第十二話 〜はじめましてと再会と〜
この作品は東方projectの二次創作作品です
既存キャラとオリキャラとの絡みが多々あります
永琳の薬で過去の事件の真相を知ることができた莉音は、永遠亭に一泊した後、次の目的地の魔法の森に向かうことにした。次の日の朝、出発前に永琳へ挨拶をしに行った。
「昨日は色々とありがとうございました」
「いいのよ。少しでもあなたの役に立てたならね。ところであなた、竹林から出れるの?」
そう言われて、答えに困った。また暗くなるまで竹林内をさまよいたくはない
「…正直、出れないです」
「まぁ、仕方ないわね。ちょうどウドンゲが薬を売りに行くから、竹林の外までは一緒に行きなさい」
「わかりました」
「ウドンゲは玄関にいるはずよ。じゃ、元気でね」
「はい!ありがとうございました!」
永琳に挨拶を済ませ、部屋を出た。すると、部屋の前に一人の少女が立っていた。
「あら?あなたお客さん?」
綺麗な長髪の少女だ。
「はい。駆雷莉音っていいます」
「へー莉音ちゃんね。あ、私は蓬莱山輝夜、蓬莱人よ」
またサラッと性別を間違われてしまった。しかし、蓬莱人というものには聞き覚えがある。
「あの、蓬莱人ということは妹紅さんと同じですか?それと、僕は男です」
「あら、もこたんを知ってるんだ。あ、じゃあもこたんが言ってた半人半妖ってあなたね?」
「そうですね。というか妹紅さんとは友達なんですね」
「えぇ。よく一緒に遊ぶし。そういや半人半妖の『男の子』って言ってたわね…」
そのままここに来た経緯などを話していたが、鈴仙を待たせていることを思い出す。
「あっ!鈴仙さん待たせてる!すいません輝夜さん、もう行かなくちゃ…」
「そうなのね。わかったわ、またここに来た時はもっとお話しましょうね」
「はい!」
莉音は玄関に走った。玄関には薬売りの格好をした鈴仙がいる。
「挨拶は済みましたか?」
「はい。大丈夫です」
「じゃ、行きますか」
莉音は鈴仙の後ろにつきながら竹林の中を歩きだした。
━━━━━
「ねえ、永琳」
「どうかしましたか?姫」
「あの莉音って子さ、半人半妖の地位の確立のために幻想郷を巡ってるって言ってたわよね」
「言ってましたね…」
「おかしくない?今の幻想郷ってそんなに半人半妖に厳しいかな?」
「それは私も思いました。聞けば、ずっと森の中に住んでいたらしいですし」
「何も知らない世間知らずな半人半妖にそんな使命を負わせて…大丈夫かな?」
「ま、そんなことをする人は大体察しがつきますよ。また何か回りくどいことしてるんだと思いますよ」
「そうだといいのだけど…」
「きっと大丈夫ですよ」
━━━━━
「じゃ、ここからは別行動ですね」
「はい。ありがとうございました!」
「いえいえ〜また来てくださいね〜」
鈴仙とも挨拶を交わし、莉音は次の目的地、魔法の森へ向けて飛んだ。大まかな場所は聞いていたので、そこに向かって飛んだ。
「ここかな?」
とりあえず入ってみることにした。湿気が多く、あまり居心地は良くない。こんなところで何をすればいいのかさっぱりわからない。
「どうしよう。場所は合ってるんだろうけど…どこに行けば…?」
ふと、上を見上げると、箒に跨り空を飛ぶ人影が見えた。それが地上に降りる様子も見えた。
「もしかして…あそこに誰かいるのかな?」
莉音はその場所に向かって歩いた。みると、大きな帽子を被った白黒の服の少女が立っていた。少女はキノコを一つ手に持っていた。
「ん…?あのキノコって…」
莉音はそれが毒キノコだということを知っていた。少女がそのキノコを食べると思い、急いで止めにかかった。
「ち、ちょっと待って!!」
「ん?」
少女は振り向き、不思議そうな顔をした。
「それ、タマゴテングタケですよ!食べたら嘔吐や下痢、腹痛の症状に襲われ、最終的に死に至りますよ!」
説明中も少女は難しい顔をしていた。何かを思い出そうとしているようだ。
「あの…聞いてましたか?」
「んー、待て…あっ!」
どうやらなにか思い出したようだ。
「お前、前に森で見た女の子だ!!」
「…え?」
「間違いない!その服装、その髪…なんでここにいるんだ?」
「え…?え?」
「なぁなぁ、色々聞きたいことがあるんだ!とにかく家に来てくれ」
「えっ、あ、ちょっと…!」
少女は莉音の手を引きながら自宅に案内した。全く面識が無い少女だが、一体誰なのか…
莉音はそのまま中に案内された。中は物が散乱していて、散らかっている。
「そういや、まだ自己紹介してなかったな。私は霧雨魔理沙、普通の魔法使いだ」
「僕は駆雷莉音、半人半妖です」
「半人半妖か。じゃあ、香霖みたいな感じか」
「こうりん?」
「私の知り合いというか…そんな感じだ。あいつも半人半妖なんだよ」
「その人って、半分はなんの妖怪なんですか?」
「それが本人もわからないらしい」
「はぁ」
「で、そっちは?」
「え?」
「お前は半分なんの妖怪なんだ?」
「あぁ。雷獣です」
そう言うと魔理沙は少し表情を変えた。
「雷獣か…雷獣の雷って無気力にするんだろ…?」
「え?そうなんですか?」
「おいおい、自分のことじゃないか」
「でも、人に向けて打ったことありませんし」
「そうか。ま、あまり人に向けて打つもんじゃないしな」
「そういや、なんで魔法の森にいたんだ?前は別の森にいたよな」
「それは━━」
莉音はここに来た経緯等について話した。魔理沙はキノコを齧りながら聞いていた。
「へーなるほどなぁ。あと男だったのか」
「そうです…」
「ま、その容姿じゃ間違われても仕方ないだろ」
「そうなんですか?」
「そうなんだよ」
行く先々で性別を間違われ、そろそろツッコむのにも慣れてしまった。
「なあ、これ食うか?」
そう言うと、魔理沙は青いキノコを差し出してきた。
「なんですかこのキノコ。見たことありませんが…」
「前に見つけたんだ。調べたところ、治癒効果があるらしい」
「治癒効果…つまり食べたら傷がふさがる?」
「そういうことだ。食べてみな?美味いぜ」
そう言われて、莉音はキノコを一口齧る。キノコにしては甘い味がした。
「甘いキノコなんて珍しいですね」
「だろ?それと薬草を調合すると回復薬が作れるんだ」
「なるほど…治癒効果のあるものを合わせてさらに効果を高める…と」
「そういうわけだな」
莉音は青いキノコを全部食べた。なんだか少し体の調子が良くなった気もした。
「…そろそろ行こうかなぁ」
「ん?もう行くのか?」
「はい。泊めてもらうのも悪いので」
「そうか。暗くなる前に宿を見つけるんだぜ」
「はい。ありがとうございます」
莉音は魔理沙に挨拶をして魔理沙の家を出た。結局、この森に何をしに寄ったのかはわからない。しかし、考えても無駄だと思ったので黙って次の目的地に向かうことにした。次の目的地はいよいよ人間の里。パニックに陥ることは無いと思うが、周りが人間だらけというのも緊張する。不安と期待を抱きながら莉音は人間の里へ向かう…
どうも、作者のよっしー兄貴です。東方雷双歴第十二話を最後まで読んでいただき、ありがとうございます。第十一話の後書きで「次は竹林から魔法の森道中かも」って言いましたが、盛大に嘘になってしまいました…
今回は魔法の森でのお話でした。魔理沙からしてみれば「再会」莉音からしてみれば「はじめまして」って感じでした。そんな意味をこめた謎タイトルになっています。ちなみに魔理沙が言っていた青いキノコとはちみつで回復薬は某ハンティングゲームのネタです。
そして、莉音が去った後の輝夜と永琳の会話…意味深でしたね〜あの内容はどう絡んでくるんでしょうか〜
次回は人間の里編!これは絶対揺るがない、嘘つかない。人間恐怖症を少し克服した莉音は無事に人間の里で生き残れるのか…
次回もよろしくお願いします〜




