014.セのつく部活動
さて部活の時間だ。
エロゲは今日はしないよw
優里は龍造寺と仲が良いみたいだからチクられたらたまらんwww
きっと竹刀で八つ裂きにされるねwww
「いつも何してるの?」
あまりに何も始まらないので、優里は真知子に聞いていた。
「……見れば分かる」
真知子は読書をしていた。
「わかった。見てる」
そう言って優里は真知子の読書を眺めている。
ギザかわゆすwwww
優里、ちょっと天然入ったwww
俺はその間に「エロゲ BT」でググってるwww
BitTorrentとか神すぐる。
「何してるの?」
ちょwww中文読めね。
英語か日本語で書きやがれwww
「中国語?」
う~ん、このリンクか?
俺は比較的マジメに受けている漢文の知識を元に中国語を解析した。
「這個遊戲有含病毒的可能性。日本人的笨蛋請下載安裝。』
わかんねwww
「日本人的』って日本人向けってこと?www
おkwww
ダウンロードwwwwポチっとなwwwwwww
「止めたほうがいいよ」
後ろからマウスを止められた。
びっくりして後ろを向くと優里が真剣な顔をしていた。
「何が欲しいか知らないけど、ウィルスが入っているみたいだよ」
優里がさっきの中国語を翻訳した。
パパはチャイニーズ?
「すごいな」
俺は正直な感想を漏らした。
優里はちょっと照れて「えへへ」と笑った。
ちょwwwかわゆすwwwwww
「これ見つけたんだけど」
そう言った優里の手には『同好会申請書』が握られていた。
そういえば設立したときに書いた覚えが……あるわけない。
俺が来たときにはすでにあった。
去年、先輩が卒業してから2年生2人+幽霊2人だけの同好会になった。
「設立趣旨には『情報処理能力を身に付け互いに競い合う』って書いてあるよ」
優里、いいもの見つけた。
それ、とっても大事なものだから、金庫にしまっておこう。
いっそ誰かに盗られないように燃やしてしまうのもいいかもしれんw
「情報処理能力ってプログラムってことだよね」
「そうとも言えないよ。例えばこの問題」
そう言って俺はあるページを開いた。
「2000以下の素数で昇順に並び替えられたリストがあります。この中で素数でないものが1つだけ混ざってしまいました。ここから素数でない数を見つけてください。制限時間は5分です』
そんな問題が掲示され、実際に素数のリストが出ている。
「1つ1つ素数かどうか見ていったら、5分じゃ無理のような気がするけど……」
「それを可能にするのが情報処理能力なんだ」
ちょwww俺エラそwwwwww
「EXCELでもインターネットでも好きなもの使っていいよ」
俺が言うと優里は少し考え始めた。
そしてポンと手を叩く。
何か思いついたらしい。
唐突にシャツのボタンを外し始める。
ちょwww危ないwwwwwww
強w制w削w除w間w近wwww
「ねぇ……」
俺にしなだれかかってきた。
「お・し・え・て」
胸がw胸がw
なんでもって、色気は反則www
「教える。教えるからちょっと離れて」
これ以上はたまらん。
襲っちまうwww
俺は優里に耳打ちした。
俺wすっげーいやらしいwww
「でも、こんなの5分で解けるの?」
優里が問題を見直す。
すでにシャツ直ってるwww
「5分といわずいかに短い時間で解けるか。それが『情報処理能力』だよ」
俺は1秒かからねwww
答え知ってるからwwwwwww
情報処理能力について語ると優里はまるで尊敬しているかのような眼差しで俺をみた。
ちょwww
俺のクレバーな一面にほれんなよwwwww
「ちなみに100万までの素数を求めるだけなら5分で出来るぜ」
調子に乗ってる俺w
「5分! どうやるの?」
優里は知的好奇心をフルにしたキラキラな目でねだってくる。
あれ?
なんか普通に『部活』してるよ?
BitTorrentでエロゲは?
「プログラムを組めば簡単だよ」
計算されていた流れなのか、コンピュータ同好会本来の活動内容になりつつあった。
ありえねぇwww
俺のパラダイスを死守するwwww
「私でもできるかな?」
できるwww
間違いなく簡単w
でも、そうは言わない。
「出来ると思うよ。でも、すぐには難しいな」
そう言っておけば大抵諦めるw
プログラムはホーリーアイランドw
誰にも教えねwwww
「そっか……」
ごめんね、優里。
「じゃ、少しでいいから教えて。ね?」
わかったwww
手取り足取り教えるw