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百年祭 くもの怪人討伐戦/ミーラ王妃誘拐作戦 2

破壊された城壁の正面扉の残骸や、既にカノンに返り討ちにされて数人の近衛騎士が倒れているカリバーン城の庭園にて、カノンに対峙するのはカリバーン王国第一王妃であり、カリバーン王国精鋭の騎士団、近衛騎士団の団長を務めているマリーである

王妃という立場でありながらも、団長として前線に立ち、王国の周辺の諸外国の小競り合いやテロリストに果敢立ち向かうその姿、長剣を二刀流で戦う姿は到底王妃と思えない戦いぶりで”戦妃のマリー”と呼ばれる程である

近年は年齢故に、前線に立つ機会は少ないが、対峙しているカノンは雰囲気でマリーの強さを感じる


「…到底前線を離れたとは思えない程、研ぎ澄まされていると言うべきですかね、マリー王妃?」

「光栄ね、そう言っていただけるのは!!」


マリーの強さは他の騎士や近衛騎士とは比べものにならない。カノンが青龍刀を杖に戻してやや本気で対応をせざる得ない状況になっていた


(力に関してはユキナが圧倒的だが、剣技なら月光のピスケスといい勝負になりそうじゃないか?)

(100年前の魔法使いの中には杖を近接戦闘に使う者もいるとは聞いていたが、極まめれば剣を捌き切る程とは…しかも、まだ本気を出していないとみる)


マリーの剣を交わしている内に、この戦い方と太刀筋に覚えがあることにカノンは気付く。マリーの剣技はユキナと酷似している

カノンはユキナはいくつかの剣の師がいたとは聞いていたが、どれもこれもがユキナの素質に正確に教えられる師匠はいなかったしたために我流になっているが、そのベースになった戦い方はあるとは思っていたのだ


(つまり、一番最初にユキナに剣を教えたのはこの人か!二刀流といい、とても女の騎士の戦い方じゃねぇ!!)


2本の長剣と杖のぶつかり合い、戦い慣れしている筈の周辺の騎士たちがマリーとカノンの戦いに割り込めないと判断せざる得ないほどに熾烈な打ち合いをしていたのだ

その打ち合いは数階の高さから離れてる部屋にいるミーラの耳にも届くほどであった

国王の暗殺未遂事件に怪人の出現、そして現在謎の仮面の男の襲撃で城は手薄な状況であり、そして数年暮らしてきた者からしてみればミーラ王妃の部屋にたどり着くのは容易であった

静かにミーラ王妃の部屋の扉が開けられ、二人は互いに目が合う


「…ユ、ユリカ?」


会うの実に数年振り、ミーラが知りうるユキナは身長も体もまだ小さく、そして髪も長髪の金髪の碧眼だったのがセミロングの茶髪の赤目であるから、ミーラは少し戸惑ったが、それでも自分の娘であることを当ててくれたことに内心ユキナは喜んではいた

お互いの安全の為に接触は避けてきた二人、こういう場面でなければユキナはミーラに抱き着きたかった、母の名前を言いたかった。だけど、それをユキナはグッと堪える


「…どなたか見間違いではないでしょうかミーラ王妃?私は数年前に亡くなったあなたの娘、ユリカ・カリバーンでありません…あなたを攫いに来た悪い娘ですよ」


ユキナはワザとらしく否定し、ミーラに目的を明かす

ユキナは今度は礼儀正しく、王妃であるミーラにお願いをして手を出す


「ミーラ王妃、どうかこの私に誘拐されてもらえませんか?あなたの中にあるモノを、盗みに来ました」

「…ふふ…まるで怪盗みたいね」


ミーラ王妃はユキナのお願いと対応に笑みを浮かべてしまう


「そうね…こんなかわいいお嬢さんのお願いを聞けない程、私は心が狭くないからね…お嬢さん、私を連れ出して貰えるかしら?」


ミーラはユキナの手を取ろうとした。数年ぶりに会う大きくなった我が子の手を取ろうとした


「いけないな…僕のオモチャを勝手に連れ出そうなんて」


ミーラの背後から、歪んだ空間から手が出てきてミーラの体に刺さる


「ぐ!?」「母さま!?」


空間の歪から少年、ミーラにウロボロスカードを埋め込んだ張本人であるハザマがミーラ王妃を右手で刺しながら現れる

話を聞いていたユキナは、ハザマを敵として即座に認識して剣を抜き即座にミーラとハザマの側面に回りハザマに剣を振るうが、空間が歪むとミーラとハザマはユキナの目の前に消える


「危ない危ない…全く、お姉ちゃんは危ないな…王妃さま、怪我しちゃうよ?」


ハザマは空間移動で、ユキナの攻撃を避けていた


「貴様…!母さまを離せ!!」


先程の紳士的にミーラに接したのと打って変わって、目を見開いて怒りの瞳でハザマを見るユキナ

無意識か怒りで魔力を制御せずに魔力を込められた剣は、凄まじい魔力を帯びており、刀身が震えていた

剣がユキナの魔力に耐えられていないのである


「怖い怖い、お姉ちゃんと遊ぶには僕だけじゃ楽しめないな」


ハザマは邪悪に頬を緩め


「だから、僕のオモチャを使わせてもらうよ。術式展開(シーケンス)、キャストアップ」


ハザマはミーラに埋め込まれたウロボロスカードに魔力を込めて起動させる


「あああアアア!!!」


苦悶の悲鳴と共に、漆黒な魔力反応を出し始めるミーラは、体が禍々しいモノに徐々に変化していき

異様な人型の姿に変わる

その異様な雰囲気に、ユキナは脅威を感じた、寒気を感じ鳥肌が立っていた。その姿はユキナは本で見たことがあった…というより歴史で必ず習う、100年前に存在したオリュートスの知的生命体の全ての敵


「妖魔…!」

「あはははは!!いい姿だ!!やっぱり僕のオモチャに相応しいや!!やっちゃえ!!」


ハザマの指示で、妖魔は凄まじい電撃を周囲に放ちミーラ王妃の部屋を破壊する

放たれた電撃と、落ちてきた瓦礫を剣で払いながら防いだが、桁違いの威力と破壊力に膝をつく

目の前でミーラを妖魔に変えられたことに、ユキナは冷静であった

ユキナは立ち上がり、剣を構えて妖魔に向かっていく、放たれる電撃を交わし、剣で払いながら妖魔の懐に入り、剣を妖魔に刺し込む


「…これは驚いたよお姉ちゃん。まさか自分のママを殺すことを躊躇わないなんて」

「生憎、こうなったら私が引導を渡してやるのが娘としての役目だからね…次は貴様だ」

「へぇー…だけどその程度じゃ妖魔は殺せないよ?」


妖魔は口から物凄いエネルギーを溜め込む、ユキナはマズイと判断した瞬間、持っている剣を妖魔に突き刺しまま蹴り上げて地下の方向に向ける


「やっちゃえ」


ハザマが合図すると、妖魔はプラズマのレーザーを発射する。その威力は反動で完全にミーラ王妃の部屋は消し飛び、城の地下最深部までユキナごとぶっ飛ばす程であった


ミーラ王妃の部屋での騒動は庭園にいたカノン達も気付くほどであり、マリーとカノンは手を止めていた


「…どうやら、こっちの茶番に引っかからなかったようね」

「その辺は織り込み済みですよマリー様、これからユキナと合流して…」


その時カノンは気が付く、とてつもない気配、魔力反応に


「避けろ!!!」


カノンはマリーや周辺の騎士達に警告を送った瞬間、城壁は凄まじい威力の何かに破壊された城壁から、数十メートル反対側の城壁まで貫通して破壊するほどであり、大穴を開けられていた

カノンは射線上にいたマリーを咄嗟に庇って動いて、直撃は避けたものの掠めた反動で仮面が粉々に砕けた


「…無事ですか?マリー様?」

「おかげさまで…どうやら、トンデモない客人が来たようね」


大穴から現れたのは、漆黒の鎧に特徴的な昆虫を模したような頭部の怪人であった

カノンとマリーは一目で、これは怪人だと理解したが、カノンはその姿に見覚えがあった。それはセルゲイが残した手記に描かれたのと似ていた。10年前にレオとライブラに手負いを負わせた怪人


「飛蝗の…怪人!やはり生きていたのか…!」

「あれに覚えがあるのでカノン殿?」

「ええ…レオとライブラに手負い負わせた怪人…レオの左足を持っていた怪人ですよ」


マリーは立場上、ある程度の十二騎士の現状を知っている。レオが10年前に左足を失う重傷を負わされたこと。内心驚きながらも、剣を持って立ち上がり


「そう…ここに来たのは目的はある程度の検討をつくけど…この怪人をユキナの元には行かせる訳にはいかないわね」

「ですね、ある程度のイレギュラーは想定はしていたが、こんな危険な奴はここで食い止める」


カノンは立ち上がり、杖を右手に、左手には風の剣を展開させていた。そんな二人に加勢する者達もいた


「なら、我ら近衛騎士…老兵も加勢させて頂きましょう。よろしいですね団長、カノン殿?」


カノンとマリーの後ろに数人の年配の騎士たちが臨戦態勢で構えていた

カノンが周りを見渡すと、他にも数十人いた騎士はこの場からおらず、カノンとマリー、そしてこの年配の騎士達だけであった


「…若い騎士達を死地から離したのか?」

「ええ、私やここにいる爺さん方は死んでもさほどの損失ではないし、それにカノン殿の素性を多く晒したくないでしょう?」

「どんだけ準備がいいんだ…恐れ入るよ」

「それに…人数がいてどうこうできるような相手じゃないでしょアレは?」


マリーの言う通りであることをカノンも理解できるほど、飛蝗の怪人のただならぬ気配、強者の気配を感じ取っていた


「なら、せめて空を飛び回られても面倒だ。術式展開(シーケンス)、五芒星結界」


カノンは詠唱と指を鳴らすと庭園にドーム状の結果が発生させる。カノンが作戦前の対抗策の一つとして事前に仕込んだ魔法陣による結界

魔装鎧のない現在の状態で怪人と対峙するのは面倒であると判断したカノンの策であった


「マリー様に近衛騎士の方々、悪いが力を借りさせてもらう」

「「「「「キャストアップ!!変身!!」」」」」


老人騎士達は全員変身して、魔装鎧を纏う

カノンとマリー、そして老兵の近衛騎士達による飛蝗の怪人の迎撃戦が始まった




聖王都魔法学校付近の商店街、妖魔獣と怪人に囲まれたグランの前に現れた十二騎士の一人であるライブラは、大剣を地面に突き刺しつつも臨戦態勢でいた


「裁定者のライブラ…異空間を歪める時空系統の魔法を得意とするとは聞いていたけど」

『かなりの魔力と高度な技術を要求される系統だから、魔法使いとしてもカードを用いるか、大規模な魔方陣で複数人必要なんだけどねぇ…流石は魔王というべきかしら』


裁定者のライブラのもう一つの顔、妖魔大戦以前に人類と敵対した魔族の王、魔王ライブラ本人でもある。初代カリバーン王国の王にして聖剣の担い手である勇者に倒されて以降、大人しくなり、数百年後に聖剣のゴートの盟友となって十二騎士の一人として数えられることとなる


「これはこれは…魔王殿はここ最近カリバーン王国を不在にしていると思っていたのですが…まさか我々の前に現れるとは」


ワームシュートによるビームの雨をまともに食らったマグスとドドーンはやれやれという感じで立ち上がる


「貴様たちウロボロスがこの祭りを台無しにしたと聞けば、私が出るのも道理であろう?よくもミーラ王妃にやってくれたな…よくも我が同胞の民をこのように傷つけてくれた…」


ライブラの眼前に映る、蜘蛛の怪人とその店を見て彼は怒りを込み上げていた。それも魔力を抑えきれない程であり、周囲の空気が重くなる


「言いがかりを…私は彼女を助けたんですよ?店を焼かれて、重傷を負った彼女の子供たちを…」

「黙れ」


マグスが言い終わる前に、ライブラは右手から魔力を放ち、ビームとしてマグスに撃ちだす

マグスに直撃する前に、ドドーンが守りに入りそれを防ぐ


「やれやれ…人を話を聞かない魔王様だ…ですが、貴方がたの劣勢は変わりませんよ?例え魔王様が一人増えようが、10年前と同様に魔王様は無様に負ける」

「ほう?10年前のことを知っているということは、貴様はそれ以前のウロボロスを知っているということだな…貴様の不快な話を聞く気はないが、色々と聞かないといけないようだな…それに」


ライブラはグランの方に視線を向ける


「セルゲイの弟子よ、貴殿に一つ問う。貴殿は怪人となった我が同胞の民を救うと申したな?それは何故だ?」


ライブラの唐突の問いに、グランは少し間を置いてしまう。色々と理由があるがそれを言語化する答えを考える。グランはこの時、セルゲイのことを脳裏によぎり


「簡単なことです、魔法使いだから。魔法で奇跡の一つでも起こさなくて何が魔法使いですか?それに魔王様はご存知かどうか知りませんが…」


グランは深く息を吸ってから、答えを続ける


「女将さんは美人なんですよ?それを失わせるのカリバーン王国として損失でしょうし、セルゲイ先生怒られます。美人を見殺しにするとは何事だって」


グランの予想外の答えに、一瞬ライブラは戸惑ったが、重々しい魔力を解き笑い出す


「くくく…なるほど、奴ならそう答えるであろう。そしてジェミニアの奴も似たことを返してきそうだ…良かろう!我が同胞のことを貴殿に任せる。私はこの獣達とそこの者共の相手をしてやる」


ライブラは突き刺した大剣を片手で軽々しく手に取る


「セバスチャンから聞いている。グラン、奴らに目にモノを見せてやれ。奴から、ジェミニアから託されたものを!」


グランは懐からジェミニアの魔装鎧のカードを取り出し、詠唱を始める


キャストアップ!!(我が身を覆え)


グランにジェミニアのベルトが装着され、バックルのハンドルを開けて魔石を回転させる〈シーケンス キャストアップ〉


「な!?まさか!?」


マグスもドドーンも想定外であったのだ、まさかグランがジェミニアの魔装鎧を持っていることが

まさかジェミニアがグランに魔装鎧を渡していたことを


「変身!!」〈ヘンシン〉


バックルのサイドハンドルを閉め、眩い光共にグランにジェミニアの魔装鎧が纏われる


「奴ほどとは言わんが、似合うじゃないかグラン殿?名乗りはしないのか?」

「ライブラ様、オレはあくまでも仮初です…ですがこの魔装鎧を託された以上、アクエリアスの魔装鎧の時のように破壊される訳にはいかない…恥じない戦いをします」


グランはカードを取り出し、魔力を込める


『グラン、今は分断させることを優先させて。怪人と空中戦に持ち込んだ方が手っ取り早い』

「わかっている…!術式展開(シーケンス)、スモークボム!!」


グランは煙を周囲に爆発的に発生させて、周囲の視界を遮る。妖魔獣も怪人もグラン達を見失った、瞬間、グランは刃を展開させた魔装銃を蜘蛛の怪人に突き刺しながら突進し、空中戦に持ち込ませる

数十メートル上昇してから、不意を突かれた蜘蛛の怪人は4本の鋭利な脚でグランを弾く

互いに一定の距離を離れ、対峙するグランと蜘蛛の怪人


『ライブラの方も戦闘を開始したらしい…いや、ちょっと待て、さっきのマグスとか名乗っていた奴ら、ここから離れたみたいね』

「どういうことだ…?加勢はしないということなのか?」

『戦闘向きじゃないとは言っていたから、何処かで高みの見物をしているか…どちらにせよ、目の前の相手に集中しないといけないわね』


リーノの言う通り、蜘蛛の怪人は8本の脚をグランの方向に向けて、煙を圧縮した圧縮弾を撃ちこんでくる

グランは避けながら、リーノから現状を確認させられる


『グラン、今のこの一帯は魔法省の命令で避難地区にされている。だから被害が出るのは建造物だけ…だけど無暗に戦闘領域を広げると人的被害は避けられない』

「この場にある建造物を壊していいなら、なんとかなるかもしれない」


グランは避けながらも、蜘蛛の怪人にビームを当てる

数発直撃をしているものの、少し怯ませる程度で効果は薄いようであり、怪人は圧縮弾を構わず連射してくる

しかしグランは、ビームを当てることで圧縮弾の狙いを逸らさせつつ、怪人に接近していき懐まで近づいて怪人が近接戦闘を仕掛ける前に


変形魔法(バリアブルライゼ)、パイルバンカー!」


パイルバンカーを怪人の腹部に叩き込み、地面に叩き落とす。怪人は建造物を破壊しながら地面に叩きつけられ、苦悶の悲鳴を上げていた

叩きつけられた怪人を、視界から見失うグランであったが


「…この程度で倒れるとは思わないが」

『でも、ダメージはあったみたいね。怪人状態は解けていないけど、ダウンしているようね』


帽子で意識が繋がっているリーノの魔力探知で怪人の場所と現状を把握することが出来ていた

パイルバンカーを魔装銃に戻して、次の行動に備える


『怪人を現時点で倒す方法は、怪人の再生能力を枯渇させて死亡させるか。再生能力が間に合わない強力な一撃を叩き込む、再生が間に合わない連続攻撃で鎧を破壊するか…』

「どのみち後者を選ばないと女将さんが死んでしまうか…!」


グランは用いる手札を整理する。蜘蛛の怪人に相手にどの魔法や戦い方が有効か

しかし、怪人が落下した地点から黒い煙が広がり、それはグランの周囲も覆うほどの広さであった


「これは…広場の時の煙幕!?」

『!?怪人の反応が掴めない!?…そうか、この煙は魔力探知を遮る効果もあるのか…道理で私と叔父上が取り逃がす訳だ!…厄介な!!』


広場の時の疑問が解決したリーノであったが、この状況はマズイと判断する。視界を塞がれた挙句に魔力探知が出来ない相手、どこから攻撃が来るのかわからない。そしてそれはグランの背後から現れた

鋭利な背中から生えている4つの脚でグランを背後から強襲し、まともに受けてグランであったが、瞬時に状況を判断し、痛いに堪えつつも攻撃された反動を利用した宙返りしながら怪人の方向に魔装銃を向け


術式展開(シーケンス)!トルネードバスター!!」


竜巻を撃ち、射線軸の煙幕を吹き飛ばし怪人の姿を目視できるようになる


錬金魔法(マテリアルライゼ)!ブレード!!」


魔装銃の銃身にブレードを展開させて、全速力で怪人に切り込む

怪人の機動力ではジェミニアの魔装鎧のスピードには追い付けず、圧縮弾を撃つものの、グランは魔装鎧の機動力に振り回されつつも空戦機動戦術に持ち込み、縦横無尽に動いて近接で切り込みつつ、ビームを撃ち当てる

しかし怪人も状況も不利と判断すると、再び煙幕を張る


『またか!!』

「2度も同じ手は通用しない…なら!!」〈マキシマムチャージ〉


グランはマキシマムチャージを使い、カードを取り出す。マキシマムチャージを併用することを前提とした魔法


魔力変換(コンバート)錬金魔法(マテリアルライゼ)!!」 〈シーケンス〉


そして蜘蛛の怪人は再びグランを背後から襲う。しかし手ごたえは鈍い感触と鈍い音が響いた、まるで金属を無理やり引っ搔いたような不快な音と不快な感触

グランを囲うのは四角形の金属


術式展開(シーケンス)…アイアンバースト!!」


それは鉄塊の怪人が使用した、カウンター技。鉄の壁を破裂させて金属片を怪人に当てる、魔装鎧すら破壊する威力をまともに受けた怪人の鎧はボロボロになっていた

グランはこの機を逃さないと、怪人に突撃し、魔装銃を突き刺しながら住宅街の方向、地上に押し込んでいき


〈マキシマムチャージ シーケンス〉「こいつでどうだ!!術式展開(シーケンス)!!ラピッドシュート!!」


グランは回し蹴りをした後、怪人を住宅の一つの壁に叩きつけると同時に2丁の魔装銃による、ビームを連射を行う

マキシマムチャージで威力を底上げされたビームを機関砲のごとく怪人に撃ち、一発も打ち漏らすことなく怪人に当てていく


「ぐあああああああああ!!!!」


再生速度が間に合わない高威力の攻撃に、蜘蛛の怪人は断末魔を上げ、そして爆発を起こして変身が解ける

変身が解けた女将は気絶しており、住宅の壁から地上に落下していくが、グランは受け止めてそっと地面に寝かせる


「…良かった、息も脈もある」


グランは女将の首元に手を当てて、生きていることに安堵する。グランは応急であるが、治療魔法の用意をするが

リーノこの時に違和感を感じた


『ちょっと待てグラン…ウロボロスカードの反応も、どこにも見当たらない。叔父上の時は黒いカードが落ちていたって言っていたのに…』


リーノが指摘した瞬間、女将の体から激しい電撃が放たれてグランは女将から弾かれた


「ぐ!?な、なんだ!?」

『まだ終わっていない!!グラン!!離れ…』


リーノの警告は間に合わず、女将から放たれた電撃は周囲の建物を破壊していき、グランも巻き込まれる

女将の体は電撃を放ちながら宙に浮いていき、激しい反応の光を放ちながら再び姿を変えていく

それは先程の怪人の姿でなかった、それは100年前にオリュートスを破滅に追い込んだ存在。グランとリーノは教書や資料で見たことがある。その姿


「妖魔に…変身した!!?」

『しかもこの反応…魔力とは違う!完全に私たちが知っているような理とは違う力…!!』


妖魔となった女将。妖魔は口を開くと、眩い青白い光を放っており、まるで何かを発射しようとしていた

その異様な力は、空気が震えており、グランとリーノはとてつもない威力を放たれてよとしていことを理解させられる


『グラン!今すぐ離れて!!』


リーノはグランに離れるように言うが、グランは妖魔が発射しようとしている方向に勘付く、急上昇する


『グラン!?』「ダメだ!この射線上の先には避難している人達がいる!!」


グランは妖魔が発射しようといている遥かに先に、避難施設があることに気付き、妖魔の射線軸に入り、鉄の壁や魔装銃をシールドに変形、用いるありとあらゆる防御手段を行い

そしてそれは放たれた

妖魔の口から放たれるはプラズマレーザー、射線上にあるモノを何もかもを薙ぎ払う妖魔大戦時代に猛威を振るった攻撃手段

発射の反動で周囲の建造物が吹き飛び、射線軸にあるモノが直撃せずとも吹き飛んでいき、そしてそれを受け止めるグランもその威力に押し込まれていき、数キロ離れた高層建造物にグランは叩き込まれてしまった

刃のジェミニア スペック (グラン・グラス変身時)


パンチ力 約20トン


キック力 約30トン


装備品 魔装銃×2 予備のシリンダー 多彩なカード


最高速度 マッハ2.0


カノンよりも魔力が強いグランが纏うと若干スペックが変わる

機動力と最高速が速いが、ピーキ過ぎる仕様の魔装鎧の為にグランが纏った際にはリミッターがかかり機動力が落ちる代わりに使いやすくはなる

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