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【完結】理不尽に殺された子供に転生した  作者: かるぱりあん
第5章 サントアルバ教会
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捕獲

 厳戒態勢で関所を警戒していた所へ、とある一団がやってきた。


 冒険者パーティのようだが、2人の黒いフードの者が担がれている。


 そしてそのパーティの中に、見知った顔の者がいた。


「あ、あなたは!」


 ホランドがノックスに気づき話しかけた。


「彼らを保護した。それと、ついでに襲撃者の一味の2人は捕まえた。」


「ノ、ノックス殿!?なぜあなたがそちらに!?」


「あなた方が山賊たちと戦闘している間に飛び越えたんだ。それより…」


「え、えぇ、そうですね。おい!この者たちを!!」



 ホランドが先導し襲撃者の黒フードたちを縛り上げる。


 黒フードを剥ぐと2人とも、首には聖印のネックレスを掛けていた。


「やはり教会の手の者か…!」


「そのようだな。」


「あの…俺たちは…どうすれば…?」


 捕まっていた冒険者パーティのリーダー格の男がホランドへ話しかけた。


「君たちには事情を聞かねばならない。もうじき中隊長が戻ってくるまでここで待機していてくれ。

 ノックス殿もよろしいですか?」


「あぁ。構わない。」



◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



 しばらくするとナバル達が帰ってきた。

 山賊たちの亡骸をそのままにしておく訳にもいかず、また、急ぎ報告も兼ねて他の関所の状況を確認していたようである。


「しかしなぜノックス殿が?」


「どうにもあの連中が気になってな。出しゃばった真似をして済まなかった。」


「いえ、ノックス殿のおかげで更なる被害が出るのを防げたようですから。」


「他の関所での被害は?」


「今のところ確認できませんでした。これから奴らに取り調べを行います。

 ノックス殿もご一緒いただけますか?」


「あぁ。」



◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



 黒フード2名に水を浴びせて目を覚まさせた。


「うぅ……」


「目を覚ませ!抵抗はするなよ。」


 黒フードは脱がされ、中年のアガルトと呼ばれた男と、魔術師の者が後ろ手に縛り付けられている。


 魔術師の者は30代ほどの男であった。


「貴様ら、教会の者共だな。何故こんなことを?」


 2人は辺りを見回し、その後にナバルを睨みつけた。


「呑気な平和ボケ共に何を言ったところで理解はできませんよ…」


「どういう意味だ?」


「言葉通りですよ…あなた方は魔族を容認している愚かな国です…いずれ破滅が起きるとも知らずにねぇ……」


「だからと言って山賊たちを狂戦士化させたと言うのか?」


「おろかな罪人共でも人の役に立てる。素晴らしいことではありませんか…」


「なら冒険者たちはどうするつもりだったのだ?」


「魔族を擁護する国民も同じく罪人。どうなろうと構いませんよ…」


「ナバル殿、少しいいか?」


 陰から取り調べを聞いていたノックスが部屋へと入ってきた。

 すると襲撃者2人の顔から冷や汗が流れ出した。


「ノックス殿、どうぞ。」


「ノースという名の者を知っているか?」

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