表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

333/423

お呼び出し

 姉さまとの再会してから、あっと言う間に3週間の時が流れた。

 気温も温かくから、熱いと感じ始める。

 その間、ルベライト城から、姉さまがウィリアム伯父様に、何をお願いするか決まっていないようで、未だに報告は受けていなかった。

 ヘンリー様から、地下牢で静かに過ごしていると聞いている。

 後、2週間余りで、ナーガ王国に向けて出発をしないとならないのに・・・。

 今日こそは、答えを聞かなくては・・・。

 ボランティア活動を終えて、昼食を採りに食堂へ入る。

 混ぜご飯のおにぎりが目に入り、それを皿に乗せる。

 コーンが入ったサラダと、デザートにフルーツポンチをトレーに乗せて席に着く。

 おにぎりに海苔を巻きたいから、一石二鳥以上へ行こうかしら?

 購買の海苔を買いに行こうか悩んでいると、ライ様が暗い顔をしてこちらに来た。

 「ライ様・・・どうなさいましたか?」

 アジュムの施設では、コツコツと作業に取り組んでいたのに・・・疲れたとかかしら?

 私は、そう思いながら、一口おにぎりを口にする。

 こ、これは・・・。

 前世で3度しか口にした覚えのない魚。

 関東と関西では、魚の捌き方が違うという事で、移動先の支店でおごってくれた魚。

 う・な・ぎ

 今世では、初モノではない?

 それも、この世界で、ウナギの養殖をしている話は聞かないから、どう考えても天然モノ。

 つまり、前世でも食べたことのない、天然のウナギを食べてしまったのね~!!

 海苔を巻こうと考えてた私は・・・罪な人間だわ。

 「・・・サーシャ?」

 ライ様は、何をしているんだという表情で睨みつけてきた。

 「えっと、珍しい魚を使った料理だと思ったので・・・ライ様、お疲れのようでしたら、食べた方がいいですよ。」

 私はウナギが疲れに効く事を伝えた。

 「サーシャは、たまにお気楽に構えることがあるんだよな・・・。」

 ライ様・・・それって、嫌みを言っているように思うのですが。

 「ライナス様、サーシャ様!!」

と、食堂にラスキンさんが困った感じに入ってくる。

 「ラスキンさん?」

 ラスキンさんは、ライ様の手を握っていた。

 「ライナス様。私を王宮に連れて行ってください!」

 目を潤ませながらラスキンさんは、ライ様訴えてきた。

 「ラスキン殿も呼ばれたのですね。」

 ラスキン殿は頷いた。

 ・・・・見つめ合う2人。

 この光景って、なんか・・・But的なLookな雰囲気と思ってしまっているのは・・・前世の友人のせいでしょうか。

 私は、1歩と言わず2歩引いて、2人をじっと監視するように見ていた。

 「何、見ているんだ。サーシャも王宮に呼ばれているんだぞ。」

 え?

 聞いてませんよ。

 私は、素直にその旨を伝えると、ハミッシュ陛下から放課後に連れて来るように伝えられている事を言ってくれた。

 「アマルテアに3人で乗るには・・・ライ様の前に私で、ライ様の後ろにラスキンさんかしらね。」

  ラスキンさんもそれに同意をしてくれた。

 「だが俺・・・3人乗りは初めてだぞ。」

 なら、安全面を考えるべきだな。

 「一番前が、ライナス様の方がいいでしょうね。」

 ラスキンさんの言う通りにそれが一番安全だわ。

 「そうなると、その後ろにラスキンさんで、ラスキンさんの後ろに私となるのね。」

 「いや・・・ライナス様、サーシャ様、私の方がサーシャ様が振り落とされる心配はなくなります。」

 そうか・・・3人乗りだと一番後ろが危ないんだ。

 「それは、そうかもしれないが・・・別の意味で危険だぞ。」

 ライ様が言うと、ラスキンさんも一瞬で顔を青ざめさせて、ライ様に同意した。

 「別の意味で危険ってどういうことですか?」

 そう言うと、2人は顔を見合わせてから私の方を見る。

 「ヘンリー様を怒らせる気はないからな~。」

 「そうですよね。」

 なるほどね。

 男に挟まれての騎乗は危険だわ。

 「なら・・・私が、久しぶりに地上から王宮に向かいますか。」

 うん、それもいいかもな。

 「サーシャ様は、何を考えているのですか!!」

 「一番危険なのはサーシャなんだぞ!!」

 2人に怒られてしまった。

 ライ様は、ラスキンさんに地上から、王宮に向かえないか尋ねると、セラ様から、いち早く来るように言われているとかで、無理なようだった。

 「本来なら、ドラゴンと絆を結んでいる部下に乗せてもらうのですが・・・今は、学園とは別のところで仕事をさせている為にいないのです。」

 「なら、ヘンリー様に、サーシャを迎えに来て貰うしかないな。」

と、ライ様が言って、ひとまずは解決をした。


 こうして、ライ様がヘンリー様に通信をして、ヘンリー様が学園に迎えに来てくれて、4人で王宮へと向かった。

 


 


 

 

 

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ