005.女の子の部屋に上がるのって初めてですね
三島が俺の目の前に冷たい紅茶を置いた。
「お疲れ様~」
今、俺と三島は三島の部屋に居る。
話が飛んだ?
あぁ、俺の記憶とともに飛んだよ。
だってケースとモニタとマザーボードとCPUと電源ユニットとメモリとHDDとOSとUSB扇風機だぜ?
孔明の罠がなくたって記憶失うだろ?
「ありがとう」
意識がしっかりしてきた俺はなぜこういうことになっているのか思い出した。
パソコン組み立てなきゃ。
自作パソコンだから誰かが組み立てなきゃならない。
当然三島は出来るはずもなく、俺が三島の部屋におじゃますることになったのだ。
もしかして、藤田さんはここまで考えて……いや、気のせいだ。
ほのかに桃の香りがする紅茶は俺の疲れを癒してくれる。
「今日はありがとね。今度何かお礼するね?」
今度?
いや、今とか、すぐとか、即時とか、どうですか?
俺の準備はいつでもおk。
「ひと休みしたら組み立て始めるよ。たぶん1時間もかからないから」
「じゃあ、夕飯作るから食べてく?」
三島www っていうか優里って呼んでいいか?
「いや、遠慮しておくよ」
でも、断わる俺はジェントル麺。
「遠慮しないでよ。今日は両親いないから」
マ ジ ★ デ ス カ ?!
それってラ研で書いていいの?
「じゃあ、ご馳走になろうかな?」
「私、パソコン組み立ててる間にご飯作るね」
そういうと三島は部屋に俺を残して出て行った。
三島の部屋はベッドに勉強机があるだけのシンプルな感じだった。
ぬいぐるみとか置いてあるものだと思っていたが、高校生にもなるとないものなのか?
俺はたぶん初めて入っているだろう女の子の部屋に興味シンシンだ。
でも、変態呼ばわりされると大変なので、パソコンの組み立てに入る。
OSをインストールしている最中に漁ればいいやw
とりあえずケースを引き出し(ry
ということでOSのインストールも完了した。
え?
部屋漁るんじゃないのかって?
無理。
だって三島が横にいるんだもん。
「これで使えるようになったけど、どこに置く?」
「すごいね。尊敬しちゃう」
いや、俺も思っていたよ。
学校にいるときと態度と全然違うと。
それってツンデレってこと?
「あ、机の上に置けるかな?」
「本体は下のほうがいいと思うよ」
そう言いながら俺はパソコンを設置した。
シンプルな机の上に置かれたモニタやキーボードは何処となく小説家みたいに見える。