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〇感謝の番外編〇 服選び

誤字修正本当にありがとうございます。

そして、ブックマークと評価もありがとうございます。

再び感謝の番外編を出させていただきました。


サーシャとヘンリーが婚約を公表する前の話です。

 あのですね。

 この方々は、サーシャ様の事をちゃんと理解しているのだろうか・・・?

 「この服良くないかしら?」

 「いや、こっちだろう。」

 「俺はこれだな。」

 ・・・皆、却下です。

 まず、ヴァネッサ様の選ばれた服は、ボディーラインがヒップまでしっかりわかる服とは斬新過ぎです。

 次に、エリック様は選ばれた服は、フリルがブリブリ付きすぎています。

 そして、最後はヘンリー様。

 胸元が開き過ぎで、サーシャ様に風邪ひかせるつもりですか?

 全くなっていない。

 ・・・具合が悪くなってきたわ。

 ルベライト公爵家一家と、モーリスと私は、サーシャ様の服選びに城下町の服屋に来ている。

 数着しか服を持っていないサーシャ様の為に、ルベライト公爵家で用意をするためだ。

 サーシャ様の服を何着か購入したことがあると言うので、サイズ等が分かると来てみたが・・・。

 サーシャ様の好みまではわからないようだ。

 「サーシャ様は、シンプルな服を好みます。」

 その一言で、エリック様は残念そうな顔をする。

 「そして、体のラインが強調され過ぎる服を嫌います。」

 次の言葉で、ヴァネッサ様がしょんぼりする。

 「何より胸の谷間が見える服を嫌います。」

 サーシャ様の夫となるヘンリー様には、私から睨みを利かせて訴えてさせ上げます。

 「フリルもルベライト公爵家のメイド服がギリギリといった感じでしょうね。」

 エリック様の顔色が変わりました。

 「ボディーライン腰まででしたら大丈夫でしょうが・・・ヒップまででしたら、嫌がられます。」

 ヴァネッサ様も顔色を変える。

 フォローはこれぐらいかしら?

 「俺にフォローはないのか?」

 「ありませんね。」

 サーシャ様は、風邪を引きやすい体質だが、こじらせないぐらいの身体は持っている。

 だが、風邪は引きやすい体質なのだ。

 つまり、風邪をひきやすい服を選ばないで頂きたい。

 それも夫となる者がだ。

 そんな者にフォローなんて誰がしますか。

 婚約を考え直してくださいと言いたいぐらいだ。

 「夜会のドレスでは、これぐらいの開きは普通だろう。普段着にもこれぐらいの開きのある服でもいいのではないか。」

 ヘンリー様は反論した。

 店の店員も、温泉地の温もりで多少胸元が開いていた方が、涼しくていいのではと言った。

 確かに、ルベライトの領民は多少他の地の人よりも暖かいせいか開放的だ。

 お風呂上りに、腰にタオルで部屋を普通に歩き回っている男性が結構見受けられる。

 女性はそうでもないが・・・それでも、風呂上りのガウンの生地が薄い気がする。

 暖かい気候だから仕方ないが・・・サーシャ様は胸の大きさを気にしている。

 サーシャ様のお姉さまが巨乳なのが原因だろう。

 あの胸は犯罪だ。

 そして・・サーシャ様の悔しさから泣く泣く言った一言が、今でも思い出してしまう。

 「姉さまのお胸は将来垂れるの!垂れて結べるまで行くのだから、私のお胸はこれでいいの!!」

 あの一言で、大きさより形だと思いましたし、サーシャ様の考えに従うべきと思ったことは言うまでもない。

 私も、さほど胸は大きくないのだから。

 「何故そのような服がいいのですか?」

 私はロクな事は言わない事はわかっているが、それをことごとく潰す為に聞いてみる。

 「それは・・・将来、鎖骨から胸元までの間に、伴侶の絆の証が刻まれるだろう。俺の嫁だと、いろんな人にしめしたい。」

 「そんなのは、夜会の時だけで充分ですし、そんなことでしかサーシャ様を嫁と表せないのですか?」

 言って差し上げましたわ。

 私はきっと今、ドヤ顔というモノをしている自信がある。

 「それだけじゃない。」

 まだ、あるのですか?

 「サーシャのそこに、俺に愛されている跡をたくさん付けやすくするためには、その部分を開けていないとならないだろう。」

 「最低!」

 サーシャ様が淫乱な女性と思われるではありませんか!!

 私は、サーシャ様をお守りするために説教よ説教!!

 私は、雇い主の息子であろうが、将来、サーシャ様の旦那になる方だろうが関係ない。

 サーシャ様を守るために言ってやりますとも。

 「ヘンリー、服の中で、跡を思い出すのも結構いいモノだぞ!」

 おい、雇い主!

 私はエリック様に恐ろしい形相で見る。

 ”スタスタスタ”

って、ヘンリー様どちらへ行くのですか?

 まだ説教が終わっていませんよ。

 ヘンリー様は、ハンガーラックに掛けられている服を端から見て、一着の服を見つける。

 「これはどうだ?」

 タートルネックで、首元のリボンが、サイドにワンポイントに付いていて可愛い感じの仕上がりになっているワンピース。

 サーシャ様が気に入りそうなワンピースだが・・・何故これに?

 「・・ええ、良いと思います。」

 次々と、サーシャ様好みの服を選ぶヘンリー様。

 私が説教をし過ぎで頭がおかしくなりましたか?

 逆に不安になってきました。

 「うん・・・脱がしやすそうな服だね。」

 モーリスが私の耳元で小声で囁いた。

 そういう事ですか・・・・。

 ああ、もう・・・具合が悪くて吐きそうよ!!  

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