お伽噺
むかしむかし、このせかいのかみさまが、
『てん』と『ち』と『うみ』と『ひ』と『かみなり』をおつくりになりました。
かみさまはそこに『いのち』をあたえ、さまざまなしゅるいのどうぶつたちでせかいはみちあふれていました。
かみさまはその『らくえん』をかんりするため、『てんし』たちにまもらせるようめいれいしました。
てんしたちはかみさまにいわれたとおり、らくえんをみまもり、せかいはじょじょにはんえいしました。
そんなとき、『あくま』がとつぜんあらわれて、らくえんに『いぶつ』をおくりこみました。
その『いぶつ』により、どうぶつたちのらくえんだったせかいは、うみがあれ、ひはもえさかり、かぜがふきあれ、だいちはわれ、かみなりがふりそそぎました。
おこったてんしたちはらくえんをまもるためにあくまとせんそうしました。
あくまのちからはきょうだいで、てんしたちはつぎつぎとたおれてゆきました。
てんしたちはのこったせんしたちでちからをあわせ、『みこ』のちをつかい、ついにあくまを『いせかい』へとふういんしました。
なんとかあくまをふういんしたてんしたちでしたが、せかいはあくまのちからのせいでたいへんなことになっていました。
さらに、あくまとのたたかいできずをおったてんしたちには、このせかいをまもるちからはありませんでした。
そこでてんしたちは、あれはてたせかいをもとにもどすべく、いっぴきのりゅうぞくにちからをあたえ、せかいをもとどおりにしました。
そして、
『もしこのせかいがまたあれはてたときには、ふういんのちからがおとろえ、ふたたびあくまがよみがえる。
そのちからをいましめとし、せかいにこんとんがおとずれぬようみまもりなさい。』
といわれ、てんしたちはきずをいやすべく、かみさまのもとにもどってゆきました。