表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

190/423

金色の空

 ドラゴンの疲労が激しいな。

 ドラゴンの能力に頼らなくてはならいない中での疲労は困ったな・・・。

 交代でドラゴンを休ませなければな。

 だが、敵の数があまりにも多すぎて、休憩をとらせてあげられない。

 「リハビリをさせてください!」

と、西からいろんな色のドラゴンが向かって来た。

 「カイン!」

 モーリスの甥にカイン・マディラという国家鑑定士がいたな・・確か、ヘリオドール侯爵に捕まって・・・。

 そうか、ピューゼンからの国家鑑定士だ。

 「こちらもいますよ」

 ベルデ交換島伯爵も来たのか!

 「クレシダはどこなの?!」

 『誰がスコルにクレシダを会わせるか!!』

 ジェロームか怒りを露わにしている。

 まあ、ロリコンドラゴンで有名だからなスコルは・・・。

 『ここにはクレシダはいません。』

 ハワードも軽蔑するように通信している。

 「え~、クレシダに会えると思って志願したのに・・・・。」

 「しっかり仕事をしろ!」

 ベルデ交換島伯爵に叱られて、嫌々ながらきっちりと仕事をするようだな。

 上手に攻撃をかわしている。 

 「遅くなりました・・・国家鑑定士の常駐鑑定士を連れてきました。」

 アーサー・カンランという男は、これから続々と国家鑑定士が援軍として来ることを教えてくれた。

 「ブルーア地方の国家鑑定士は恐れながら全員来ています。」

 中央領の西の境だな。

 「国の運営にかかわる事ですが国の一大事と思い、全員を連れてきました。その責任は全て私が負います。」

 アーサー・カンランは、覚悟を決めて伝えている。

 「全員にしては少ないようだが・・・。」

 そう言うと、他のところからも援軍を出して貰うように要請して回っていると言う。

 「そなたが、西の境にいてくれた事を感謝する。」

 アーサー・カンランにお礼をいい。

 敵の説明と、疲れている者との交代を伝える。

 「あれは何だ?!」

 休憩をとりにマブ・ラリマー邸に向かう騎士たちが騒ぎ出す。

 俺は、振り向く。

 「なっ・・何なんだ?!」

 まさに、それしか言いようがない。

 ドラゴンの大樹がある方角から、金色の輪のような線ではなく、金色の面がこちらに来る。

 そして、ドラゴニアが金色のドームに包まれた。

 金色の空にドラゴニアが包まれているそのように感じた。

 「陛下、敵を見てください!」

 ピアーズの言葉に振り替えり敵を見ると、黒い煙が消え去り、敵本体が露わになる。

 騎士の一人が剣で合成獣に襲いかかる。

 ”ザシュッ”

 合成獣は斬られ、海へと落ちて行った。

 「これで直接攻撃が出来て、ドラゴンの負担が減るね。」

 エリックがホッとしたように言う。

 「義祖父様はどうか、マブ・ラリマー邸で休まれてください。」

と、グレアムが言う。

 「俺、まだ孫いないんだけどな~。」

 グレアムは『予行練習をさせてください。』と言った。

 「あのね。俺・・これでもね。ヘンリーに弟か妹を作りたかったのよ。でも、未だにそれが叶えられていないんだな~。ヘンリーにたくさんの子が出来るとは思わない方がいいと思うんだけどな~。」

 困ったようにエリックはグレアム言う。

 まあ、ヘンリーとサーシャなら大丈夫だろう。

 たくさん子供を作ってくれれば、ヘリオドール一族が増えて、国も安泰だしな。

 ・・・俺の孫と一緒になってくれれば、エリックとは縁続きになる。

 それも面白そうだ。

 ”ピカーーーッ”

と、ドラゴンの大樹の方からまぶしい光が祝福のオーラのように輪になってくる。

 ”シュルシュルルル・・・”

と、合成獣の蛇のしっぽが蒸発して消える。

 その合成獣が高く飛び、金色のドームの外へと出る。

 俺は、気になりその合成獣を追いかける。

 合成獣は金色のドームの外へ出ても黒い煙を出すことがなかった。

 ”ザシュンッ”

 俺は、その合成獣を切り捨てる。

 そして、一つの仮定を立てる。

 「ユピテル。あの黒い煙の合成獣の蛇のしっぽに重点的に吹雪を浴びせ、氷にさせ、氷にさせてもなお冷やす気で氷の属性の力を浴びせてくれないか?」

 そう言うとユピテルは『わかった』と言ってくれた。

 ”ゴゴゴゴゴゴゴーーーーーッ”

 集中的に攻撃をする。

 蛇のしっぽがカチカチに固まるが、それでもなお冷やすかのように攻撃を一点に集中させる。

 ”バリンッ”

と、凍った蛇が砕けた。

 すると、金のドーム内にいないにも関わらず黒い煙が消えてなくなる。

 「黒い煙の発生源は、合成獣のしっぽである蛇だ。それが無くなれば、黒い煙は発生しなくなる!」

 俺は、皆に説明をした。 

 俺の一言で、ドームに入って来た合成獣はすぐにしっぽを切り落とされたり、矢で仕留められたり。

 そして、金色に光り輝く祝福のオーラでしっぽが蒸発されるなどで、みるみる倒していった。

 「これで、最後です。」

 ”ザシュッ”

と、ジェロームが最後の合成獣にとどめを刺した。

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ