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異世界の宇宙連邦?剣士  作者: 炉里邪那胃(惰眠狼)
第二章
26/29

2-3.メタ認知

時間がかかって申し訳ありません。

プロット(大きな流れ)は有っても、その鍵をどう明かしていくのかが非常に難しいですね。

相当書き直しました。

ですが、キャラたちにある程度任せつつ進む事にします。

修正する場合はお知らせしますので。


日が暮れるまではギルドの図書室、書庫で過ごした。

とにかく物語や武器・魔法関係、冒険者に関係のある物を探し、読む。



レベルが上がり、上級魔法を知りたかった魔法士2人はウハウハっぽい。

結構貴重だったり、高価な魔法書を読めるのだ。

もちろん武器に関しては俺もゼファもだ。


法律関係もあった、やはり分厚い。

一応目を通してみるが・・・、単なる文字の羅列に見えてしまう。

条文を覚えようとしてもきりが無いからな。


そうだ、最も身近に文化の比較ができる教師がいる。

これは改めてゼファに聞いたほうが良さそうだ。

ここと地球がどう違うか聞くことさえできれば、細かい知識も不要なはず。



地理に関して厳重に管理されているらしいのは戦争抑止のためか。


シェーンさんが詳細な地図を持っているらしいが見せてもらってはいない。

なにせ“神”絡みだ、疑われる可能性のある事はやめておく事になった。

今のところ見る必要もない。


ガジェット同士のリンク登録もしていない。

とにかく管理者側の方針が確定するまでは注意深く動くことに。


すぐ近くだとガジェットが勝手に繋がるみたいだがこれはどうしようもない。

エルのようなアバターとは別に、ガジェット自身が色々判断しているらしい。

下手なことはしないはず、任せておく。




書庫での話に戻る。

実は、物語を読み始めたのだが。

止まらなかった。

面白いというだけでなく、あらゆる知識が詰まっていたからだ。

一般知識ではない、この世界の冒険者やスキルの常識の大元と言える物語。

武器に関しても語られている。


この世界にも「紀元」という年号がある。

聞くと今は1084年。

物語の年代は紀元100年程度。

紀元がこの世界の成立経過を示すのかは定かじゃないが・・・。

様々な始まりがこの本には記してあった。


冒険者達が様々な『スキル』を手に入れるまでの物語でもあった。



「夢中みたいだけど、時間足りないから」

この本だけで数十分費やしている。

ぜひとも読みたいのだが、まだ何冊もキープしているのだ。

「うーん・・・。

エル、最初に表紙を撮影したみたいに、全部の内容を記録しよう」


ドラゴンゾンビの時もそうだった。

撮影したつもりはなくとも、見たもの、いや全ての情報が記録されていた。

これまで読んだページは・・・全て電子書籍のようになった。一瞬だ。


パラパラとページをめくる。

「もっと速くていいよ、一瞬見ればいいから」

瞬間記憶能力っぽいが単に撮影してるだけ。

ちょっと悲しいが、手が動く限界まで頑張る。

不思議そうに見ている魔法士2人と、考えた後納得するゼファ。

忙しくて説明できない。

ユイはなんとなくお見通しのよう。


日が落ちて暗くなるまで粘り、最初に読んだのと合わせて5冊記録。

いや照明も使えるんだが、疲れたので帰った。

対練は無しだな。




宿へ戻り、夕食時には簡単に、部屋に集まってから本格的に疑問を聞いていく。


ゼファへは法律に関して聞いてみる。

なにせ普通に学校に通っていて、一通り常識的なことは知っているのだ。


法律は一部中世風なものの、地球の道徳観そのものだそう。

貴族に関しては政治を任され、彼らの任命する官僚が実務をこなす。

試験などで頭の良い者を採用するのだ。


貴族だから偉いというのは、全く皆無ではないがほぼ意味はないようだ。

もちろん、平民などはそれなりに敬意を払うのだが。

それより、税収入の権利と引き換えに政治責任を押し付けられていると言えそう。

だから法律的に身分は決まっておらず、役職として貴族が定められている。

世襲という不公平は、平民の次の決り文句で帳消しらしい。

「人の責任まで取らされるのはごめんだ、せいぜい頑張ってお国を治めとくれ」



今日普通に読めたのは2冊に満たないが、装備強化の基本は分かった。

記録分もおぼろげに記憶にある、ゆっくり読もう。


装備付与の名前は一言でいうと曖昧、そのまんまの名称。

そういえば仲間3人は多少知ってたのでは?


「ああ、俺達が知ってるのは人づての知識だからな。

たまに店の値札にちょこっと書いてある付与効果とかも適当そうだし。

下手に教えて正式なものと違っていたら混乱すると思ったんだ。

まさかそんなに適当で良かったとはな・・・」

ゼファがあえて他の2人にも口止めしてくれていたようだ。




ベッドに横になると、様々なことが脳裏に浮かぶ。

ユイは部屋の反対側だが、おそらく寝息を立てているはず。



あの日、というかVRの中で地上を俯瞰して見た時の意識。

あのときには特に冴えて、降りてからも自分を俯瞰して見れていた。

たまに俺はそういう感覚になる

いや、常にそうで意識しないだけなのかも、他人事みたいだが。



不思議なのは、どうやってガジェットをここへと送ったか、渡したか。


話をし、受け取ったのは前任を含む管理者自身か。

神ならではの想像を超えた方法?

地球の世界へ自由に出入りしている?

いや、これは地球をメインに考えての俺の想像だ。

こちら独自に宇宙連邦とのコンタクトがあったのかも。


あるいは、この世界での宇宙連邦に似た別の組織だったり?

いや、シェーンさんと俺のガジェットは初見の時から通じ合っている。

同じものだ。



そういえば、俯瞰しての意識か、確か「メタ認知」とか言ったか。


神のような力を持つ管理者。

ならば、なぜ危機の期限が変わったことを感知できない?

Sランクを使わなければ権力者たちの動向を探れないのは?


不謹慎かもしれないが、ゲームの「管理者」のようなものなのでは。

そうなら彼らはゲームを自由に中断したり、改変したりできる。

不埒な者たちを国ごとBAN(資格取消)したり。

無敵設定でゲーム中に登場したり、ユイの父のように・・・。


エルは俺の思考を邪魔しないでくれているみたいだ。

ああ、でもなんだか考えるのがめんどくさい・・・

ねむい・・・







爽やかな朝・・・

妙にあったかいような。


横にユイがいた。

俺に抱きついていた。

何も無かったよな?

うん、全く記憶にない、大丈夫だ。


俺が起き上がると目を覚ました。

「どうした?」

「おとうさんの記憶を感じて・・・さみしくて・・・」

その時の記憶が全て伝わってきて、責める気になどならない。

「そうか・・・」


(無粋な邪魔はしないでござる)

惜しい、最後まで我慢できなかったようだ。





日曜もギルドの書庫だ。


今日は最初から次々ページをめくり、以前の記録を読むという器用なことができた。

俺の努力でなく、ガジェットがそうしてくれているんだが。


昨日帰ってから、この「撮影記録」は全員に説明してある。

ゼファとユイは分かってたが。



今脳内の本では、武器(杖)・防具強化の種類を更に、まれに作成法も載ってる。

また、同時に魔石や金属の見分け方や特性を知ることができた。

やはりというか、定番のミスリルなどの金属が並び書かれている。

ただ不思議なことに、別の物を読むと微妙にそれらの特徴は違う。

作成者により違う特性が加えられるということか?





既に夕方が近い。

恐ろしく手を動かし疲れたはずが・・・レベルのせいか平気だったりする。


ヤリマとバンティは魔法をメモったり覚えたり、あらかた終えたらしい。

ゼファも自分が読みたいものは読み終えたと言う。

暇な3人がめぼしい本をまだ俺の前に積むが、重複だったり、もう充分っぽい。

俺は最後と決めた武器図録を撮影しつつ、ある物語を脳内読書する。


『英雄雑記』という、ザコっぽい題名なのに一番興味深い内容の本だった。

『剣技』を最終統合したとされる英雄伝が最後に書かれていた。

それによれば、『剣技』は多くのスキルを実用となるべく統合したものだという。

そして、それが完成した時のことが書かれていた。

シェーンさんに聞いた「絶体絶命で『剣技』が輝いた」というやつだ。




日暮れには少し時間がある、今日は対練できる。

俺のレベルがあまりに上がり過ぎてしまって、悩んだ末2つのパターンに絞る。


1つ目は、比較的ゆっくりでお互いに受け流す練習。

ゼファもドラゴンゾンビのあの動きを見ているのでそれを意識する。


もう1つは全力で。

ゼファは『迅速』で攻撃、俺はそれを可能な限り「受け流し」する。

まだ以前のようにゼファの剣を吹っ飛ばしかねないが、ゼファも微妙に修正する。

これまで『迅速』は強力過ぎ、後修正の練習など考えられなかったのだ。


基本を身に着け、全力で検証する。

単純だが大きな意味があると思っている。



魔法士2人は、全力集中し威力を抑えた上級魔法を試している。

抑えているはずだが、爆発とか竜巻とか怖すぎ・・・。


「上級治癒が試せないから早く怪我してくださいね」

ヤリマが言ってるが多分冗談のはず、多分・・・。





一応訓練で狩場近くに出たので、無事の報告をギルドにしなければ。

さすがに日曜はラミアさんも休みだ。

交代要員は見慣れたキリアさんという人だ。


その代わり・・・シェーンさんがなぜかいた。

奥へ案内される、シェーンさん(みずか)らだ。


こういう面会って確か・・・いや、本人がしているのなら大丈夫なんだろう。



部屋の扉を閉じるとシェーンさんが開口一番。


「危機の期限が100年に確定です。

全てのSランクに昨日中に周知されました。


あなた方は私とともに世界を導く役割となり・・・

具体的にはあなた方全員が特例、無試験Aランクとして活動してもらいます」

■「読みました」の一言でいいのでツイッター感覚で感想くださいw

とりあえず ブックマーク してもらえれば無上の喜びです!

いくつでもいいので★よろしく

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