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落とすな危険

 若干のソワソワ感があります。

 それって、私だけでしょうか・・・・。

 ヘンリー様も、エリック様も、ヴァネッサ様も普通に食事を召し上がっています。

 ルベライト公爵家では、これが普通なの?


 ゲーム内でのヘンリー様とリオンの恋愛ルートですら、人前で堂々とキスなんてしてない。

 まあ、結婚式の誓いのキスをカウントに入れるなら違うが、他のキスは人まで堂々とはない。

 エリック様とヴァネッサ様も人前でキスするなんて事をしてない。

 2人で歩く時は、腕を組んで歩く程の睦ましざで、イチャコラとまではいかない。

 ゲームでは出ていない所で・・としても、片足一本程度のことぐらいと仮定しても、人前で抱擁ぐらいだろう。


 じゃあ、何故その2人の息子であるヘンリー様が、こうもイチャコラ道を堂々と歩んでいるのか。


 歩む?

 

 私、ヘンリー様と2度目にあった時、倒れてヘンリー様に姫抱っこされた。

 その後も、姫抱っこ、姫抱っこ・・・姫抱っこ・・・姫ではないのに抱っこ!!


 姫抱っこさせるたびに、ヘンリー様は羞恥心を無くしていき、現在にいたるんだわ。

 いや、現在にいたる前に、徹底的に羞恥心を投げ捨てた出来事があるじゃないの。

 あの・・・キマイラ事件での事。

 

 いやーーー!!

 

 そうよ、そうでないとこうもイチャコラ道を歩んだりしない。


 全ての元凶は、姫抱っこから始まったと思われるが、だがしかしな事件もあった。


 ヘンリー様。これからは、私を抱き上げるのではなく、羞恥心を抱き上げて大事にしてください。

 

 落とすな危険ですよ。


 「2人が仲睦まじくてよかったよ。」

 エリック様、睦まじいで片付けられる域は越えていると思いますが・・・。

 「2人がまだ、正式な夫婦となっていない状態で身籠っても大丈夫よ。」

 ”カチャンッ”

 い、いきなり何て事を言うのですかヴァネッサ様。

 手に持っていたスプーンをテーブルに落としてしまったではありませんか。

 「フフフッ」

 エリック様、頼みますから笑わないでください。

 私の隣から、羞恥心を落としてしまった方が近づいてきそうな雰囲気を醸し出しているのですから・・・。

 私の顔の熱よ・・・お願いだから下がってください。


 「王家と4大公爵家には、他家にはない特権があるでしょう。」

 特権っていうか、ドラゴンの大樹を守護する義務の持った家の事よね。

 私は、その事を言うと、ヴァネッサ様は流石というようにニコッと微笑む。

 「王家と公爵家の者は、ドラゴンの大樹からの攻撃を受ける事はないわ。」

 もちろん、その事は知っている。

 「つまり、正式に結婚を交わしてなくても、ヘンリーの子なら、ドラゴンの大樹は攻撃してこないわ。」

 なるほどね・・・・。

 逆に言えば、隠し子なんていたら、ドラゴンの大樹に差し出せばわかるて事なのね。

 でも、待てよ。

 もし、そうであるなら・・・。

 「サーシャ。どうしたんだ?」

 考え事をしている私に、声をかけてきたヘンリー様。少し困惑している感じが伝わってくる。


 申し訳ありません、ヘンリー様。知りたいことが出来ましたので、聞いてみようと思います。


 「その・・・失礼な事を申しますが、もしかして別の公爵家から・・ダンビュライト公爵家から養子を迎えようとした事はありませんか?」

 

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