第二話 〜小さな半妖への大きな使命〜
この作品は東方projectの二次創作作品です
既存キャラとオリキャラとの絡みが多々あります
今回からしばらくは主人公視点のみになります
「使命…」
幻想郷の賢者、八雲紫に使命を課せられようとされているのは、森に住む少年。紫も彼が最適とみて使命をさずけようとしていた。
「じゃあまず、あなたは自分がどんな種族に属するかわかっている?」
「半人半妖…ですか?」
「そう、半人半妖。だからあなたに使命を課すの」
「僕が半人半妖だから?というのは?」
「人間と他種族のハーフは幻想郷でも珍しいの。半分人間、でも半分は他種族。場合によっては人間にもその種族にも嫌われてしまう」
「…」
自分のことを言われているようで気分が重くなる。
「そこで、あなたには半人半妖の地位の確立をしてほしいの」
「…え?」
課せられた使命は彼が考えていたより重大なものだった。
「え…あの、そんな重大な使命を何故僕に?」
「幻想郷にはもう一人半人半妖が居るわ。でも、そっちはあまりこういうのをする性格じゃないから」
「それに、あなたの半妖の部分は力のある妖怪でしょ?」
「雷獣…ですね」
「そう、これなら他の妖怪と争いになっても多少は張り合えるわ」
「争いは苦手です…」
「そんなこと言わないの。頑張りなさい?男の…いや、待って」
「はい?」
「あなた、性別は?」
一番予期していない質問が飛んできたことに彼は驚いた。何故そんな質問をするのかがさっぱりわからない。
「え…男…ですよ?」
「…本当に?」
「!?」
本当に意味がわからない。幻想郷の賢者は見た目で判断できないのだろうか…そんな考えが頭をよぎる
「…むしろどこか女に見えます?」
「うーん…全部?」
「全部!?」
彼が抱く紫への印象が幻想郷の賢者からただの変人へと変わっていく。
「だって、その長い髪、可愛い顔、それに背も小さくて可愛らしいし…」
「あの…本当に意味がわからないんですが…」
「見たままよ」
こんな人に使命課せられて大丈夫なんだろうか…
「…とにかく、男の子なんだから頑張りなさい。あぁ、そういえば名前聞いてなかったわね。あなた、名前は?」
「駆雷莉音です」
「莉音…女の子みたいな名前ね」
「そうですかね…」
「そうよ」
「はぁ…」
「とにかく、あなたには頑張ってほしいの。あなたが頑張れば幻想郷中の半人半妖が幸せに暮らせるわ。これはあなたのためでもあるんだから。…できる?」
何か大きなものを背負わされてしまいそうで不安もあったが、自分の頑張り次第で幻想郷の半人半妖が幸せに暮らせるなら…
莉音は覚悟を決めた
「はい…頑張ります」
「決まりね。じゃあこれ、幻想郷の地図とあなたが向かう場所のリストよ」
莉音は地図と紙切れを渡された。紙切れには幻想郷の地名がルビ付きで書かれている。紅魔館、地底、冥界…行ってはいけない場所もあるような気がしたがあえて聞かなかった。
「そのリストの番号順に巡りなさい」
「この順番には何か意味があるのですか?」
「いいえ?適当に並べたわ」
賢者がこれでいいのか…莉音は少しの不安を抱いた
「じゃ、明日にも出発しなさい」
「明日!?」
「どうせ暇なんでしょ?ただ散歩するよりずっと面白いわよ?」
「…」
返す言葉が見つからず、思わず下を向いてしまう。
「じゃ、決まりね。明日リストの一番目に向かいなさい。あとは、順番に巡っていけばいいわ」
「あの…僕はそこに行って何をすれば…」
顔を上げて訊いてみたが、そこに紫の姿はなかった。いい加減な賢者、と思ったがそれを考えても仕方ないと思い、莉音はリストを眺める。
リストの一番には「紅魔館」の文字があった。地図で探してみると、湖の麓に建っていることがわかった。さらにリストには「吸血鬼の館」と書かれている
「吸血鬼か…どんな感じなんだろ」
まず、吸血鬼という名前すら莉音は知らない。姿もイメージできるわけがない。話がわかるといいなぁ、温厚な性格だといいなぁ等と考えながら眠りについた。
次の日の朝、莉音はいつも通りに起き、朝食をとった後、すぐに出発の準備を始めた。風呂敷に着替えの服と紫から貰った地図とリストを包み、それを背負って小屋を出た。目的地は紅魔館。道に出たら湖目指して歩くだけ。莉音の「幻想郷巡り」は今、始まった。
どうも、作者のよっしー兄貴です。東方雷双歴第二話を最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
今回はオリキャラの名前や種族などが判明しましたね。駆雷莉音、半分雷獣の半人半妖です。紫に本当に男か聞かれた通り、かなり中性的な…というか女性的な見た目をしています。本人は全くそう思ってませんがね。故に紫を変人だと思ってしまいます。ちなみに、身長は150cmで目は黄色です。
そんな彼に課せられた使命は半人半妖の地位の確立。幻想郷の各地を巡り、半人半妖の理解を求めます。果たして莉音くんは使命を全うできるのか…
次回、紅魔館への道中で新たな出会いが!
次回もどうぞ、よろしくお願いします〜




