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めしエッセイまとめ

食い盛りに優しすぎたカレー屋さん

作者: よもぎ

今日も今日とて故郷の食い物屋の話をしようと思う。

私の食い物リサーチは主に父親と、中学からの友人(とその一家)だった。

その友人が、高校に入ってから教えてくれた、帰り道にあるとあるカレーショップが神だった。


駐車場はいたって狭いのに、その狭い駐車場にせり出すようにして出来たテイクアウト受付スペース。

そこが私たちの聖域だった。

屋台の焼きそばが入っているような発泡スチロールだかプラだか分かんないパックに、ギチギチに詰めたご飯ものを実にリーズナブル!大盛がデフォルトで三百円で販売されていたのである。

メニューも豊富で、カレーは勿論のこと、ピラフにチャーハン、からあげ丼にかつ丼と、毎日寄っても飽きないくらいだった。


経営されているのは五十代頃のご夫婦で、テイクアウトではなく普通の店舗内には幾つかのテレビで取り上げられた記念のものが置いてあり、クラシックな喫茶店のような内装が落ち着くいい店。

なのに、複数の高校と繋がる道にあるとんでもない優良立地で、本当に利益になってるかそれ?と心配になるような価格でテイクアウトを許してくれていた。



私たちはそう多くないお金で日々の遊びと胃袋満たしを両立しなければいけないバカ高校生だったので、しょっちゅうそこに寄っては近くの河川敷で食べていた。

食い盛りの男子同級生などは三つ頼んでまとめ食いしたなどとも言っていたし、別の高校の友人もその店を使っていたので、市内の食い盛りたちの間での知名度はそれなりといったところだろうか。


ちなみに、営業中かどうかを判断する術が外見にはなく、テイクアウト用のインターホンを鳴らしてもおば様が注文を取りに来なかったら休み、という感じの店である。

現在もその店があるかは分からないが、あの頃より食べる量が落ちた今でも、あの店のピラフとチャーハンなら一食でぺろりといけるくらい美味しい店だったとだけ告げておく。


あんな店が近所にあったら毎日ご飯買いにいくのになぁ。

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