国家鑑定士のお仕事とは?
「そのドラゴンはエーギルといい、私と絆を結んでいるドラゴンですよ。」
モーリスさんが、銀髪の男性に伝える。
「それは失礼した。」
銀髪の男が、ジジイ様に近づいてくる。
「これはまた・・・。」
ふと、銀髪の男は私を見てこちらに来る。
”ぐいっ”
と、私の顎に手をやり、無理やり顎をあげさせる。
「これは、美しい紫色の瞳だ。」
正面に銀髪の男性の顔が見える。
不細工な容姿をイケメン風にして、それに自画自賛してます的な雰囲気の顔。
はっきり言って不愉快だ。
「どうだ、僕の瞳も多少紫の入った青い瞳なのだが。」
男性の瞳はロイヤルブルーの瞳
前世で、この色は格式ある色なので、この色を名をあげるのは申し訳ないが・・・頭に浮かんだ色の例えがこの色だったので了承して欲しい。
青い色にほんの少し紫の入った色。
「瞳だけでなく姿も美しいな~。」
私は、一応お礼を言う。
そして、反省した。変な男に絡まれる恐れがあるから、貴金属装備のひと回り大きな服で来れば良かったと・・・。
「どこぞの屋敷でメイドをしているのか、どうだ僕のブルーア・ラリマー伯爵家に仕え、僕の愛人にならないか?」
ないわ~。
はっきりいって今の私、自信もって目が死んでいると思う。
「お断りします。」
私は、銀髪の男性の手を振り払い断る。
「何故だ、中央領で有名な裕福な伯爵家の次男なんだぞ。」
「今、お仕えしている家で満足していますから、それにお金だけで動く人間と思われた事が不愉快です。」
私は訴えるように言う。
「では、お前は名声という事なのか。」
再び、私の目が死んだ。
なんなんだ、この男は・・・。
「この僕は、ドラゴニアで旦那にしたいナンバーワンの職種である国家鑑定士になるのだ。」
つまり、まだ国家鑑定士になっていないという事ですね。
「僕の伯爵領の外貨交換所の所長は無能として有名だから、この僕がなるのは明白。僕は将来有望な人材なんだ。」
そして、この男は懲りずに、私に愛人となることを勧める。
・・・・開いた口が塞がらない。
それに、この会話、国家鑑定士が聞いてたらどう思うんだろう。
「国家鑑定士になりたいと言うのに・・それも有望な。ですがあなたの発言は国家鑑定士をなめた発言をなさっている。・・・おかしな話ですね。」
私は皮肉いっぱいに伝える。
「なんだと?」
「ご質問をしますが、あなたにとっての国家鑑定士とは、どのようお仕事をなさるモノなのでしょうか?」
きっと、このなめようでは、国家鑑定士の何かを余し知りえていない。
「ドラゴンを使い貴金属の鑑定をする。」
・・・?
それだけですか?
「中央領の西の境に位置する地名にブルーアという名があります。」
モーリスさんが口をはさむ。
モーリスさんの発言で、ヘンリー様とハワードさんがやっぱりという残念な顔をする。
どういうことだ?
「その地を収めているのがラリマー伯爵家と伺っています。マブ・ラリマー家のように、ラリマーの名の前にドラゴンの名は付いていません。例え紫の入った青い瞳の息子がいらっしゃったとしても。」
なるほど、ドラゴンに気に入られる家系ではないという事を伝えてたかったのね。
「そんなの、この僕がドラゴンと絆さえ結べば変わるだけだ。なんたってドラゴンに好かれる瞳をしているのだからな。」
自信過剰な坊ちゃんだ事。
きっと、この瞳のせいで甘やかされ担ぎ出されたのね。
「国家鑑定士は、贋金の調査も行うのも仕事にあります。贋金は時に闇の組織が関わることがあり、軍や騎士団とも連携で行う事もありますが、ご存じですか?」
私は、哀れになり国家鑑定士の事を説明してあげよう。
「そんなの知っている。だから贋金の調査は情報収取で後は、軍や騎士団に任せるモノなのだろう。」
・・・頭が痛くなってした。
このまま、この男と話していたら、軍や騎士団もなめてかかるかもな。
終焉の戦いで活躍したドラゴン騎士のナイジェルさんの次男のハワードさんが怒り出すな。怒らなそうな感じの人だげど・・・。
「軍や騎士団は、治安維持と土木工事が主な仕事です。その人員を簡単に割く事はできません。国家鑑定士は鑑定した物に対しお金を差し出すため国の財務にも関わりを持っています。その為机の上の仕事と思われがちですが、闇の組織とも軍事的に対応をしないとならないこともあり、実はオールマイティーな仕事をしているのです。」
私は国家鑑定士の仕事の説明を終える。
「それが、どうした。ブルーアを収めている伯爵の息子だ。武術を極めなくても外貨交換所の所長になるのは決まっている。本当に困るほどの無能中の無能な所長なんだ今の所長は。」
はあ~
ため息がでちゃうよ。
あらら、ヘンリー様もハワードさんもモーリスさんもため息ついたよ。
「あなたは、無能な所長に変わり所長になると言いましたが、武術系が出来ない無能を掲げて所長になることを宣言しているのをご存じですか?」
はっ、とする男
「それに、今現在の無能と言っている所長は、無能であったとしても、それなりの功績をあげて所長になっているのでは?つまり、あなたが所長になるという事は今以上に無能な所長が就任するという事です。」
はっきり言わせてもらいました。
・・・はい。
「なんだと~。」
”パーーーンッ”
私は、銀髪の男に頬を叩かれた。
”ギオオオオオ~~ンッ”
と、いきなりジジイ様が大きな鳴き声をあげる。