王立ドラゴニア図書館にて・・・
小説家になろうに投稿して、今日で一年です。
まだまだな所が多々あり・・まくりで、恥かしく、情けなくもありますが、これからも頑張りますので、ご覧になって頂けると嬉しいです。
どうぞ、これからも、よろしくお願いします。
王都の図書館『王立ドラゴニア図書館』へと、ヘンリー様と来ている。
しっかりと手を繋ぎ、屋上から一階へと降りる。
「こちらです。」
と、私は、ヘンリー様の手を引き案内をする。
・・・・窓の位置。
・・・・机の位置。
ああ・・・・ここだ。
「ヘンリー様。この席に座ってください。」
わたしは、ヘンリー様の座った席の隣の席に座る。
「ヘンリー様の座られた席は、学園の飛び級テストを控えて、休日にリオンに勉強を教えて貰った場所ではありませんか?」
通常スキル『直接教えて欲しい』の場所。
「ああ、リオンの他にもハミッシュ陛下や、フレディにホレスも、デリック先生も来てくれたっけな。」
『みんなで教えよう』の発展スチルまで行った場所だったんだ。
「ゲームというモノで知っているのか?」
私は、微笑みながら頷いた。
「まだアマルテアと出会っていない頃に、ライ様とダンビュライトのフレディ様の所へ向かっている時に、この図書館を寄ったんです。」
ダンビュライト城の帰りに、怪我したアマルテアと会ったのよね。
つまり、あの時は、まだ会ってもなかったわね。
「ヘンリー様のその場所を探し当て、その席を探し当てた時に、異常にヘンリー様を想う気持ちが・・・。」
あの頃のように顔が赤くなるのが、今度は分かる。
そして、恥かしいけど・・・受け止められる。
「あふれて・・・戸惑って・・・想う気持ちを制御できなくなってしまったんです。」
そう、あの時はトイレに駆け込んだっけな。
「だから・・・その・・・」
私は、ヘンリー様に近づく、ヘンリー様の耳元に顔を近づける。
今度は、本物のヘンリー様のお色気臭がする。
「ヘンリー様、好きです・・・愛してます・・・抑えきれない程に・・・。」
私は、動揺マックスになり、顔を逸らした。
”グイッ”
と、引き寄せられ、そして、ヘンリー様にキスをされる。
「・・・・っ!?」
ヘンリー様の舌が、私の舌に絡んできます。
でも、抵抗が出来ませんというのか・・・勝手に答えています。
えっと・・・どうしましょう。
「・・・抑えきれないなら、これぐらいの事はしないと・・・。」
「ですから、ちゃんと反応したでしょ。」
私は、恥ずかしながら応じたことを伝えた。
今、まともにヘンリー様を見ることが出来なさそうです。
自分の顔が俯いていた。
”チュッ”
と、私の額にヘンリー様がキスをする。
「もう、公衆の面前で、これ以上は勘弁してください。」
私は、席から立ちヘンリー様から少し離れる。
「ヘンリー様。目的は果たせましたので、帰りましょう。」
私は、ヘンリー様に手を差し出す。
「ああ・・・。」
ヘンリー様の手が握られ、歩きだす。
「?」
私は、気になる物を発見して、その場に止まる。
「サーシャ?」
ヘンリー様が私を呼ぶ。
そこには、パッチワークキルトの本が、並べられていた。
私は、本を一冊取ると、ヘンリー様は手を離してくれて、ヘンリー様も別の本を取り中を見る。
「パッチワークキルト・・・。」
「はい、ホルンメーネ国に、元々その技術があります。」
そのうち、クローライト領のプラシオの町で、裁縫の町にする一環として、その技術を取り込もうとしている事を伝える。
「なるほど・・・だが、それが、どうしたと言うのだ?」
「プラシオの町を裁縫の町にしようと計画をしてから、一年も経っていません。それなのに、その技術資料がこんなにもあるとは・・・。」
こんなにも、盛んにドラゴニアとホルンメーネを行き来する商船があっていいのだろうか?
キマイラ事件があって、警戒しているはずなのに・・・。
私は、その事をヘンリー様に言うと、ヘンリー様は裏表紙を見る。
「この本は、シナバー商会が取り寄せた本だな。」
私は、どうしてそれが分かったかを聞くと、本の裏表紙のある部分を指さす。
「星と天秤のマークは、シナバー商会のマークだよ。」
裏表紙の端に、星と天秤のスタンプが押してあった。
「同じ本が欲しい時に、どの商会に頼めばいいか一目でわかるだろう。」
なるほど・・・。
私は、今持っている本の裏表紙を見る。
こちらは、三つの星と貝殻
「スターマイカ商会だな。」
ヘンリー様は、商会のスタンプを見るだけでわかるんだ・・・。
私は分からないわ。
でも、姉さまは・・・・。
姉さまは、商人とは仲が良かったわ。
・・・!?
「姉は、商人とは仲が良かったんです。ですから、もしかしたら、ホルンメーネ国に入国できる商会の方が、姉の行方を知っているかもしれません。」
「なるほど、では、パッチワークキルトに関する本を取り寄せる事が出来る商会を全部教えて貰おう・・・こっちだ。」
と、ヘンリー様は私の手を引き、図書館の奥へと向かう。
「ヘンリー様どちらへ行かれるのですか?」
「だから、図書館司書の者に教えて貰うのだよ。一覧があるはずだ。」
流石は、元、この図書館で働いていただけの事はある。
ヘンリー様のおかげて、パッチワークキルトの本を取り寄せ出来る商会の名を全て知る事が出来た。