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盲目少女  作者: 三宮祐吏
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episode-01

 目の前にいる女、あいつを殺してからてにいれた女の頭を優しく撫でた。

 目の見えない、愛しい彼女は嬉しそうに目を細めた。


 ***


 事の起こりは簡単なものだ。

 博打で作った借金を取り立てに来たいわゆるヤクザと言うやつ。

 もちろん返す金なんてない俺は、さっさと逃げた。

 借金を家族に押し付けて。

 家族がどうなったかなんて俺には関係ないことだが、借金を返すことはできなかったのだろう。


 数年後、ヤクザは俺をおってきた。

 造作の良い妹がいたと言うのに、ソイツではまだ足りなかったのだろうか?

 風俗にでも売ればそれなりに金になっただろうに、犯し殺してしまったのだろうか?

 まぁそんなことはどうでもいい。

 大切なのは、このヤクザをどうやって始末するか。


 つるんでた奴から拳銃をかしてもらい、追いかけてきたヤクザを撃った。

 運よく胸に当たって、ヤクザはあっさりと死んだ。

 へっ。ざまを見ろと言うんだ。


 死ぬ直前にヤクザは女の名前を漏らした。

 きっとそれは囲ってる女なのだろう。

 俺が代わりにオモチャにしてやる。

 ヤクザの持っていた持ち物から住所を見つけて、俺はヤクザの女のところに向かった。


 ***


 女はまさに俺好みの女だった。

 目が見えないと言う女は喉を怪我して声がおかしくなっていると言えば、あっさりと俺があのヤクザだと信じたようだ。

 アイツがこの女に渡していた金は多額で、毎日遊びながら生きている。


 しかし、俺はまだ女に手を出していなかった。

 最初に女に手を出そうとしたとき、あのヤクザが女に手を出していないことを知った。

 俺はその言葉に乗っかり、女を愛で囲うことにしたのだ。

 女はとても従順で疑うことをしない良い女だった。

 ただ、彼女を抱くことだけは彼女の強い意思で出来なかった。

 まぁ、そのうち女から求めさせれば良いだけのことだが。


 ある日、同じベッドで女と寝ていると、ふいに体の上に重みがあった。

 そして、声が聞こえる。


「この女との生活はどうだった?」

「あ? 良い女だよ」

「そーかそーか。たりめぇだ。俺の女だからな」

「……?」


 最初少し違和感があった声は女のものではない。どこかで聞いたようなーーヤクザの声だ。

 目が覚めて、起き上がろうとするが、それは叶わなかった。


「お前!俺が殺したはずなのにっ!」

「あ? あんなので死ぬかってぇんだ。狙うならあたま狙えボケが」

「おい! ぉいっ!」


 俺は女を呼ぶ。その瞬間にこめかみを殴られて視界が揺れた。


「てめぇにはいーおもいさせてやったろ? なにせこんな極上な女を一週間もかしてやったんだ。充分だろ? あ?」


「ねぇ、そろそろ」


 可愛らしい声が聞こえた。

 女の声だ。


「あぁ。わぁってるよ。おめぇの頼みだかんな」

「早く、速く殺して」


 懇願するような声を最後に俺は撃たれた。

昔書いたのをそのまま載せました。

粗いと思いますがご了承ください。

全5話、7日毎に更新です。

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