスを持って来てくれてどうぞ食べてくださいと言って来たので早速食べる事にした。食べている間由子ちゃんと今日は僕が帰国して初めての通園だった事やアメリカでの話などしながら遊んでいた。
「そうなんだそんな初日に大変な目に合わせてしまい本当にごめんね。」
「いや大丈夫だよ。その御蔭で由子ちゃんと友達な慣れたから気にしないで」
「でも本当にごめんね。何かあの時体調が悪くてあんな事に為ってしまったの。」と言って
いた。その後もたびたび由子ちゃんと遊ぶようになり栄二はとても嬉しいハプニングだったと思う様になりました。とある日由子ちゃんと公園で遊んでいるとたまたま三浦君が後から遊びにきたので一緒に遊ぶ様にしました
。遊ぶ中で栄二はアメリカの遊具はとても数多くあって遊ぶものがとてもユニークな物ば
ばかりあるんだよと話ていた。すると三浦君が今度は僕の家に遊びに来てよとの事なので
分かったじゃあ今度ねと約束して今日は帰宅する事にした。帰宅すると礼子が夕食の準備をはじめていたので「ただいま」と声を掛けてお風呂場でシャワーを浴びて台所に行くと礼子が食事もう直ぐ出来るからちょっと待っててと言うのでテレビゲームをしながら待っていると
「お兄ちゃんはまだ遅いから先に夕食ると」
言って来たので「うん食べる」横たえると「分かった」と言って料理を続けていた。兄の樹が帰宅するのは何時も大体六時半位に帰宅していた。普段はそれを待ってから食事をするのだが今日は外で遊んできたのでその様にしたのだ。
食事を始めると栄二が「幼稚園で友達に成った近所の三浦君と遊びに行くからと報告しながらもぐもぐと食事を続けていた。すると食べ終わると樹が帰って来たので手洗いと嗽をして自分の部屋に行き荷物を降ろして食卓の自分の席に着いた。着くと直ぐに礼子が夕食を並べてそれを樹が食べ始めていた。すると栄二が
「お兄ちゃんの学校は大分遠いね」
「遠いけど仕方がないよ学校が電車で通う処にあるからさぁ」
「ねえ友達は大分出来たの」
「ああ大分出来たよ。栄二の方は如何よ?でもまだ行き始めて未だ数日だからまだ無理か
」
「いや友達は大分出来たよでも近所の友達は
三人位だけどね」
「なんだ近所にそんなに出来たのか羨ましいな」
「僕なんか友達出来ても皆遠くから来てるから学校で遊ぶしかないからなぁ」と樹が答えた。
「そうなんだそれはそれで寂しい事だね」と栄二が返答した。
「そうなんだよ。でも学校では会えるから未だましだけどねぇ」と返答してきた。
樹の通う学校は逗子駅から歩いて二十分位かかる処にあるキリスト教の学校で有った。
栄二は幼稚園から帰るのは二時半位だったので由子ちゃんや三浦君と遊ぶ時間は十分に時間が有った。栄二は三浦君の家で遊んでいるとお母さんからたまには家でご飯食べて行かないと言われたので家に電話しないと分からないというと三浦の母が栄二の家に電話して確認するとご迷惑では無ければ大丈夫です。と答えたそうなのでご馳走になることにした
。そして三浦君の家の夕ご飯をご馳走になるとおかずとかが一つの皿にどしゃと盛り付けて有りびっくりしてどうやって食べるのかを見ているとどしゃつと盛り付けてあるお皿から自分の分を食べるのであった。すると三浦君が栄二の分を取り分けてくれた。ので
「家だと一人ずつ食事のおかずを取り分けてから来るので驚いた」ことを三浦君に話すと笑って
「ああそうなんだ」と答えてくれた。
すると家は親が大工だから皆帰り際に食事を食べて帰るからこんな感じに成っているんだ
と説明してくれた。その後テレビゲームを一緒にしていたがもう大分遊んだので帰る事にすると三浦君のお父さんが家まで送ってくれる事に為り車で栄二は帰宅した。「ただいま
」と言うと礼子が随分遅かったわねと言うので三浦君のお父さんが送ってくれた事を言うと「ああそうなのそれならいいけれどあんまり遅いと心配するから帰る前に電話して頂戴ね」
と栄二に言った。
「分かった今度からは電話する様にするから
」と礼子に返事した。
返事をしていると樹が戻って来て鞄を自分の部屋に置いてから食卓に着いて栄二に
「何よ栄二は今帰って来たのか良いな」
「そうなんだよ友達の家でご飯食べさせてもらってから今帰って来たんだよ。」
「そうか、友達が近くに居ると良いよな」
「そうなんだよそいつの家のお父さんが車で送ってくれたんだよ」
「そうなんだよとても仲の良い家で何だか羨ましい感じがした位だよ」と樹に説明した。
すると樹はご飯をもくもくと食べ始めて
「近いと何かと便利だよなぁ羨ましい」と栄二に話したのである。栄二はあの家族が仲良さを目のあたりにしてその方が何故か羨ましかった。
「由子の家も中々皆仲良くしている事を見ていて」
「何か家とは違うよなぁ」と感じがしてしょうがなかった。それから数か月経ち運動会を開催されることを知り
「一体何するんだ、だれが見に来るんだろう
でもどうせうちの家族達は興味無さそうだから来ないだろう。」と呟き三浦君や由子に
「あのさあ皆両親が見に来るの」と尋ねると
「えー皆家族が来るよ多分と」
「それに運動会なんて今度で最後だから間違えなく来るよ」
「そうだよね普通は来るよねでもうちの親は聞いたら
「あっそうなの知らなかった」と言っていたから来ないだろうと三浦君と由子ちゃんに話していたが「いやぁ来ると思うよ」と二人が「大丈夫心配しなくても来るに決まっているからさぁ」
そうよ私の家でも逆に「運動会には絶対行く
から」と今のうちから言っている位だから。
と気を使って話してくれた。
「そうかな?でもそうだよね」
「心配しない様にするよ」と答えた。
運動会当日栄二が
「今日の運動会誰か来るのかな」
「いや今日は一もいないし行けないよ」と予想道理の言葉が返って来た。
「栄二はやっぱり僕は一人ぼっちなんだ。
と改めて感じていてしょうがなかった。運動会当日の悲しい返事と共に幼稚園にバスで向かった。向かうと先生達が協力して運動会用にグランドが変えられていた。
三浦君の親も由子ちゃんの親ももうすでにスタンバイしているが家の親は見回してもいなかった。樹のは行っていてそういゆ所が家族の中で一人ぼっちに感じる処であった。
しかし栄二は徒競走では一番と貢献していたがあまり嬉しくなかった。三浦君と由子ちゃんも心配してくれて「如何来てる」と聞いてきたので「矢張来なかった」と伝えた。
何か最近うちの両親は何かちょっと冷たい気がしていた。
運動会も終わり暫くすると冬休みとなったが他の家ではどこどこに行くとか話をしていたが栄二の家ではその様な話は無かったが暫くして一が皆で年末年始にスキーに行こうという事に為り少しほっとしていた栄二だった。これで皆へ話す話題が出来たと思っていた。これで由子ちゃんと三浦君に話が出来るとほっとしていたので早速話をし
「良かったよスキーに行く事に為ったよ」
と話すと
「良かったね栄二君ちょっと心配しすぎだよ
」と言われ
「そうだよね僕の心配しすぎ見たい」と話していた。スキーではやはり樹も栄二もしたことが無いのでスキースクールに入り練習すると段々コツを覚えてきて帰りまでには滑れる様に成っていたので三人で滑って遊ぶまでに上達していた。ホテルを出ると家へ帰宅する事となった。今はスキーや靴などはレンタル
出来る様に成り大分荷物が減って軽やかに帰つて来た。家に帰ると正月の儀式を行いゆっくりして過ごした。そこで栄二は「何か自分だけ家族のお荷物に感じているのだけれどどうなの」
と一に聞くと
「そんな事ないよ今も一緒に居るじゃないか
と言って来たので
「そうかなぁなんか最近特に感じるんだけど
「何でかな。」と話していた。そして
幼稚園が始まり皆に冬はスキーに行って来た事を話していた。すると皆が
「それは良かったね」
僕なんか家にずうと居たよなどと様々の過ごし方で栄二はホットしていた。
しかし何か最近礼子の接し方がちょっとおかしい気がしていた。そして幼稚園の卒園式が来ました。すると「今日は誰か来るのかな」と尋ねると「いいえ今日も誰も行けないからそのつもりでいてね」
と冷たい返事が返って来た。
「何だか矢張りおかしいんだよな。」と呟き卒園式に向かった。由子も三浦も心配して
「やっぱりご両親は来ないの」
「うんやっぱり忙しいからと言って誰も来ないんだよ」
「何だかおかしな話ね家なんか両親二人共来
ているのに。」
「僕の家も二人共来ているよ。」
「まあ考えてもしょうがないからさぁ」
と三人で集まって話をしていた。
皆小学校は如何するの近所の小学校に通うよ」二人は答えると
「そういえばこの前樹の通う学校に面接を受けに行ったなぁその時の結果がダメだった
んだよ」
「その位から礼子がおかしかったんだよなあ
そのせいで怒っているのかなあ」と思い出していた。そしてそして小学校に行き始めて数週間後赤ん坊が一人家の中に居て
「この子は何処の子供」と聞くと家の家族だよ」
「そんな事より今日から台所で勉強しなさい
私がしっかり教えるから」
と言うので台所の自分の席に座ると分厚い参考書が置いてあり礼子が
「じゃあ始めるからまずこの問題から解いて
見なさい。
と徒然言い始めた。問題が分からないと頭をバチンと叩いてきた。
「栄二これはねこうやってこうし答えを出すの分かった」と厳しい口調で答えると赤ん坊が泣きだしたので礼子が見に行った。そして台所に戻って来ると
「問題解けた」と言うので正直に
「良く分からない」と言うと
「いま教えたばかりでしょ。」
と怒鳴りつけてきた。のでそんな急に言われても分からないものは分からないよ。と栄二が思った。「分かるまで考えなさい」と怒鳴りつけて来た。栄二は何で急にこんな仕打ちが始まったのだろう。きっと妹の恵が出来たのでストレスが溜まって僕で発散しているのだろうと感じていた。が「問題が解けるまでそこで考えなさい。」と言ってくる有様であった。そして「問題解けるまで夕食は無しだからと捨て台詞をいって食事の用意をし始めた
そして考えるとやっと答えが分かると、次はこの問題と更にこの様な仕打ちが続いたので有った。頭を叩かれながら要約次の問題を解くと
「これから毎日宿題を出すからそのつもりでいなさい」と言い始めた。次の日も明後日も
礼子が次々と問題を出して来てその度に頭を叩かれていた。そのうち恵を台所の幼児用の椅子に座らせて見張る様に問題を解かせる地獄の日々が続き始めた。そして解けない罰は日に日にエスカレートし始めていた。栄二は助けてもらえる者もいなく更家族の中で一人ぼっちに成っていた。ある日問題が解けずにいると竹刀で叩かれる様に成っていた。樹は帰って来てその光景を見てもさっさ食事を済ませて自分の部屋に逃げる様に成っていた。そこで樹が一言でも助けてくれたらまだ良かったのだが自分が巻き込まれるのは嫌だったので自分の部屋にいつも逃げて行った。そして栄二は早く家に帰るのが嫌になり学校の帰りは友達と遊んでから帰るようにした。帰れば何されるか分からなかったからであった。
どうせ家に帰ればあの拷問が待っているだけだったからである。そうして家での地獄から
逃げ出すと礼子が
「最近帰って来るのが遅いはよ」と言って来たので
「新しい友達たちが出来て学校で遊んでくるからだよ」と言うと礼子が
「そんなに遊ばなくていいから早く帰って来て宿題と私の出す問題を済ませてから遊びにいきなさい。」と無理な事を言って来て台所でまた問題を解かされていた。問題が解けないと夕食前までやらされて解けないと更にエスカレートして
「じゃあ履いてるズボンを降ろして自分のお尻を竹刀で五十回たたきなさい。」
と段々無茶な仕置きをするようになっていった。栄二は何で僕ばかりこんな目に合わされるのだろう。と不思議でしょうがなかった。でもこの家には助けてもらえる人もいつもいないし矢張り僕は一人ぼっちなんだ。と感じていた。そんな日々が毎日続たある日
「そんなに問題が解けないならうちの子ではないから出て行きなさいと言われて今の状態で行く当てもなくとぼとぼと歩きながら想いでに浸りながら歩き続けていた。その時
「そうだ三ツ沢の家に行こうと」と
思ってその方面に行く事にした。こんは少し足取りも軽くなり一生懸命に歩き始めたが近くまで行っているはずなのだが今一方向が分からなく成ったので交番を探して交番で聞くことにした。
関内あたりの交番に着くとおまわりさんが如何したのと聞いてきたので
「三ツ沢下町のバス停に行きたいのだけどどう行けば分からなくて聞きに来たの。」と答えると
君は何歳なのと聞かれたので小学一年生と伝えると一人で三ツ沢から来たのかなと聞かれたので仕方がなく此処にくるまでの経緯を説明した。でも家へは帰りたくない胸を話したのであった。お巡りさんが本部に行方不明の届けは出ていないか聞くと今のところ出ていないですねとの返事だったのでお巡りさんがじゃあ君は何処から来たのと聞かれたので港南区の日野町から着ました。と答えて
でももうあの家には居てはいけないし行くのも嫌なのです。と答えるとお巡りさんがもう今は夜の十時だからそのまま返すわけにはいかないよ。
だから今パトカーを呼んだからお巡りさんもついて行くからそれに乗って家へ帰らなきゃいけないよ。と優しく行ってくれているとパトカーが来てこの子ですかと尋ねるとそうなんだよでも家で虐待されていたみたいで家には帰りたくないと言うんだよ。
「そうですかでは私が親御さんにきちんと確認と説明をしますので道は連れて行きながら本人に聞きいて送り届けますので。と答えて
いた。「じゃあ僕車に乗って日野の交差点まで行くからその後はお巡りさんに教えてくれるかな」と言われたので
「でも家へは帰りたくないんだ。あんな地獄の日々はもう嫌なんです。」と訴えたがお巡りさんが
「もうそんなことしない様に十分に言ってあげるから大丈夫だよ」と諭てくれた。そして日野の交差点を左に曲がり坂を上りきると栄二がここを右です。それから十件目ですとその通りに行くとコンクリートが白い壁の処を指さして「此処です」と伝えた。そしてお巡りさんが呼び鈴を押して待つと一と礼子が玄関に出て来た。そこでお巡りさんが「お宅の息子さんですね」と尋ねると一が
「はいうちの子です。こんな時間まで何してたのですか」と周囲をキョロキョロしながら聞くと「旦那さんねえこの子に聞いたのですがちょっと体罰を与えすぎではないのですか
」その子が言うには色々な体罰を受けて来て
「最後にはうちの子じゃないから出て行けと
」と言われて
「出て来たそうじゃないですか」
これが本当なら虐待に近いものがありますよね」と一は知らなかったみたいで礼子に
「お前そんなことしていたのか」と礼子に
確認すると礼子は「ええでも其処まで酷くはないと思って勉強教える時だけ厳しくはしていましたが」
と礼子がおろおろし始めたのでお巡りさんは
「この子の言っている事は本当だな」と思っていた。ので「あんまりそんなん事をするなら逮捕も免れませんよ」
「大体こんな時間まで捜索願の連絡をしないなんて親のする事ではないじゃないですか」
と言い渡した。すると一は周囲の家を気にしながら
「この度は本当にご迷惑をお掛けしまして申し訳ありませんでした」と
深々と頭を下げて感謝したのであった。
最後にお巡りさんは
「僕、今度何かで打たれたり叩かれたりしたら交番のお巡りさんに言うんだよすると直ぐにお巡りさんが駆けつける様にしておくからいいね。」と言って帰つて行きました。
一は栄二にそんな事していたなんて知らなくてごめんね。」と優しく言ってくれた。一は礼子が元教師だったので安心して任せていた事に後悔していたが皆がいない時の栄二の扱いが心配でならなかった。栄二もそれをとても恐れていた。お巡りさんまで連れてきてしまったのでこれから先どうなるのかがとても不安だった。また分からない様に仕返しが来るのではないかと。翌日は礼子が昨日はごめんなさい私も恵が生まれて少しイライラしていたのが度が過ぎてしまったのもうあんな仕打ちはしない様にするから許してねと栄二に言って来たのだった。