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But Love ~デモ アイ~

 ・・・・。

 ・・・・。

 ・・・・。

 えっと・・・なに?

 ・・・・。

 ・・・・。

 脳みそが働いてくれない。

 フリーズ中か・・・そうだよね。

 それは、なるよね。

 私の脳みそって、パソコンのようにフリーズになってしまう機能があるんだ・・・。

 それって、ヤバくない?

 ・・・・。

 だから、もうやめろよ自分っ!!


 さて、目の前の黒髪ロングの男性は『ドラフラ』『続・ドラフラ』での、攻略キャラ。

 リオンの一つ上の年齢。

 『ドラフラ』の中盤で、家の跡を継ぎ、黒の公爵になる。

 名前を「ホレス・キンバーライト」

 ・・・はい。

 

 ああ、そうそう、ゲーム内も、公式小説でも、BL要素なかったはず。

 ・・・・そうか、ゲームの世界であってもここは現実の世界。

 BL要素あっても、おかしくないのね・・・。


 前世で一応、BL小説読んだことあるから、それなりの知識はあるが・・・ショックだよ。


 「この者は?」

 私に声をかけないで、まだ脳みそ準備中です。

 「えっと、サーシャ・くっ・・んぐっ」

  私は、言葉がつまり、口に手をやる。

 誰か・・助けて・・・。

 デリック先生、塞ぎこまないで~。

 「プロポーズしてるよ~。男にでも、BL界だよ・・・あははっ」

 自分の目線が、どこに行っているのか、自分が自分でわからない~。

 

 「プロポーズだと、デリックには妻子がいるのだぞ。」

 ホレス様、デリック先生にプロポーズした人間がいう事・・?

 ・・・・?

 

 額に手をやって臥せっていたデリック先生が、顔を上げる。

 「キンバーライト公爵。今一度、俺に言った言葉を思い出して欲しいのですが。」

 「結婚してほしいと・・・。」

 しれっと、ホレス様は答える。

 それが問題なのだが・・・。

 「・・・その言葉に、補足を入れてください。」

 「だから、私とデリックの・・・。」

 ため息をつくデリック先生。

 「()()()()だろう!!」

 血管切れそうな大声で、叫ぶデリック先生。

 「・・・?」

 私は、試運転中の脳みそで考えるも、まだまだ動きが鈍かった。

 ため息をデリック先生。

 「俺のドラゴンである『ヴァルナ』と、キンバーライト公爵のドラゴン『イクシオン』を結婚というか、交尾をさせたいと言っているのだ。」

 デリック先生が、言葉数少ないにもほどがあるホレス様の言葉に補足をつけてくれた。

 だいぶ落ち着いてきたようだ。


 「先ほどから、この者はなんなのだ。サーシャと言ったか?」

 不満げに言うホレス様。

 すみませんね。でも、ホレス様もホレス様ですよ。

 「サーシャ殿は、過剰ではありますが、正しい反応をしたまでです。」

 はい、ありがとうございます。デリック先生。

 「あなた様の足りない言葉では、衆道と見られても仕方ない言動でしたから」

 「衆道って、私にも妻子がいるのだぞ。」

 「ええ、立派な跡取りがおられますね。早く位を退いていただきたいモノです。」

 デリック先生は、嫌みっぽい言葉を吐く。

 「息子が立派なのは認める。足りない私を支えてもらっていて、領土の運営も立派に努めている。」

 ほぼ、息子様に任せっきりなような?

 「跡を継がせてもよいと、思っているのだが・・・。」


 ホレス様の恋愛ルートって、失敗しても、心折れることなくひたむきに頑張っている姿に、支えたいっていう気持ちが湧き、周りと一緒に支えて公爵を盛り上げていこうっていう内容だったな。

 ドジだが、人を引き付けるキャラ。

 ・・・・今だにドジなのね。


 「どうしてもイクシオンに子供を設けて欲しくてな、引退はそれからだと思っている。だから、私と交尾をしてくれ!」

 再び、おかしな言葉が飛び出しました。

 今度は大丈夫です。

 デリック先生は、大きなため息をつく。

 「何度も言っているように、ヴァルナに交尾を強要するようなことはしない。例え公爵であっても。」

 デリック先生は、ヴァルナに交尾を強要することで、ヴァルナの美しさを損なうことになるのではと心配しているのだ。

 ヴァルナは、自分が美しいドラゴンであることは認識している。

 だからこそ、地位とか名誉とかに押され交尾をして、ふしだらな印象を与えるドラゴンにはなりたくないと思っているのだと。

 「ヴァルナには、唯一の雄と交尾をして欲しい。それが、美しいドラゴンと絆を結んだ者の役割と思っています。」

 デリック先生は、公爵にモノを申した。

 「その唯一をイクシオンにということで、結婚をして欲しいと言っているのだ。」

 「それは、私ではなくヴァルナが決めることです。イクシオンを伴侶にしたいと俺に言ってきてません。ですので諦めてください。」 

次回、前世シリアス話を入れます。

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― 新着の感想 ―
[一言] 更新ありがとうございます。 7、8と続けて読んでしまったので、感想もまとめさせていただきます。 いや、もう、ね。 いきなり何を言い出すのかと思えば、ホレス様。 時々いますよね、お互いな…
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