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【完結】理不尽に殺された子供に転生した  作者: かるぱりあん
閑話
99/322

森の中の村にて

 ウィンディア王国の南西に広がる森の中には獣人族やエルフ族、鳥人族といった亜人種が村を作って暮らしていた。



 そのたくさんの村の中、一つだけ村人が皆殺しにされ凄惨な状況になっている村があった。


 そして、村人の屍肉をあらゆる種のモンスターが咀嚼していた。




 短めのソフトモヒカンに顬から3本のラインのある男が白い狼を撫で回す。


「見てこのガサガサのけ・な・み♪すんごいチクチクしてて痛気持ちいいわぁ〜。」


「気持ち悪いぞカイロス。」


 カイロスと呼ばれたこの男こそ、ウィンディア王国にモンスターを襲撃に向かわせた張本人である。



「ホントホント!ヨダレダラッダラ零れまくってんじゃん!」


「アンタ達は分かってないねぇ〜。この野獣さがいいんじゃない?」


 カイロスとやり取りしていた女のほうは年の頃は20代半ば。フードのあるコートを羽織っており、紫色の長い髪に妖艶な顔つきである。


 もう片方は男でこちらは20歳前後の若い男であった。短めのウルフカットで攻撃性のある目付きをしている。



「第2陣の準備はできているのか?」


 そこへやってきたのは長身の男。長い銀髪を後ろで束ね、抑揚のない顔つきをしている。



 彼らは森の中にあった獣人族の村を全滅させ、そこを根城にしているようだ。



 全員胸元には教会の聖印のネックレスをかけていた。



「スタインはせっかちねぇ。こっちの準備はいつでも大丈夫よ。それにしてもあの子たち、ちゃあんとご飯食べたのかしら?」


「準備ができているならいい。こんな所で何日も暮らしたくはない。」


「ホントホント!いくら飼い慣らしてるとはいえモンスターに囲まれて寝泊まりなんて気が気じゃねぇ!」


「今度は私らも同行、だったわよね?」


「あぁ。2日後の朝に仕掛ける。」


「はぁー!やっとここともおサラバ!このストレスは薄汚い獣共で発散発散!」


「この子たちもちょうどお腹が空いてるようだからねぇ〜。」


「分かってると思うが、国王は殺すなよ?」


「国王って確か象のやつだっけ?」


「そうだ。特にカイロス。モンスター共もその点は大丈夫なんだろうな?」


「大丈夫よ〜。この子たち、ちゃあんと私が手なずけてあるから。」


「それにしてもこんな獣共とやるためにわざわざズーグ様まで来る必要あったのかな?めちゃんこ弱っちい連中しかいないじゃん?」


「それでも数だけは多いわね。」


「ま、その方がこの子たちのご飯になるけどねぇ。」


「悪趣味よカイロス。あんまり私たちの目の前で食わせないでよ?」


「ホントホント!グロすぎ!!」


「あら〜?そんな言い方は無いじゃな〜い?ワイルドって言って欲しいわ〜?ワ・イ・ル・ド♪」


「……そういやズーグ様は?」


「明日には合流だ。」


「はぁん。それで2日後に仕掛けるわけか。」


「マイナもスヴェンも準備を怠るなよ。」


「了解よ。」


「うぃーっす!」

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