下準備
刀を作成してから他のものにも着手した。
まずはナイフ。
刀を作った時の要領と同じく作り上げた。
ナイフを作りながら、刀よりまずナイフからやれば良かったかと反省する。
そして槍。
槍は簡素な物で、刃先を槍の形にして石で研いだだけ。
それでも十分殺傷能力のある武器である。
この3つの鉄器を作っただけであったが、錬金と鍛冶のスキルを取得し、さらに鍛冶に関してはスキルレベルが2になっていた。
刀を抜き身で持っているのも危ないのだが、鞘を作るとなると骨が折れる。刀身も少々歪んでいる。
それにこの刀がいつ折れるやもしれない。
鞘を作るなら鍛冶のスキルをもっと磨き、良質な刀が出来上がってからでもよいだろうと判断した。
実はノックスが作ったこれらの鉄器は、ノックスの火魔術により高濃度の魔力を浴び続け、『魔鉄』と言われるほど希少価値の高いものに変質していたのだが、ノックスにはそんなこと知る由もない。
ノックスは自身のステータスを改めて確認した。
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【名前】ノックス
【種族】ハーフデビル
【年齢】9
【性別】男
【レベル】217
【HP】43687/43687
【MP】41778/41778
【力】1934
【すばやさ】1885
【スタミナ】2217
【魔力】4658
【スキル】斬撃耐性3 衝撃耐性5 自然治癒6 弓術7 槍術5 剣術5 鍛冶2 錬金1 料理3 短剣術1 毒耐性2 麻痺耐性2 暗視7 威圧1 隠密7 灼熱耐性4 極寒耐性3 暗殺2 裁縫2 魔力制御7 魔力感知3 気配感知4 罠作成5 残存思念解読 無詠唱
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自身のステータスを確認したノックスは、ここに来てから感じていた嫌な気配がするほうを見やる。
ただの魔物の気配では無い。
距離はまだ離れているのだが、何やら禍々しい気配を感じる。
このまま今後北上して行くなら避けては通れない。
鉄器が完成したら確認したいと思っていたのだ。
出来上がった鉄器、とりわけ刀の刃に目を向けて石でヤスリがけをし調整する。
ヤスリと言っても多少キメの細かい石なだけだが。
気の済むまで刀の刃の調整をし、床へ就いた。