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【完結】理不尽に殺された子供に転生した  作者: かるぱりあん
第4章 魔族との対面
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3つの目的

 『ガルーダの寝床』の一室にて、ベランダから出て朝の清々しい空気を味わいつつ紅茶を一口。



 つい先日にナバルの紅茶を味わって以降、ノックスも紅茶を淹れてみた。


 昨日宿を取る前に商店で並んでいた紅茶とカップを購入していたのである。


 だがやはり知識がない分、ナバルの物よりも劣ってしまう。



「この世界にコーヒーはあるのか?」



 昨日立寄った商店にはコーヒーは見当たらなかった。

 店員に聞けば良いものをまだ他人との会話に慣れていない。

 他人から見ればシャイな男だと思われるだろうが、実際は13年間も『悪魔の口』でサバイバル生活を余儀なくしていたためである。




 このロンメア王国でまずやるべき事は3つ。



 1つは衣食住のうちの衣。


 衣はノックスが今着ている服1着しかない。

 この服も『悪魔の口』に生息していたギガントラーテルというモンスターの皮で作った物。

 保温性・耐水性に優れており、特に魔法攻撃や物理攻撃に対する耐久値が恐ろしく高い。


 ノックスはこのギガントラーテルと初めて対峙したときは恐ろしい防御力に効果的な攻撃を何一つ与えられずに辛酸を舐めさせられた。


 レベルを上げ、武器も新調。


 さらには様々な薬草をブレンドしてオリジナルの毒を作り出し、口の中へ放り込む。


 そうしてようやっと倒せたギガントラーテルだったが、この毛皮を加工するのも一苦労した。


 針が通らないのだ。


 そこで新たに針を作るためにデビルブリームという魚を釣り上げ、そいつの骨で針を作り、そうしてようやっと服に加工することが出来たのだ。


 ズボンや靴も同じように『悪魔の口』で倒した魔物から加工して出来た物だ。


 ちなみにノックスが着ている服や靴を売ろうとすれば国が傾くほどであるものの、当然そんなことは知らない。



 全てが国宝級の服ではあるが、1着しかないため替えが効かない。


 

 それと、カバン。


 昨日商店を見ていた時におどろいたのが、マジックバックという見た目以上に容量が大きいカバンがあるのだ。

 そういった魔道知識を持ち合わせていないノックスからすれば喉から手が出るほど欲しいものである。

 思わず衝動買いしそうになるが自重した。


 値段が高いのだ。


 どれだけ小さいマジックバックでも値段は1000ダリル。

 ノックスが欲しいと思えるサイズの物だと3000ダリルもする。


 それに種類も豊富であり、ハンドバッグの物やリュックの物、ショルダーバッグの物など様々。


 今後魔石を回収したり、討伐クエストで討伐の証拠を持ち歩くためにはマジックバックは必須である。



 2つ目は食。


 街にいる間に料理についてもっと上手くなっておきたい。

 人里にいれば砂糖や塩、香辛料などが手に入る。


 あとは商店で探してみた物で、やはりというか無かった物がある。


 醤油だ。


 料理にはやはり醤油がないと駄目だと思うのは日本人の性なのかもしれない。


 もしも醤油を作るとなるとついでに味噌も出来るかもしれない。


 と言っても前世で好きだった漫画の受け売りになるのだが。



 最後に魔族の捜索。


 より詳しい情報を聞き出すためには彼らが1番であろう。

 居場所はまだ不明だが、(おおよ)その検討はついている。




 目的を確認したノックスは『ガルーダの寝床』を後にした。

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