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・・・到着

 ”ズドーーンッ”

 ”ブワーーーーッ”

 ”ゴゴゴゴッ”

 「3人一組で敵に攻撃を加えていけ~!!」

 先行してきている敵に3人一組で当たらせている。

 マブが、これからもっと大量に敵が来ると言っている。

 「ジェローム、敵の弱点は?」

と、フレディ閣下が援軍を連れて来てくれた。

 「まだ、わかりません。」

 だが、黒い煙の隙間から見える敵本体にしか攻撃が効かない事を言う。

 「ドラゴンの口からの攻撃だけでなく、弓で本体に攻撃する事はやってみた?」

 俺は、まだそこまで至っていなことを伝えると、やってみようという事になった。

 弓矢が放たれる。

 やはり黒い煙に飲まれた矢は意味がなかったが、本体に刺さった矢の隙間から血が滲み出ていた。

 効き目がありそうだ。

 「じゃあ、次の攻撃方法を模索しようね。」

 フレディ閣下が、真面目な顔をしながら、興味をそそられる目を・・遊びに夢中になる子供の様な顔をする。

 「フレディ様。」

と、騎士の一人がフレディ閣下に液体の入った瓶を渡す。

 瓶の中から布が漬けられていた。

 瓶の口から出た布から火を点けると、合成獣に向けて投げる。

 ”ガシャーンッ ボワ~ッ”

 合成獣の本体の顔にぶつかり瓶が割れると、火が勢いよく燃える。

 馬の頭が燃え、残り2つの頭になった。

 フレディ閣下のあの道具は何だ?

 悪戯好きとは言われているお方だが・・・こんな殺傷能力がある道具を作るとは・・・・。

 「他の仲間が来る前に、敵の弱点もっと探すよ!」

 フレディ閣下が鼓舞を投げかける。

 ”おお~っ”

 周りにいた者たちが一斉に声を上げる。



 ◇ ◇ ◇


 

 聖ライト礼拝堂の扉を開く。

 礼拝堂の中にはたくさんのシスターが祈りを捧げている。

 そこから見えるドラゴンの大樹から、たくさんの葉が飛んで行っている。

 南西の海岸で合成獣との戦闘が始まっているのだ。

 「シスターの皆さん、祈りを捧げたい気持ちはわかりますが、これから、これ以上の葉が舞って来ます。窓が割れてしまう恐れもありますので、地下室に逃げてください。」

 ドラゴンの大樹の葉は、ナイフの刃のような物。簡単に燃えはするが危険な物なのだ。

 だから、シスターたちにそのことを伝える。

 そして、サイドの扉からドラゴンの大樹へと近づこうとする。

 「何をしているのですか!」

 シスターが、ドラゴンの大樹へ続くバージンロードを行こうとしている私を止めに入る。

 「あなたは危険と言っておきながら、危険を冒すとはどういうことですか!!」

 何人ものシスターに体を押さえられる。

 「離してください、私はリオンに呼ばれているのです!!」

 それでも、私を離してくれない。

 「王家と4大公爵ではないのです、ドラゴンの大樹の葉が攻撃をしてきます!」

 確かに私はまだ、4大公爵家ルベライト公爵家の者ではない。

 だけど、今この時にドラゴンの大樹のリオンのところへ行かなければ絶対に後悔する。

 後悔どころでは済まされない方だ。

 

 例え、死んだとしても・・・リオンのもとへ行かなければ!!


 「クレシダ!クレシダー!!」

 私は叫び、クレシダを呼ぶ。

 ”キーキャッ”

 クレシダが私のもとへ飛んできてくれた。

 「クレシダ。知っての通り私はリオンのもとへ行かないとならないわ。」

  私は、シスターに捕まれながらクレシダに話す。

 ”キューッ”

 「私はまだ、ルベライト公爵家の者ではないわ、ドラゴンの大樹に近づけば攻撃をされると思う。それでも私は、リオンのもとへ行かないとならない・・・わかるわよね。」

 クレシダはコクっと頷きながら”キュッ”と鳴く。

 「クレシダ、その攻撃をクレシダの能力で払ってくれるかしら?」

 ”キュキューッ”

 クレシダは『もちろん』と、言ってくれたように頷いてくれた。

 「どうか、離してください。」

 私は、落ち着いた口調で言ったモノの、口元は震えていた。

 シスターたちが私から離れていく。

 私は、バージンロードの前まで来る。

 クレシダは私の隣に来る。

 「クレシダ・・・ゼロで行くわね。」

 クレシダと私は、真剣な眼差しで目的の場所であるリオンを見ている。

 「3・・2・・1・・・・ゼロ!」

 私は、バージンロードを全力疾走で走る。

 ”シュパンッ シュパンッ シュパンッ”

 柳の葉が私を目がけて襲いかかて来る。

 ”バリバリバリ ドドドーンッ”

 クレシダが私の後ろを付いてきながら、雷の攻撃で柳の葉を跳ね除けてくれる。

 ”タッタッタッタッタッ”

 後・・・少し。

 ”バリバリバリッ”

 ”ダンッ”

 私は、少し屈みそしてジャンプをする。

 ”ピタッ”

と、ドラゴンの大樹に取り込まれているリオンの膝あたりに触れる。

 ”ピカーーーーーーーッ”

 リオンが煌々と光りだした。


 そして、私は・・・・・・。 


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