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ラブレターが青い鳥だったら

作者: 昼月キオリ

それは中学二年の夏のことだった

隣の席の男の子に初めて恋をしました


彼は明るくて優しくてクラスの人気者

私は根暗で目立たない嫌われ者


ラブレターを書いたけど

気持ちが重過ぎたなってへこんだ


渡せない渡せるはずもない

ダメなところばかり何もできない


もしラブレターが青い鳥だったら私の重い恋心も彼を幸せにする魔法になれるのに




それは卒業式のことだった

後ろ姿を見つめたまま時が止まった


彼は太陽みたいに眩しい人だったの

私は日陰に咲く冴えない花だったの


ラブレターを書いたけど

気持ちが重過ぎてぐしゃぐしゃな紙


渡せない渡せるはずもない

嫌いなところばかり何もない私は


もしラブレターが青い鳥だったら私の重い恋心も彼を幸せにする魔法になれるのに



色んな人に利用されて捨てられて

あの日のラブレターみたいぐしゃぐしゃになって

昔のことを思い出す



ラブレターを書いたけど

気持ちが重過ぎたなってへこんだ


渡せない渡せるはずもない

ダメなところばかり何もできない


もしラブレターが青い鳥だったら私の重い恋心も彼を幸せにする魔法になれるのに



一人で街を歩いていた

久しぶりと

声がして振り返った


10年前と変わらない声

10年前と変わらない笑顔


再会して今までのこと沢山話した

そして目と目が合い抱き締め合った

強く強く抱き締め合った


捨てられなかったラブレター

ありがとうって

受け取ってくれた



ラブレターは青い鳥だった

彼を幸せにする魔法になれたんだ


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