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感動

 自宅に到着すると、大型トラックと物々しい警備員がゾロゾロいた。


『ヨシオ、インゴットを全部渡してあげて』


 ホテルから真っすぐに帰って来たのに、なんで俺よりも先にトラックが来てるんだ。警備員なんてドコから連れて来た。イツから雇ってるんだ。

 考えても仕方が無い。あの外国人達も、相当ハイスペックだったのだろう。



 異世界の宿に戻ると、商業ギルドから呼び出しがあった。どうやらスキルオーブが手に入ったらしい。3つ目のスキルを取得出来そうだ。


「2つ目のスキルは大ハズレだったから、次が楽しみだ」


『馬鹿と鋏は使いよう。豚に真珠。猫に小判』


「・・・」


 姫の言いたい事は解かる。どんなスキルも使い方次第で有用に使えるって事なんだろう。だが、俺が取得した2つ目のスキルは【美肌】だ。52才のオッサンには無用過ぎる。



 商業ギルドに行くと、2階に案内される。部屋の中には商業ギルド長のオンスがニコニコして待っていた。俺の商品で商業ギルドも相当儲かってるようだ。


「ヨシオ君、スキルオーブが手に入った」


 そう言って出して来たのは、スキルオーブが2つだ。


「全部買います」


「そう言うと思っていたよ。そこで相談なんだが、もっと買う予定はあるかい」


 欲しいとは思うが、そう簡単には手に入らないだろ。


「買えるなら欲しいです。お金なら有りますから」


 ああ。この言葉、いつかは言って見たかったよ。


「少々割高で良いなら、今後も手に入りそうなんだ」


 ギルド長から聞いた話によると、

 貴族は貴族の義務として、金貨100枚でスキルオーブを買い続けている。だが取得するスキルがハズレばかりで使う事に飽きていたらしい。使わなくても義務として買い続けるので不良在庫が増えていく。一部の貴族は手放す事は無いが、それでも結構な数を買い戻せる可能性がある。金貨110枚で手放しそうな貴族にアプローチして良いだろうか。

 という事だ。


 俺としては大歓迎だ。俺の資産は金貨7000枚を超えてる。とても使い切れない。


「金貨7000枚までなら出すので、話を進めて下さい」


「ありがとう。これで懐事情が改善した貴族は、更にヨシオ君の商品を爆買いしますよ」


 オーブ取引ではギルドは儲けを出せないが、俺の商品を売り付けて儲けを出すのか。これなら結構な数のオーブが手に入りそうだ。



 宿に戻って、買い取った2つのスキルオーブを使用する。


「姫、早速使ってみる。これで3つのスキルを持つ男だ」


 取得したスキルは、【キューティクル強化】。俺は、膝から崩れ落ちた。


「美容関係は要らない。52才のオッサンが美しくなってどうする」


 よし。忘れよう。 人間、切替が重要だ。


「姫、早速使ってみる。これで4つのスキルを持つ男だ」


 俺は思いっきりスキルオーブを破壊した。


「・・・なんだ? ・・・おっ ・・・これは」


 気が付いたら俺は、拳を握りしめガッツポーズをしていた。

 異世界に来て、長った、苦しかった。もう、これであの重さから解放される。夢の空間系スキル、【アイテムボックス】だ。


「姫、アイテムボックスだ!」


『ヨシオ、良かったわネ。容量は解かるの』


 容量どころか、まだ使い方も解ってない。


 今は、


 ただ、


 ただ、


 この感動を、


 味わっていたい。


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