表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/15

転校生の終わり。

戦争など、よくわかりません。

そんなこんなで、レオ達が朝起きた。

すると、部屋がボロボロになっていた。


「?!えっ?あ。えぇぇぇぇっぇぇえ?!」


なにやらどこかで騒がしい音がして、揺れている。しんなはまだ寝ていた。


「ちょ!しんな!!」


レオが必死に揺さぶり起こす。起きるしんな。

しんなは驚きもせず、ただただ、銃を手に持つ。扉がものすごく大きな音で開かれた。


「もう、始まってるってば!!!」


ハイズが叫ぶ。



外に出ると、街がいっぺんに変わっていた。

信号標識もぐにゃりと曲がっていて、かけている。


「どうして、こんなことになるか、知ってるかい?」


ハイズが言った。あちこち、爆発音や、銃声、悲鳴、叫びが聞こえないわけでもない。

独特な臭いが漂う。


「知らねぇーよ」


「カイン。どうして襲われたか、まだ言ってなかったね。」


カインは頷く。


「君のさじ加減で、世界が終わる。そして、新たな世界も創れる。それは何故だかわかるかい?」


レオがちんぷんかんぷんであった。それもカイン同様。けれど、カインは首を振る。


「君はイヴだよ。君はもう、アダムと会っている。僕はアダムに成りたかった。君はイヴでもあり、イザナミでもある。分かるかい?」


首を傾げる、カインにハイズは笑う。その途端。

向こうの軍が、ハンズ達を見つけ撃とうとするその時、ハイズの方が早かった。

ハイズの弾は4,5人の頭貫く。どこかの建物が落ちて、煙がたつ。

まわりは灰色。なんにも見えない中。


「僕ちょっと行ってくるね!」


「ちょっ!ハイズ?!」


煙がなくなった時、カインも、ハイズも居なかった。

レオはつばを飲み込んで心細さと共に、歩き出した。


その頃ハイズは撃っては装填撃っては装填を繰り返していた。

ハイズの周りにはたくさんの敵軍。まるで、最初からハイズを狙っていたような。

機関銃を背中から取り出すと、一気に撃つ。敵の方も同じく。

こうなれば、敵が味方を撃ちかねないポジションだ。

向こうから、重い銃声が聴こえる。


「ちょっと!あんたねぇ!敵、見方ちゃんと考えて撃ってよね!」


「エリン………。」


エリンが、蹴りやら銃やら色々敵を倒している。


「こうなったら、敵味方、関係ないよ。」


「ハア?!」


ハイズはズボンのポケットから自動式の銃を出す。すると、次々と敵が倒れる。


「あっそう。なら、私は向こうへ行くわ。あんたに巻き込まれたくないからね。」


そう言ってエリンは銃を連射しながら向こうへ行ってしまった。


ハイズ、大忙し。



その頃。レオ



(うわあ。あそこむっちゃ敵居るじゃん……)


そう思い、通り過ぎようとしたら、レオがハイズを見つけた。

ハイズが手榴弾のピンを外した。

すると、当然破片、爆風が起こる。


「ハイズーーーー!!」


煙がなくなった時、ハイズは一人だけそこに立っていた。

レオがそこに駆け寄った時。


『ガチャッ』


「後は、君だけだね」


ハイズがレオに銃口を向ける。


「ちょ。ちょっと待てよ!俺だって!」


「知ってるよ。さっくん。君はここで終わりだ。僕がアダムに成れないなら、イザナギに成ればいい。僕としんな意外、皆消えちゃえばいいのに。死ねばいいのに。アダムって誰だよ!!!誰が僕の夢を壊したんだよぉぉぉぉぉぉぉぉおおおぉぉお!!」


ハイズは叫びながらトリガーを引こうとした時、


高い音と共に


じゅんたは微笑みながら


倒れていった。


倒れた反対側を見ると、カインが両手で、銃を構えながら、息を弾ましていた。

レオは言葉が出なかった。

ハイズは倒れた。手当すれば治るんではないか?と思いながらハイズに目を移す。

ハイズのこめかみから、生々しい血が小さな噴水となって溢れていた。

いずれ、噴水はどんどんちいさくなっていった。

レオは鳥肌とおぞましい感触に動けなくなっていた。ドサッと音がして、カインは銃を握ったまま座り込んだ。




「私、もうこの記憶消したいよ。」


「師匠、どうして僕、お父さんとお母さんに売られちゃったのかな?」


「俺等、これで仲間だからな!」


「僕、君達とずっと居たいな。」


「なんで?!仲間って言ったのに!どうして、死んだの?!ねぇ!答えてよ!じゅんた!」



「僕は、この終わった世界を、終わりなき世界にし、新たに僕らは一生を過ごす。でもね。途中から僕と居られなくなるって事実は


消えやしないんだよ___。」




全てが全ての音が、レオとカインに流れ出し、


カインはポケットから、もう、生きてないカモミールを取り出すと建物が白い光に包まれポッと消えた。

他の物も全て。全部。

これは、偽物の世界であった。

裏の世界。

誰かのシナリオに沿って動いていた。


「しんな、さく。もう一度訊くよ。この世界で生きたい?それとも戻る?」


「れっか。俺達がこうなること、最初から知ってたのか?」


「自分はケガレだ。行く宛がないからさ。僕が存在できる世界が欲しかった。けど、駄目だった。」


「じゅんたは?」


しんなはれっかに恐る恐る訊く。


「あんなの、神でも何でもない。ただの第三者の関わった気取りさ。だから、もう、あいつはー」


「私のアダムを返して!」


「あー。あいつだったんだ。君のアダム。でも、あいつじゃ駄目だと思うよ。あいつはもう、生身では来れない」



「いやあああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああ!!」


しんなの叫びと共に、白い空間がガラスの様に割れ真っ暗になってゆく。




そうして、世界は終わった。

閲覧、有難う御座いました!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ