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白銀の光と・・・

ゆっくり、ゆっくりの投降になりますが、投稿させていただきます。

よろしくお願いします。

 薄暗い中にいると、明るさを求めてしまう。

 先の方に白銀に光る場所がある。

 そうなると、目指すのが人間の本能だ。

 どこかで見覚えのある光だなと、思いながら歩く。

 「サーシャ。」

と、声のする方へ振り向く。

 「ハミッシュ陛下。」

 『やあ』と、ハミッシュ陛下が、手を上げていた。

 ハミッシュ陛下が、近くにいる・・・?

 ・・・・ああ。

 「夢ですね。」

 お久しぶりですと、言葉を添えて丁寧にお辞儀をする。

 「本当に久しいというか・・・。夢でサーシャにあったとヘンリーに言ったら、どんな恐ろしい顔するんだろうな。」

 苦笑いを見せるハミッシュ陛下。

 「その前に、カリスタ様と会わないのはどうしてと感じる方が先だと思って欲しいのですが・・・。」

 「そういう訳でもなさそうだよ・・・気づいていると思うけど、あの光はきっと・・・。」

 言葉を詰まらせたハミッシュ陛下。

 ハミッシュ陛下も見覚えがあるのか・・・。

 『待っていたよ2人とも!!』

 白銀の光から声がする。

 その一言で、私は顔を引きつる。

 「わ、私、死んだのですか?」

 そう、この白銀の光は、私が前世といか・・転生する前に三途の川の付近であった白銀の光の神だった。

 今回の死因は?

 ・・・え?

 私の顔が真っ青になっていくのが分かる。

 前世の死因よりも・・・壮絶な死ではない?

 『安心しなさい・・・死んでないから』

 白銀の光の神からの声がする。

 では、なんでここへ来てしまっているのでしょうか?

 『呼び出してすまないね。』

 「いいえ、死んでないとわかったならいいです。」

 ハミッシュ陛下が言って、私に同意を求めた。

 私も・・頭を上下にして同意した。

 『君たちが転生した世界に、歪みが生じ出している。』

 解りやすく例えを挙げてくださいませんか?

 私は、そのことを聞くと、ただ笑い声が聞こえて来るだけだった。

 「例えを挙げる事も歪みを生じる・・・ですか?」

 ハミッシュ陛下が困った顔をしながら言う。

 白銀の光の神は、『そうなんだよ。』と、答えた。

 厄介だわ・・・。

 全くもって厄介。

 『そのうち、歪みを修正できるモノをおくるから、それまで踏ん張って欲しい。』

 軽く言うのですね。

 「踏ん張れってとこは、踏ん張れない事態が生じるという事ですよね。」

 私は、疑いの眼差しで白銀の光の方を見る。

 『・・・君たちに前世の記憶があるのは、世界を安定させるため。君たちのその存在が大事なんだ・・・だから・・・頑張って欲しい。』

 私の話をそっちのけの様に白銀の光の神が言いながら、徐々に光が遠くになって行く。

 そして・・・。


 ”パチクリッ”

 目が覚めた。

 辺りを見渡そうにも、ヘンリー様の腕の中にいた。

 目に見えるのは、胸と鎖骨の間にある金色の文様。

 金色のドラゴンであるコスモと絆を結んだ証。

 ・・・私にも同じ場所に同じ模様がある。

 だが、若干の違いがあるっていえばある・・・・。

 私の方には、いたるところに赤い跡・・・キスマークというモノだ。

 独占力むき出しマークというのか・・・。

 今のところ、夜会とかのパーティーがないからいいものの、夜会に出る際にこれでは・・・と、危機を感じている。

 私は、ヘンリー様から離れて、ベッドから起き上がる。

 カーテンから薄明かりが差し込んでいた。

 「・・・朝。」

 ”ぎゅうっ”

と、後ろから抱きしめられる。

 「ビックリした・・・珍しいですね。朝起きるのが苦手なヘンリー様が起きるとは・・。」

 私はヘンリー様に引き寄せられ、ベッドに腰を掛けた。

 「ククッ・・・サーシャ、この部屋の東側ってわかるか?」

 ・・・いいえ。

 ですが、嫌な予感はします。

 ”スー”

と、案の定光が差し込んでいる逆を指さす。

 「今は、夕方だ。」

 ”ピクッ”

 顔が引きつる。

 「いいえ・・・きっと、あちらの方が東です。」

 私は、光の差し込んでいる方を指さす。

 「サーシャは、朦朧中かい?」

 えっと・・・どう答えればいいのですか?

 「そのままでいいよ。俺がしっかりサーシャをわかっているから・・・。」

 かっこいい事言ってますが・・その原因は間違えなくヘンリー様ですから。

 先ほど、白銀の光の神にあった時、私はヘンリー様に抱き殺されたと思ったのですから・・・。

 只今、絶賛ヘンリー様の独占力に抱きつぶされています。

 

 一週間後、私は聖ドラゴニア学園に入学する事になっている。

 えっと・・・・一週間後で合っているのか?

 それですら、確認が出来ない状況です。

 ・・・確認?


 「ヘンリー様・・・私、ハミッシュ陛下にお会いしなければ・・・。」

 そうだ、夢の事を聞かなくては・・・夢が夢であるならいいのだが・・。

 白銀の光の神とあったのだ・・それだけの事が起きようとしているかもしれない。

 その確認を・・・。

 「俺以外の男の名前を口にするとは・・・。」

 ・・・ああ~、独占力が襲ってきました。

 確認までに時間がかかりそうです。 

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