表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
記す者  作者: 河野 る宇
◆第3章~傷
7/11

*安堵の刹那

 息も絶え絶えになった頃──目の前が開けてきた。ようやく村に到着したようで、ケイトは安堵の表情を浮かべる。

 ベリルたちを見た村人たちは一瞬、警戒したが現地語を話せるベリルと数人が説明を始めた。

 しばらくそれを見つめ、理解した村人たちが笑顔を浮かべる。

「皆を集めてくれ」

 確認し、落ち着いた所でベリルが仲間たちに指示を下した。

「この広さなら輸送ヘリも着陸出来るだろう」

 スティーブが栗色の短髪を整えながらベリルに発する。

 村はケイトが考えいたよりも大きかったようだが、半数以上はすでに逃げたあとらしく、ここに残っているのは数十人ほどと見受けられた。

 ライフラインの敷かれていない村は簡素で、およそ清潔とは言い難い環境だ。

 逃げる準備をしている村人を持つ間、他の人々が傭兵たちにお礼の品を渡して歩いていた。

「!」

 その様子を写真に収めていたケイトの前に、男の子が笑顔で何かを差し出した。それは果物のようだが、助けに来た訳ではないケイトは戸惑う。

「あ、私は──」

 ケイトが口を開いた刹那──辺りに破裂音が響いた。

「!?」

 少年が倒れ込み、ケイトが駆け寄ると足から血が流れていた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ