修正求む会話
「男は、奥方の他にも、奥方と同じように想える感情があるようだ。」
巷の男は、奥方がいるが、同じように好きだからと、愛人がいる者がいる。
誰だったか、時と場合によって、体が分離できたら、どれほどいいかと言った者がいたな。
もとに戻れば、分離した分のお楽しみが合わさり、何重にも美味しい思いをすると言っていたな・・・。
何年前だ?
・・・何十年前だ?
・・・100年以上は、経っているな。
そうなると、もう、その者は死んでいると考えた方がいいな。
「だから、ヘンリー様は今もリオンの事を・・・。」
「おいおい、サーシャとリオンは違う!!」
最初に言ったはずだぞ。
サーシャしか女性として見ていないと・・・。
「リオンは家族で、兄妹のように思っている。サーシャに会ってから、それに気づいた。」
兄妹のように育ったから、リオンがクローライト家の養子となり、ルベライトから去るのが寂しいと思った。その感情が、愛だとずっと思っていた。
勘違いを100年以上していたとか。恥ずかしいが、こればかりは事実なので仕方がない。
「サーシャと真実の愛を重ねて行きたいと、そう思っている。」
「あ・・あ・・ありが・・とう・・・ございます。」
途切れ、途切れながら、サーシャはお礼を言ってくれた。
サーシャは、顔が真っ赤なのだろうな・・・。
見たい・・・見られないのが悔しい。
「愛の積み重ねを・・・それぞれの女性に出来てしまう。それって、女性からしたら、裏切りと思われても仕方ないのに・・・それをなさってしまう。」
うん、それは男の俺でも、裏切りのように思う。
それをしてしまている事に、不快を感じるな・・・。
「それって・・・つまり・・・男性とは・・・か、下半身が・・・緩すぎなのでしょうか?」
・・・・。
「サーシャ、待ってくれ!!」
修正、修正・・・ヤバイ方に進んでいる。
サーシャを元に戻さないと・・・。
「娼婦の館があり、挙句に、その館をかばう行動を役人がしていた。」
確かに、違法の娼婦の館をかばう連中はいたが・・・。
「それは、自分の欲のはけ口を守りたい一心でしたこと。」
そうかもしれないが・・・。
「やはり、男性は性に奔放な方だらけなのですね。」
間違えとは、言えないが・・・。
だが、何か勘違いをしていると感じてしまう。
「サーシャ・・・それが、正しいとは思わないで欲しい。」
第一、娼婦の館があろうと、違法で経営するのはいけない。
簡単に体を売ろうとする女性もダメだ。
その逆、簡単に女性を買うのもいけな行為だ。
清く正しいい生活をして欲しいと・・・切に願ってしまう。
「俺は、サーシャを清く正しく、誇りをもってサーシャを愛している。」
だから、性に奔放な男性しかいない雰囲気に捉えないで欲しい。
「ですが・・・、もし、その・・・私に子供が出来たら・・・お腹に・・命が宿ったら・・・いや、全く想像もつかない内容ですが。」
そこは、実感して欲しい。
それ相応の行為をしているのだからな・・・。
今、お腹に宿っていてもおかしくないのだぞ。
「それらの行為に、支障をきたすので・・・ヘンリー様の奔放さのはけ口に―――――」
「それは絶対にありえない。冗談でも言うな!!」
俺は、サーシャの言葉を遮り言う。
愛人がいるのが当たり前と、いう教育を受けたサーシャだとしても、言ってはいけない。
それにな・・・。
「そもそも、跡取り問題が生じている家の、跡取り息子が、責任を持てない交渉など、出来るワケないだろう。これまで自分自身で管理していたのだ。だから、サーシャが妊娠したとしても、元のように、自分一人で――――。」
「いや―――――っ!!!」
いきなりどうしたサーシャ。
「どうなさいましたか?」
どうやら、サーシャの悲鳴で、使用人が心配になって部屋に入ってきたようだ。
「サーシャ様。何をなさっているのですか?」
ドアを開けられない様にしている光景を使用人に見られるとはな・・・。
「安心してくれ、話合いをしているだけだ。」
脱衣所の中から使用人に伝える。
「ですが・・・。」
まあ、戸惑うよな。
「その・・ヘンリー様に・・こんな顔を見せると‥話しが・・進まないので・・・このような事に、なったのです。」
そうだった・・・今、サーシャは、襲ってくれと言わんばかりの可愛い顔をしているはずだ。
「心配して来てくれたのはいいが、俺以外は、見てはいけないサーシャの顔を見るとは・・・罪を犯している事に気づいてくれないか?」
俺ですら、見たくても、見れないんだそ。
「も、申し訳ございません。」
使用人は、慌てて謝ってくれて、部屋から出て行った。
「サーシャ。もう、いいだろう。そろそろここから出してくれないか?」
「すみません・・・まだ、聞きたいことがあるのです。」
まだ、あるのかよ。