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罰を一つ受けてもらおうか

 ば……バレてるっ!? と、いう事は、わたくしが今までブレットを撮りまくっていたあれやこれやそれら全てがバレてしまっているという事ではっ!?


 あぁ、ネット民から大量の『w』と『草』という文字に『どうやら間抜けは見つかったようだな』というコメントまで来てそうですわっ!


 よ、よくもわたくしにこんな恥をかかせましたわねっ! おのれネット民めっ!


 と、とと、とりあえずブレットに弁明というか言い訳というか釈明というかとにかく何か言わないとわたくしはブレットにとって『無断で盗撮した女』止まりですわっ! 


 下手をしたら婚約破棄なんて事もっ!? それだけは絶対に嫌ですわっ!!


「あのっ、そのっ、こ、これには深い理由があってですねっ! その、ブレットがあまりにもカッコいいので思わず撮ってしまったと言いますか……って、べ、べべべべべ、別にそういうわけではなくてっ…………いや、違いますわっ! 今のはナシですわっ! ブレットはカッコイイですわっ! って、だからわたくしは先ほどから何を言っておりますのっ! あの、ですから、そのっ」


 隠し撮りしていた事が、実はブレットにバレバレだったという、あまりの羞恥心により自分でもテンパっていることが分かってしまうほど、わたくしはテンパってしまい、最早自ら穴を掘っては自ら入って行き、そのフォローで更に穴の奥へと埋まって行くという残念なテンパりムーブを展開してしまう。


 もうこうなってしまうと自分でもどうする事もできず、頭の中が真っ白である。


「いいから一旦落ち着け」

「あう……っ」


 そんなわたくしの頭をブレットがワシワシと撫でながら落ち着くようにと言ってくれる。


 その表情は盗撮していたわたくしに引いているとか軽蔑しているような表情ではなくて安心するのだが、どことなくブレットの表情が赤くなっているようにも見えるのだが、きっと気のせいであろう。


「とりあえず、俺はシャルロットに、勝手に盗撮をされていたという事でいいか?」

「か、返す言葉もございませんわ……」

「一声かけてくれれば俺も断る理由もないから承諾したのに何でまたこんな事を?」

「そ、それは、その……普段見せる素のブレットを撮りたかったというか何というか……。 撮る許可を取ってしまうと素の表情は取れないからというか……」

「……それは凄いわかる気がするな」

「……な、何か先ほど言いましたか?」

「いや何も。 では、俺を今まで無断で盗撮していた罰を一つ受けてもらおうか。 それで今回の件は帳消しで良いだろう」

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