【3】移転後
一言で言うと。
……寂しくはなりました。
引っ越し当初は、ちらほら、前々からやり取りしていた同じウェブ物書きさんも来てくださってはいたんですが。レス機能を控えめにして以来、音信不通になりましたね。
良かったこと。
『読者』の感想を頂けるようになったこと。……ですね。
全年齢、いわゆる『なろう』にだけ作品を投稿していた頃は、全然感想つかずでした。埋もれていました。まほiに居た頃よりも……。週一回投稿で活動報告もマメにしていても、だ~れも見てくれないんですよ。この頃が、一番こころが折れそうでした。
でも、信じて、書き続けました。
女性向けR18、『ムーンライトノベルズ』に投稿すると割りとリアクションがありまして。予想よりもアクセスが多かったです。まあ……『なろう』に比べると、といったところですが。
あくまでわたしが『ムーンライトノベルズ』で感想を頂いた限りでは。『読み専』のかたが多くて。まほiの頃は、ウェブ物書きさんから感想を頂くことが多かったので、純粋な読者視点のご意見を頂けるのは新鮮な感じでした。
いったん投稿すると、お気に入り登録数やアクセス数が気になるものですが。『ムーンライトノベルズ』のほうは、思ったよりも敷居が低いというか。非書籍作家でもランキングに入ってはいるので、「いつかは自分も」と思いながら活動し続けました。
転機は、2015年。
とある作品で、日刊一位をゲットしました。勿論場所は『ムーンライトノベルズ』。
これは、……まじで嬉しかった。どんな奇跡かいなと。日刊一位なんて『なろう』ではありえないじゃないですか。あのジャンルじゃないと。一ヶ月で97万PVを記録しまして、はー、いま思い返してもありがたい現象でした。
現時点でお気に入り登録数が2165件、感想12件と、決して多くは無いんですが。
率直な感想も頂けて大変嬉しかったです。厳し目のご意見は、正直心臓にウッと来ましたが……いま全然感想のつかない状況なもんで、あの頃が恋しいです。ええ、どMなんで。だって名前にMついてるでしょ? →Mぁしろと。
はい。
わたしが言いたいのは。ひょっとしたら、『なろう』のほうよりも、『ムーンライトノベルズ』のほうが、攻略しやすいのかな? ということです。『ムーンライトノベルズ』。年間四半期ランキングは割りと固定的な印象ですが(あああの作者さんね、とタイトル見ただけで分かる有名作品)、日刊であれば無名の作者さんも多いです。……わたしもね。誰それ? と思われたに違いありません。
『ムーンライトノベルズ』でお気に入り登録数1000件超えをゲットする方法は、別途エッセイにまとめましたので、ご興味ありましたらそちらをご参照ください。
http://novel18.syosetu.com/n1394di/
ただま、例の作品以降は尻すぼみで……どうやったら1000件超え達成できるのか、まったく分からん! わはは! まあなんとかなるだろう。と楽観的に捉えております。
『なろう』のほうでも頑張りたいのでぼちぼち準備を進めておりますが。
わたしの見た限りでの、『なろう』と『ムーンライトノベルズ』の違いは。
■『なろう』
→更新を望む感想が多い(急かす、というと語弊があるかな)
→誤字脱字の指摘、編集者ばりの指摘も多い
→有名作品に至っては感想欄がスゴイことになっている……
→ランキング? なにそれ美味しいの?
(ただし、ある時点から運営さんがジャンルごとのランキングを表示するよう仕様変更しており、ソッチ系以外の作品でも目立つようにと、配慮はされている)
■『ムーンライトノベルズ』
→何年ぶりの更新でも『待ってました~』喜びの声も多い
→『待てる』読者も多い
→『突っ込み系』感想は少なめ
→お気に入り登録数1000件超えを果たした辺りから、辛口の感想が1~2件はつく
→無名でもランキング入りは可能
(ここだけの話、拙くとも可能、です。書籍化レベルでなくとも)
……こんなところですかなと。
例えるなら、週間少年漫画と月間少女漫画との違いですかね。『なろう』のほうは、更新頻繁にしなきゃな、な印象です。誤字脱字や推敲の密度よりも更新速度が重視される感。まあ、楽しみに待ってくれる読者が居るなんて本当にありがたい話なんですが。あまり読者のつかない作品を多く持つ遠野からすると割りと本気で、羨ましいです。
『なろう』と『ムーンライトノベルズ』の比較をしてみましたが。『ノクターンノベルズ』のほうは、全然分からないです。男性向けとなると女性向けとまっったく異なるので。攻略するにはまた別の対策が必要かなと。なので。
『なろう』で読者つかずで悩んでいるかたで、女性向けR18を書けるようでしたら、『ムーンライトノベルズ』、オススメですね。
嘆いているだけでは、なにも変わりません。
悲劇のヒロインぶっても、誰かが代わりに面白い小説を書いてくれるわけでは無いので。
「こんなに一生懸命書いているのに」それはみんな、おんなじです。断言します。たぶん、……頑張りの『ベクトル』が違うのかなと。
『携帯小説』って、皆さんご存知の通り、そこまでスキルが高くないというか(失礼)。少々荒いかな……、という小説も多いです。
でも。
『面白さ』が半端ない。強烈に惹きつけられるダイヤみたいな輝きがある。……『ひらめき』。『センス』。その辺りは、あとから努力でなっかなか身につけられないものなので、羨ましいなあと、素直に思います。文章力や構成力は、あとからどうにでもなるのでね。
遠野は、小説を書き始めて八年が経ちます。まだまだ、……ひよっこ、といったところです。けどま。
継続は力なり。
書籍作家とあまりに隔たる距離を実感しつつも、でも八年前よりかはだいぶマシになってるじゃん? と自分を励ましつつ、続けていきます。
次頁で最後。ウェブの海でもがき続ける底辺作家がウェブ小説に思うこと。
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