大阪のライバル心
2話目です。
今回は大阪が主役のお話。
「はぁ…どないしよ…」
大阪は珍しく頭を抱え悩んでいた。
「どうしはったん?」
「大阪さんじゃないですよ、悩みごとがあるんでしたら聞きますよ」
そんな大阪の姿にふたりは大阪を励ます。
大阪は顔だけ起こし遠くを見つめ物悲しそうに話す
「いやぁどないしたら、あいつに勝てんのかな思うて」
そう言って深いため息をついた。
「どんな人なん?」
「大阪さんがこんなに悩むってことは余程凄い人なんですか?」
そう奈良は京都に訪ねる
「うちも知らんわ、ほんまなどないしはったん?大阪はん」
大阪を心配した。
「いやな、東京ってやつおるやろ?」
「あぁ、あの子な」
「どんな方なんですか?」
勝手に話が進み困惑する奈良はまだ東京の子とを知らなかった。
「あんた知らんの?」
京都は少し驚いていた
「はい、恥ずかしながら」
奈良はそう言って頭を手に当て笑った。
「あいつ、俺より、人気もん(人気者)やから、
どないしたら俺も人気もんになれんのかなって」
口元に手を当て話す
「知らんわそんなん」
大阪の言葉に京都は扇子で口元を隠し目を細めた。
「まぁでもとりあえずこっち来、床に座り込んでると浮いて見えるしこっちが恥ずかしなるからやめて」そう言い手招きをする。
大阪は蹲っていた身体を起こしふたりの方に向かうが大阪の表情はまだ寂しそうな悲しそうな顔をしている。
そして、席に着き口を開く
「そんな冷たいこと言わんといてや…あっ奈良はなんか案ないか?」
そう言って奈良に助けを求めるが「ないです」と
キッパリと他人事のように真顔で大阪を見ずに遠くを見て話した。
「そんなん酷いわ、俺必死やのに!」
大阪はライバル心を抱いている東京に勝つため悩み続けるのだった。
終