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東方雷双歴   作者: よっしー兄貴
番外編 〜平凡な日常の章〜
27/29

番外編一話 〜幻想郷巡りのその後〜

この作品は東方projectの二次創作作品です

既存キャラとオリキャラとの絡みが多々あります

「ん…」


部屋に入ってくる朝日で目が覚める。朝の支度を済ませ、朝食の準備を始めた。大体この時間になると、可愛いパートナーが起きて、台所に来る。


「お、おはようセン」


「ピィー!」


華扇(かせん)から貰った雷獣だ。雷獣の別名、「千年鼬」から「セン」という名前を付けた。


「今ご飯できるから、ちょっと待っててね」


「ピッ!」


毎朝こんな感じだ。雷獣と人間のハーフ、駆雷莉音(くらいりおん)は幻想郷巡りが終わってからは平穏な日々を送っている。前とは同じ…でもちょっと違う環境での生活だ。でもそんな生活にもすっかり慣れた。

朝食を食べ終え、片付けを終えて日向ぼっこをしていると、玄関の戸が鳴った。珍しく誰か来たようだ。


「はーい…あ、華扇さん」


「久しぶりね莉音。あれからどう?」


茨木(いばらき)華扇だ。大きな袋を持って訪ねてきた。


「特に何も無く、平穏に過ごしてますよ」


「それは良かったわ」


「それで…その袋は?」


「そう、これ渡しに来たの」


華扇は袋を莉音に手渡した。割と重い袋だ。


「後々必要になるはずよ。それも多分近いうちに…ね」


「は、はぁ…」


「じゃ、私はこれで」


「え?もう行っちゃうんですか?」


「ちょっと用事があってね。また今度来た時はゆっくりしていくわ」


「そうですか。では、また!」


「うん。じゃあね〜」


華扇を見送った後、莉音は居間で袋を開けてみた。中には銀の道着と水色の袴。道着には青の雷の刺繍が縫ってある。今莉音が着ているものの色を変えた物だ。


「…?なんで僕のと似てるのが…?」


道着を眺めていると、センがトコトコっと歩いてきて膝の上に乗った。センは綺麗な白の体毛に包まれており、背中に青い毛で線が入っている。


(銀と青…ひょっとして…)


莉音はふと父親のことを思い出した。莉音の父、(ひかり)も雷獣が人間の形になった存在だった。つまりセンももしかしたら人の形を得るかもしれない…それを見据えてこの道着袴を渡したのだろう。


(センも人の姿になるのかな…)


莉音はセンの頭を撫でた。心地よいのか、目を細め、指に頬を擦り付けてきた。そもそも雷獣が人間の姿になるシステムがよくわからないが、でも万が一人間の姿になるのなら…どんな姿になるのか気になってきた。

その日もいつも通りのんびり過ごした。なんの変わりもない一日だった。しかし、異変は次の日の朝に起きた。


「ん…ん?」


目を覚ますと、右腕になにか違和感を感じた。見ると、銀髪の少年が莉音の腕に抱きついたまま寝ている。莉音は少年の肩を揺すって起こした。


「ん…ふぁあ…」


体を起こして欠伸をした。そして目をこすって莉音の方を見た。綺麗なオレンジの目をしている。


「えと…あなたは…?」


誰なの?と聞く前に少年は莉音に抱きついてきた。


「やっと…やっとだよ…!」


「え…?だ、だからあなたは…」


「僕?センだよ!雷獣のセン!」


なんと、本当にセンが人の形を得たのだ。


「セン…本当に!?」


「うん!」


「本当なんだ…凄い!」


「えへへ…この姿になるために頑張ったから!」


よしよし、とセンの頭を撫でた。雷獣の時と変わらず目を細め、心地よさそうな表情をした。ふと、莉音は昨日華扇に貰った道着袴のことを思い出した。


「とりあえず着替えよっか」


「?」


センは首を傾げた。イマイチ意味がわからないようだ。


「服着ないと…裸じゃダメだよ」


雷獣から人間の姿に変わったまま寝たセンはまだ裸だった。


「でも、僕の分の服あるの?」


「大丈夫、昨日貰ったから」


莉音は自分とセンの分の道着袴を出した。


「ここをこうして…」


手順を教えながら道着と袴を着付けしてあげた。


「おぉ…似合う似合う!」


「本当!?」


この道着袴も気に入ったようだ。センは雷獣の頃の名残か、耳は尖っていて(いわゆるエルフ耳)白い尻尾が生えている。その尻尾を出せるように袴に穴が空いている。


「僕のと色が違うだけでほとんど一緒なやつだけど、どう?」


センは自分の道着と莉音の道着を見比べた。


「本当だ!お兄ちゃん(・・・・・)のと一緒だ!」


「えっ!?お、お兄ちゃん…!?」


全く予想していなかった呼ばれ方をされ、驚く莉音。


「この呼び方じゃダメ?」


「や…ダメじゃないけど…」


「けど?」


「ちょっと…照れるな…」


「そうなの?」


「うん…でも大丈夫。慣れるからさ!」


「じゃあ、お兄ちゃんって呼んでもいいよね!」


「うん。いいよ!」


嬉しそうな表情をするセンを莉音は優しく撫でた。尻尾を左右に振り、喜ぶ様子はとても可愛い。


「それじゃ、朝ご飯の支度しよっか」


「僕も手伝うよ」


「ありがとう。でも、ケガしたりしないでね?」


「…じゃあ何か簡単なこと手伝うよ」


結局手伝ったとは皿出しと配膳だった。


「後で調理についても教えてあげるからね」


「うん!」


「よし、じゃあ食べよっか」


「はーい」


二人一緒に手を合わせる。


「「いただきまーす」」


二人仲良く朝食を食べ始めた。


「やっぱりお兄ちゃんのご飯美味しい!」


「そう?ありがとう!」


少し賑やかになった食卓。莉音とセンは他愛もない会話をしながら朝食を食べ終えた。


「ねぇお兄ちゃん」


「ん?」


「お兄ちゃんって幻想郷を巡ったことあるの?」


「え?どうしてそれを…?」


「華扇さんが言ってた。今幻想郷巡りしてる雷獣と人間のハーフの子のとこに一緒に住んでね〜って」


「…センはそれ、寂しくなかった?」


「うーん…ちょっとね。でも、半分でも雷獣の血が通った人と一緒に暮らせるのは楽しみだったよ!」


センは莉音を見て微笑んだ。その表情から嘘をついていないことがわかる。


「僕もセンを預かったときは嬉しかったよ」


「えへへ〜ありがとう!」


「こちらこそ!」


センが人間の姿を得たその日の朝から既に打ち解けることができ、これからも仲良くやっていける。そん気がする莉音だった。実際、仲良く過ごすことだろう。

作者のよっしー兄貴です。東方雷双歴番外編一話を最後まで読んでいただき、ありがとうございます。久々の投稿です。番外編がここから始まります。

この番外編一話で新たにオリキャラが出てきましたね。莉音の弟分のセンです。莉音にかなり懐いていて、早く人間の姿になりたくて仕方なかったようです。やっと人間の姿になり、人語を得て莉音に更に構いにいきます。ちなみに、元から服着てないのに人間の姿になったら服着てたってのはおかしいので布団の中では裸でした。えっ…ってなるよね。朝起きたら見知らぬ男の子が裸で隣で寝てたなんて()

とまあ、こんな感じで義兄弟の日常を書いていくつもりです。次回もまた日常回。しばらくは日常回

次回もよろしくお願いします〜

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