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緊急事態!?

 メイドの睡眠時間削る事件から1週間ほどが過ぎた。

 私は、屋敷の仕事を終えて、身支度の時間という自分の時間となった。

 すぐに食事をとるために食堂へ行く。

 先ほどまで作っていた料理。

 梅肉ソースを付けた鶏肉を焼いてパンに挟んだサンドイッチと、

 人参とほうれん草にトウモロコシの入ったコロッケをパンで挟んだサンドイッチを皿に乗せトレーへ

 それとほうれん草のミルクスープをカップに注ぎ、それもトレーに乗せ、席へ座る。

 すると、使用人のお方々が私の周りを囲む。

 「サーシャさん、この屋敷の使用人一同からのプレゼントです。」

と、チェックの包装に黄色と紫のリボンで結ばれた箱を渡される。

 私は、目を丸くしていると思う。,

 少しの間、驚きとちょっぴり嬉しさで動けなかった。

 メイドの一人が『早く受け取ってよ。』と、言われるまでは・・・。

 「ありがとう・・・うれしいわ。」

 私は皆さんからのプレゼントを受け取る。

 中身は何だろう?

 「後で、部屋言ってから開けてね。」

と、先ほどと違うメイドが言う。

 「なんだろう・・・楽しみに開けますね。」

 中身は何だろうと、箱を回し気になりながら一端隣の椅子にそのプレゼントを置く。

 重さ的には軽い物のようだ。

 何だろう・・・ワクワクしながら部屋に戻った。

 

 その数分後。

 私は、自分の部屋の机に向かいキャサリン様に手紙を書く事態となった。



 ◇ ◇ ◇


 「ヘンリー様。お手紙です。」

 マリーが、俺を見ずに渡す手紙は十中八九サーシャからの手紙だ。

 案の定そうだった。

 鼻の下を伸ばす顔を見たくないとマリーが言うのだが、そのような顔を俺がしているのかが疑問である。

 もしそうなら喜ぶべきなのだろうか?

 それも問題なような気もするが・・・。


 何せ、サーシャからの手紙はうれしい。

 俺は、執務室のソファーに座り、サーシャの手紙を見ようと封筒を開ける。

 ”バターーンッ”

と、大きな音が響き、音のする方を向く。

 「マリー!!」

 マリーが倒れている姿がそこあった。

 俺の声で、奥の部屋で清掃の手伝いをしていたモーリスが駆け付ける。

 「マリー、しっかりしろ!」

 モーリスが、マリーの上体を起こし呼びかける。

 「モーリス、医務室へ連れて行こう。」

 モーリスはマリーを抱き上げて、医務室へと行く。

 俺は、モーリスの前へ早歩きで進みゆく道の扉を開ける。

 医務室へ連れて行くと、すぐに医務室から追い出される。

 まあ、女性だからな。

 しばらく経つと、医務室から人が出てきて俺らを見てから、そのまま廊下を走って去って行った。

 なんだったんだ?

 そして、少し経つと母上が来て、医務室に入って行く。

 女性の体の事だから、父上より母上の方が先に伝えるべきだな。

 それにしても何があったんだ?

 もしかして重い病気なのか、サーシャが・・・悲しむな。

 どう伝えるべきなのか?

 病気が重いとなると手紙でなく、直接会って伝えるべきだろう。

 だが、悲しむサーシャを慰めるとなると、俺の状況からすれば抱きしめるだけでは・・・すまされない。

 陛下も心配していた、サーシャに叩きつける行為をする恐れがある・・かもしれないし・・・そうでない・・・わけないな。

 もう限界に近い事態なのだからな。

 ”ポンッ”

と、優しく俺の頭を撫でるように触れる手がある。

 顔を上げるとそこに父上がいた。

 目が合うと父上はニコッと微笑み、すぐにモーリスのところへ行く。

 父上は、モーリスの肩に手をやってから、医務室へと入っていった。

 父上が医務室へ入って5分くらいしてからいきなり医務室に扉が勢いよく開かれる。

 ”パタパタパタ”

と、医務室から母上が駆け付け俺を抱きしめた。

 「マリーのお腹に子が・・・マリーが妊娠したのよ!」

 え?

 「よくやったな。」

と、父上が医務室から出てきながら言った。

 

すぐに次の話を出します。

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