劇場版仮面ライダーゴーストにオリジナル眼魂を採用された話
他作品のあらすじでも鬱陶しいほど主張している(他にアピール出来ることがないのです。涙)通り、2016年の夏、「劇場版 仮面ライダーゴースト 100の眼魂とゴースト運命の瞬間」に作者のデザインした眼魂を採用して頂きました。
友人、学力に加えて運もゼロな自分が採用されるとは、これも首塚にお参りに行ったおかげかも知れません。将門公のパワー、恐るべし。
特撮好きの方はご存知でしょうが、作者が応募したのは映画の公開に際して行われた企画です。
この企画は劇中に登場する小道具・眼魂のデザインを、視聴者から募集すると言うものでした。採用者はパンフレットに掲載され、映画のエンドロールにも名前を載せて頂きました。
作者的には子供向けの企画なのかなあ? と言った感覚でしたが、現実には大人のほうが多く採用されていたように思えます。幸い年齢は発表されませんでしたので、断言することは出来ませんが。
実を言うと、結果が発表された際、作者は東映様のHPを確認しませんでした。こういうコンテストの場合、採用者には事前に連絡があると思っていたのです。
やっぱダメだったかあ~。
そりゃ天下の平成ライダーだもんなあ~。
作者は何も知らないまま、映画館へ向かいました。
――で、いつものようにパンフレットを買って、あ~らビックリ。
皆さまの力作に交じって、見覚えのある落書きが掲載されてるじゃありませんか!
に、似たような発想の人はいるもんだな!
しっかしコイツ、ヘッタクソだなあ……!
AHAHA……!
作者はアメリカの通販番組的な笑顔を作り、落書きの応募者に目を向けました。
すると、そこには間抜けなペンネームが!
き、きっと夢なのさ。
にんべんに夢と書いて儚いと読む……。
鼻に逆流してきたコーラを啜りながら、作者は自分に言い聞かせました。
しかし、目が覚める気配は一向にありません。
一分、二分と時間が経ち、スカポンタンな作者もようやく理解しました。
夢ちゃうわ……。
歓喜する以上に狼狽し、ポップコーンをまき散らす姿は、完全に脱法的な薬物をやっている人だったと思います。事案にならなくて本当によかった。
上映中はひたすら息を殺し、周囲の目を引かないようにしていました。
評価されることに慣れていない作者は、悪いことをしたような気分になっていたのかも知れません。映画に採用されたことは、副賞のパンフレットが届くまで家族にも話しませんでした。
自分にとって記念すべき映画になった「仮面ライダーゴースト」ですが、正直、内容はよく憶えていません。バター味のポップコーンも、この日ばかりは無味無臭でした。もうすぐDVDが出るので、改めて見直してみようと思います。
さて、偉大なる東映様のお眼鏡に適ったのは、どのような大作なのか?
パンフレットをお持ちの方は、ぜひご覧になって下さい。
ただのハートやんけ。
ベルギーの劇場のロゴに似てる! とか言う以前に、世界中で使われてきたデザイン……。
しかも、他の方たちがプロレベルな中、自分だけド下手な落書き……。
あれを採用してしまうとは、さすが東映様。器がデカい。
小学生レベルの文章力しかない作者ですが、画力はそれ以上に壊滅的です。
自分の絵を世間様に公開するなど、考えただけで首を吊りたくなります。それでも応募したのは、こう思ったからです。
ま、パンフレットに載る時はプロが描き直してくれるだろ!
……結果は公開処刑でした。
少しだけ言いわけすると、このハートマークはダビデ像の目です。制作中(なんて言葉が使えるようなものではないのですが)にあるトリビアを思い出し、現在のデザインに到りました。そのトリビアがこちらです。
「ダビデ像の目はハートマークになっている」
落書きだけでは意味が伝わらないと確信した作者は、応募用のメールにも同様の内容を書きました。もしかしたら「目」と言うキーワードが、同じく目をモチーフにするゴーストに似合うと判断して頂けたのかも知れません。
ちなみに、モチーフはあくまでダビデ像です。目が「♡」だからと言って、エロ同人からアイデアを得たわけではありません。ピュアな作者は、ダブルピースもCOMIC LOも知らないのです。
実は他にも七人分ほど応募したのですが、どうやらミケランジェロさんとの間には奇妙な因縁があるようです。何件も送ってきた気合に免じて、マシなものを採用して頂いただけかも知れませんが。
ミケランジェロさんと作者の因縁を知りたい方は、「小説家になろう」様に掲載中の『亡霊葬稿ダイホーン』( http://ncode.syosetu.com/n6068dr/)をご覧下さい。特撮を意識したオリジナル小説で、コカコーラの語源や変温な哺乳類に付いても語っています。
特撮好きの方に言わせればにわかでしょうが、作者は一期から平成ライダーを拝見してきました。
個人的に眼魂のデザインは、ガイアメモリのアルファベットに並ぶ傑作だと思います。
シンプルな図柄で偉人を表現する手法には、何度となく唸らされました。おまけにゴーストの仮面としても使われるそれは、ちゃんと顔に見えるようにデザインされています。
勿論、魅力的なのは眼魂だけではありません。
ゴースト自身、そして他のライダーも、一度見たら忘れられない個性を持っています。特徴的過ぎるデザインが話題になるのは、毎年の恒例行事です。
ただカッコいいだけではなく、見る人に「何、コレ?」と思わせる――。
歴代ライダーに受け継がれてきたポリシーは、作者の絶対的なお手本になっています。〈ダイホーン〉の変身アイテムである卒塔婆や、ペッパーミルなお地蔵さんも、ライダーのおかげで考えついたものです。
偉大なお手本に関われたことは、作者にとって誇れる経験になりました。同時に信じられない出来事過ぎて、まだドッキリじゃないかと疑っています。そう言えば、最近、赤いヘルメットを被った人が近所をうろついてるような?
長々と駄文に目を通して頂き、本当にありがとうございました。本来なら応募したデータを公開したいのですが、権利的に難しそうです。どうかご了承下さい。