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27-3

ジーナは淡い色が好き。ふんわり咲いた花が好き。香水は苦手で、匂いのキツイ食べ物はダメ。果物が好き。サハギの芽が大好き。

抜けてるところもあるけど、大概しっかり者。何事も控えめで、いつも優雅な所作、怒ったところは見たことがない。

笑顔が一番綺麗。微笑むところも、大輪の花のような弾ける笑顔も甲乙つけがたいな。

春の終わりに出会って、知ったことはほんの少し。

(ジリジリと距離を縮めてるけど、何か決定的な出来事って無いかなぁ。)

  マァヤに様子見を頼まれてから(理由をもらってから)二日後、大雪とまではいかないが、結構な量の雪が降った。暖かめの土地柄、重たい雪で片付けは手間取りそうだった。朝、外を見たヤンは、今日こそ人目を気にせず大きな顔して行けるじゃないか!と気づいた。雪片付けと云う名目で、ヤンは自分に防寒具をぐるぐる巻いて、可愛い包みのお菓子を買って、意気揚々とジーナ宅へ向かった。



どろどろの道で時間を食いながらも、昼前にジーナの家まで着いたヤンは、ジーナのビックリした顔と、予想外に嬉しそうな顔が見れて大満足だった。

「わざわざありがとうございます。しばらくは出れないなぁって諦めてたんです。」

お茶をいれてヤンの前に置くと、ホッとしたようにお礼を言われた。張り切ったヤンはお茶もそこそこに、家の周りの雪をものすごい勢いで片付け、少し遅めの昼食をご馳走になった。

「こちらこそ、昼呼ばれちゃって。食料間に合う?今度買ってこようか。」

買い物自体が大仕事の冬だしと(次の訪問理由のために)、ヤンは申し出たが、

「ありがとうございます。でも大丈夫なんです。母が毎年手配してくれるので、小麦とか冬を越す分は何とか。でもお母さんたら、自分のぶんも引かないで、いつもの量で頼んでしまって、余っちゃいそうだったんで、いっぱい召し上がってください。」

シシリーの万全の体制を恨めしく思ったが、ジーナお手製の昼食だ。安心して遠慮せず食べることにする。

まだ冬の始め、乾し肉も柔らかく、野菜も水気がある。短い冬だが、少しの間は保存食が多くなる。ヤンは久しぶりに家庭料理らしい家庭料理を喜んで食べた。シシリー仕込みのジーナの腕はかなりのもので、ヤンは持ってきたお菓子はジーナに任せて、食事に集中した。

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