表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
グリーズ One morE  作者: 津釜伊織
1/2

0.プロローグ

 初投稿です!!あまりにも拙く、多々作品から影響を受けているため、なんだよパクリかよと、思われる承知の上で書いています。そのため厳しめのコメントも含めて感想などを頂けるとすごくモチベが上がります。

 無能で役立たずでどうしようもないほど無責任で、あらゆる何よりも怠惰な自分にはお似合いの末路だ。

 今は自分を突き刺す視線が心地よい。人々にあるのは恐怖、怯え、そして安堵だ。死ぬことのない自分を殺し続けるよりも、こうして多次元へ流す封印という手段は彼らにとっては今までの地獄からの解放といえよう。


 これから生きゆく全ての民に祝福を、これから死にゆく全ての民に安寧を、怠惰の魔人に罰則を。


 薄れゆく意識の中、俺の内にある半身が、娘が、友が、契約者が、部下が、俺を救うために術式に必死の抵抗を続けていた。叫びが聞こえる、自分のせいで大罪を犯した魔人たちの最後の咆哮だった。皆今までよくやったと労いの声をかけたかったが、もう声も出ない。



「殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、ボク達の恩を仇で返しやがったァ、クソどもがァ」

 人を信じ、人に裏切られた憤怒の形相の邪竜は声を荒げ、自身の半身に掛けられた術式に噛み付いている。



「何故?何故?何故?何故?何故?今までパパは頑張ってきた。みんなの為に生きて、尽くして、捧げて、その結末がこれなの?分からないわ。私には人間がもう分からない!!!」

 彼女にとっては自分の全てであった父が、助けた人間たちに追放されようとしている。それが耐えられずに色欲に塗れているはずの淫魔サキュバスは、一人の男の為に自身の全てを尽くし、相性の悪い術式を解こうと食らいついている。



「ふざけてる、なんてクズ肉なんだこいつらは。オレ様たち以外マシな目ェしてる奴が一人もいねぇ、自己保身の塊どもが。しっかりしろ馬鹿野郎。こんなクズ肉の魔術如きで意識飛ばしてんじゃねぇ」

 自分が世界最強だと豪語する傲慢さを持つ狼男ワーウルフ認めた親友が、こんなとこでこんな奴らの思い通りになってはいけないと喝をいれ続けている。



「呆れた、呆れた。もうこいつらには先はない。先見の明も何もない。ワシらを終わらせる気なら貴様らも終わりだ。馬鹿どもが」

 魔術の全てを極めてもなお叡智を求める強欲な大賢者は、周囲を取り巻く人間どもに悪態をつきながら、自身の契約者に掛けられた術式はここまで進行すればもう解けるものではないと諦めながらも、懸命に対抗術式を作り上げていた。



「あぁ、あぁぁぁぁ、あぁぁぁあぁ、愚かにもほどがある。どれだけの長い時をお前らに捧げたというのだ。世界を救ったのはアタシ達だ!!甘い汁もいりゃしないのに啜れるモンは全部持ってこうってのか。妬ましい妬ましい妬ましい」

 生者の血が通わず、生きるものから搾取し続けて、生者に理不尽な嫉妬を振るうはずの真祖は、正当な憎悪をぶつけて喚き散らしていた。



「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 全ての元凶と人々に罪を押し付けられた暴食の権化は自分のせいで皆を巻き込んだとただ押し黙り、心を固く閉ざしていた。



 そんな叫びつづける彼らの姿が痛ましく、彼らという強者を育て上げてしまい、その始末もつけなかった怠惰なビーストテイマーであった不死人アンデットはただ目を伏せ、術式完了の時を待っていた。


 そして無情にもその時が訪れる。意識は暗転し、暗闇の中体に浮遊感と酩酊感が訪れた。


 こうして世界を救おうとした魔人は仲間たちと共に、世界を救わんとした人間の手によってこの世界から姿を消した。

 前書きでも述べましたが、駄文だが感想を書いてもいいという方は一言二言でも書いて頂けると舞い上がって喜びます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ