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他にも美味しいお茶請け

「むむぅっ!?」


 その瞬間、わたくしの今までの美味しい食べ物ランキングが一気に入れ替わり、先程口に入れた食べ物がダントツで飛びぬけて一位として君臨してしまったではないかっ!!


「あのっ!! あの、そのっ!! シャルロットッ!!」

「はい、何でしょうか? マーシーさん」

「こ、この食べ物は何なんですのっ!?」

「あぁ、その食べ物はチョコレートというお菓子の一種ですわ」

「ち、『ちよこれ~と』……噂では『ものすごく美味しく、今まで食べたことのない黒い甘味がタリム領にある』と耳にしたことはありましたが、これが例の『ちよこれ~と』という食べ物ですか……確かに、噂になるだけの美味しさはございますわね」


 あまりの美味しさに上がったテンションそのままでシャルロットに先ほど食べた黒い食べ物が何なのか聞いてみると、どうやら今現在王都でも噂になり始めている『ちよこれ~と』なる甘味だと言うではないか。


 確かにこれ程の美味しさであればタリム領から王都にまで噂が広がるのも分かってしまう程の美味しさであると共に、何故今まで私はこの『ちよこれ~と』を食べてこなかったのかという喪失感にも似た感情と共に、この『ちよこれ~と』という食べ物にこうして出会えたという喜びの感情が押し寄せて来る。


 この『ちよこれ~と』なる食べ物はこれから王国中、いや帝国中、そして世界中に広まる事間違いない程の食べ物であると確信出来る。


「そうでしょう? これでもまだまだ試作段階でして、まだ世に殆ど出回っていない食べ物でございますが、本日はマーシー様が来られるという事で出来るだけ最高品質の物をお茶のお供の一つとして出させていただきましたの。 どうやら気に入っていただけたようで良かったですわ」

「気に入ったも何も、これ程美味しい物を食べたのは初めてですわっ!!」

「他にも美味しいお茶請けをご用意しておりますので良ければ試してみてはどうでしょうか?」

「た、確かに色々ございますわねっ!!」


 そうシャルロット様に言われてテーブルの上に出されているお菓子を見ると、チョコレートだけではなく、何だか円形で薄い何かを焼いたような食べ物や、丸くて白くてぷにぷにしているような食べ物、そして白い泥を塗ったような食べ物が見える。


 シャルロット曰く、煎餅、フルーツ大福、ショートケーキという食べ物らしいのだが、それら全ての食べ物が聞いたことも無ければ見たことも無い食べ物ばかりであり、私の好奇心をこれでもかとくすぐって来る。

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