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怪しいおぞましさ

サブタイトル通りに、怪しいおぞましさのある内容が・・・含まれています。

・・・ご注意ください。

「美しい紫の瞳をしているのだな。」

 ドラゴンに乗っている男が言って来た。

 「ありがとうございます。」

 一応、お礼は言いましょう。

 「どうだ、俺の女にならないか?そうすれば、お前の従えている男どもを無傷で開放してやってもいいぞ。」

 ・・・多少イケメンであっても、お断りよね。

 「たまに、どうしてそのような言葉をおっしゃるのだろうかって思う事があるのですよね。」

 よくある言葉のフレーズで、疑問を持っている事を今聞こうではないか。

 「私の性別は女です。男になりたいと思ったことはありません。なのに、どうして俺の女なのですか?私はいつだって女ですよ。それとも、目が悪くて私が男に見えましたか?性別を確認する為に聞いたのなら、私の性別は女です。」

 ああ・・・言えたよ。

 これまで、いろんな物語で書かれていた。ドラマとかで言われていたフレーズ『俺の女にならないか?』の、私なりの解釈の疑問。

 さあ、お答えをどうぞ!!

 「ぐだぐだ、うるせー女だな。女は可愛く俺のしたで善がっていればいいんだよ。」

 ああ、まただわ。

 よくある、悪役の言葉フレーズ疑問。

 やはり、聞いてしまいましょう。

 「あなたは、可愛い女性があなたの部下になって喜んでも満足するという事ですよね?」

 『俺のした』って、上司と部下の関係でもありって事でしょう。

 まあ、言いたいことはわかるわよ。

 それなりの小説やらを前世で読んでいますので・・・。

 ですが、その言葉を公に偉そうに言うのはいただけないわね。

 「それにしても・・あなたは、あなたの喜びがどのような事なのかを公表した事にお気づきですか?」

 敵、味方関係なく吹きだす者がいた。

 笑いをこみ上げるのを我慢している者もいる。

 あっ、いけない。やり過ぎたかも。

 ドラゴンを従えているのに、その人の頭に血をのぼらせてしまった。

 でも、こんな男のいう事に従っても、信用はできないから、どうすることも出来ないよ。

 「リシテア。コアルト大陸の貴金属を持っていない知らない男性は、好きにやっていいよ。」

と、空から男性の声がする。

 ”キュ~~ンッ”

 ドラゴンの鳴き声と共に、私の前に緑色のドラゴンが現れ・・・ドラゴンに乗っていた盗賊の人に突進した。

 「雄ドラゴンだ、スルト行ってきていいよ。」

 ”キュウ~ッ”

 別のドラゴンの鳴き声がする。

 赤い雌のドラゴンだった。

 「いいな~、ここではスコルの出番はないのか~。」

 「馬鹿を言うでない。しっかりと盗賊を捕らえよ。」

 緑色のドラゴンから降りて応戦している男性が命令するように言う。

 赤い雄のドラゴンに乗った男性が、仕方なく返事をして、鞘から剣を抜き敵と応戦をしだした。

 

 それにしても・・・通常の戦闘より・・怪しいおぞましさを感じているのはなんでだろう~・・ではないな。

 まず、リシテアという緑色の雌のドラゴンは、ドラゴンに乗っていた盗賊団の男性の上半身の服を破き・・・舐めだした。

 「うわ~・・・ぐうっ・・・ん」

 ”キュユンッキュンンッ ン~キュッ”

 男の頭から脇ぐらいまで口に含み中で・・もぞもぞっていう事も拝見してしまった。

 そのような事をしているドラゴンに襲い掛かる豚顔の男性。

 すぐにしっぽで払い飛ばされる。

 次に、それなりの顔の男性を見ると、飛びつき服を破き・・なめなめ舐めまわす。

 「なんなの・・・あれは。」

 私は、ボソッと口にだす。

 「リシテアはイケメンの汗が好物なのです。」

 最悪なドラゴンだ。

 そして、この人こそ間違えない。

 「ベルデ伯爵ですね。」

 私の質問に丁寧にお辞儀をしてから『そうです。』と、答えてくれた。

 私の顔が青ざめる。

 まだ、怪しいおぞましさを放つドラゴンがいるからだ。

 ”キュフ~ンッキュ~ンッ”

と、ドラゴンにやたらと体を摺り寄せる。逃げても逃げても追いかけ捕まり体を摺り寄せる。

 「若い雄のドラゴンと交尾をしたいと猛烈にアタックしているのです。今回、敵に若いドラゴンが多いと情報が入り、連れてきました。」

 ベルデ伯爵が説明をしてくれる。

 「普通に戦闘しているあの赤いドラゴンの特徴を教えてくださいませんか?」

 私は、怖いもの見たさで聞いてみた。

 「スコルは、若い雌のドラゴンを見ると、襲いかかり無理やり交尾をしようとするのです。」

 今、雄のドラゴンにすり寄っているスルトとは、双子のドラゴンとも説明してくれた。


 ・・・なるほどね、現実逃避したくもなるわ。

 これが、ゲーム中でも『気高きドラゴン』と、一目を置かれている交換島のドラゴンなのだから・・・。

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