急成長
「勝った……」
周囲の気配を探るも、近くには驚異となりうる気配は感じずに安堵した。
その直後、ノックスは激しい目眩に襲われ、思わず膝を着く。
急激にレベルが上がったせいだ。
目眩が収まるも、体はフラフラ。
一先ずノックスは自身の武器を回収し、拠点へと戻った。
スケルトン達の武器や装備品も回収したかったが、如何せん身体が思うように動かせずに後日改めて回収することにした。
拠点へと戻ったノックスだったが、体がだるく、そのまま死んだように眠りについた。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
翌日。
いつものように小鳥のさえずりで目を覚ましたノックスだったが、異様なほどの空腹感に見舞われた。
そこで干しておいたクマモンスターの肉をすぐさま焼き、ガツガツと貪るように食べ始めた。
空腹が収まる頃には、肉が残り2/3程まで減ってしまっていた。
「これも急激にレベルが上がったことのせいか…?」
ノックスは自身のステータスを確認した。
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【名前】ノックス
【種族】ハーフデビル
【年齢】9
【性別】男
【レベル】389
【HP】80791/80791
【MP】78093/78093
【力】3477
【すばやさ】3531
【スタミナ】3866
【魔力】9101
【スキル】斬撃耐性6 衝撃耐性6 自然治癒7 弓術7 槍術6 剣術7 鍛冶2 錬金1 料理3 短剣術3 毒耐性2 麻痺耐性2 暗視7 威圧3 隠密7 灼熱耐性4 極寒耐性3 暗殺2 裁縫2 魔力制御7 魔力感知3 気配感知6 罠作成5 残存思念解読 無詠唱
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「……は……?」
思わずマヌケな声を出してしまった。
前回確認した際はレベルが217であったのに対し、そこから一気に172も上がっている。
耐性スキルや剣術などのスキルも1〜2ほど上がっていた。
「…さすがに無茶をしすぎたか…」
武器を確認すると、所々刃こぼれを起こしてしまったのだが。
他にも収穫もあった。
アンデッド系には回復魔術が有効なこと。
それと、魔法を鉄製の武器になら纏わせることが出来ること。
スケルトンのようなアンデッドはまだあの林の中に感じる。
ここで一気にレベル上げと装備品やら武器の新調を行えると思うと、ノックスは胸が高鳴った。