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EP55 故郷は遠きに在りてあたしはボッチ? *


______転移


 第24日目 推定 8月24日 午前8時


 ジョセが去ってから4時間が経過していたが、俺はあれから眠れなかった。今日1日を休養に当てるつもりだからそれは丁度良かったのだが、気になるのは俺たちに残された日数だ。

階下に降りて食堂に向かうと、既にガルガノスの姿は無い。


「あらみなさぁん、今日の朝定食はスペシャルですよ~」

 ぷりん プリン にゃの~

疲れていると思ったアイリスさんの気配りで、朝食には甘いプリンが一品追加されていた。


「リ、リーダー、プリン食べないなら......ゴクリ」

 ゴツン!

「ラン、意地汚いわ。それはユウガのだから」

「あたしも同感」


「プリンか、昔<クリコのジャンボなぷっつんプリン>、よく食べてた......食べたら少し眠るよ」

たった今、俺からプリンを奪おうとしたランが、ぬけぬけとまたほざいた。

「リーダーなんだから、その " ぷりん " あたしにくれてから、良く寝ておいた方がいいわさ」

 ラン!

 ポン()!


「あたしはレンジャー、森では寝れない事はよくあったから、あたしは大丈夫よ」

「ユウガ、わたしは明日の準備をしておくから」

明日の準備と言っても、ジョセが言っていた<ヘブシコーラ>のペットボルトを用意すれば終わりだ。


++++++++挿絵(By みてみん)


『しかしジョセは何故一人で地球に来たんだろう?』

この頃、そんな疑問が俺の頭の中に渦巻くようになっていた。

皆には言っていないが、ジョセのIQは驚異の500だ。俺達を転移し、俺を美少女に転性させて冒険者になるように仕向けた。そして武器やジョセ自慢の<スペシャル・バニースーツ>なんかも用意してくれて......まだまだ理解出来ていない事はたくさんあった。



『ジョセが地球に来たのは1945年4月と言っていたな。となると歳は2022年現在として単純に100を超えている。俺が狸ババァと呼んだのも、満更はずしてはいなかったが、それにしてもあの顔は17歳位にしか見えなかったぞ。そう言えば、自分で歌ってたしな。

......そうだジョセはプレアデス星系の生まれだ。宇宙人は老化しないんだ』

※地球人も、外から見れば宇宙人です。



______その頃、ユウガと同じようにジョセの事を心配していた女性が居た。


「......私とジョセだけ、姉妹と離れ離れになってしまって。私は異世界ジャーブラ島のガルガノスさんに拾われたから良かったけど、ジョセは今どこに居るんだろう。ボッチで泣いていないかしら。心配だけど私はジョセの姉、私はもう泣いたりしないから」


この女性もかなりのIQを持っているのだが、それを知られるのは、中世の世界のような冒険者達の前では危険なのだ。彼女の持つ科学技術は、きっと魔女だと言われて殺されてしまう可能性が高いと判断した結果だった。


それから彼女は、ずっと正体を隠して働いていた。その場所とは、冒険者ギルドのガルガノスの傍らで。

そんな彼女は、冒険者ギルドに良く顔を出す度に、クリスタル・プレートのレベルアップの結果で、飲んだ暮れやガルガノスを驚かせているユウガを知り、そして股間にドドンパァと感じていた。


『ユウガって美少女、とても可愛いくて私のお股にビンビン来るんけど、あの子本当は男の子じゃないの。あれは魔法なんかじゃない! 超科学力で転性させている! そんな事が出来るのは......もしかすると』

その女性とは、冒険者酒場の人気アイドル"プレア"だった。


「4階層がどうのって言ってたけど、レイって()が持ってた槍には、超科学のコーティングの痕跡があったのよね......あれは冒険者のスキルとは違うもの。やはり私の股間の<ドドンパァ>反応は正しいのよ」


「お~い、プレアちゃん、こっちエール追加ぁ。それと<サンド・タコ>の味噌焼きに、<サンド・ワーム>の塩焼き7人分大盛りで」

 !

「あっは~い 今すぐ行きますぅぅ」

 パタパタ


「ふ、プレアの奴、すっかり酒場のアイドルになったのはいいが、俺は未だにプレアの事を何も知らねぇし、プレアも何も話さねぇ。面倒は俺が見てやるつもりだが、せめて俺だけにはもっと話してくれてもいいんじゃ......うん? プレアって確か昨日の晩」


 ガルガノスには、アイリスさんとの間に一人娘5歳のアイシャちゃんが居るのだが、ギルドに住み込みで働き、まだ18、9歳にしか見えないプレアの事を養子に引き取っても良いとさへ考えていた。


「ま、プレアに彼氏が出来れば寿(ことぶき)、それでいいんだがな」

 へ、クシュン


「あら夏風邪かしら? 違う!」

ビビン バァ


「レイ、あんた夏風邪でもひいたの? 最近変なのよさ。あたしは一度も風邪をひかない体質だけどさ」


<解説ジョセフィーヌ>


______プレアデス星系<アルキュオネー>で生まれたジョセは、プレアを含めた七人姉妹の末っ子で、プレアは下から2番目の姉だった。


 ジョセを含めた七人姉妹は、<プレイアデス七姉妹>の子孫であり、その遺伝子が脈々と流れていた。そして信仰する彼女達の<女神アルテミス>は、常に彼女達の祈りと信仰を一身に受け止めて続けて、その見返りに彼女達一人ひとりに<プレアデスの加護>を与えていた。


 本当ならば、そこは<アルテミスの加護>となる筈だが、<プレイアデス>も準女神様なのだ。アルテミスの加護の劣化版となってしまうが、神としての威厳と尊厳を自覚させる為の、<女神アルテミス>の配慮だった。それでもジョセ達が受け継いだ<プレアデスの加護>は、劣化版とは言え凄まじい力を持っていた。


 女神様らしいのは、七姉妹の幸せを祈って<プレアデスの加護>の解除方法が、最愛の男性へのチューに設定してあったとは。


「わたし達七人姉妹の事を、周りは<プレイアデス七姉妹>と呼んでいるけど、それは<女神アルテミス様>からのギフトが、わたし達の体に受け継がれているからなの」


 プレアは、自分達が受け継いだ能力について考えた。

「まず姉妹全員のIQが異常に高い事。特に次元転移と創造の力は準神レベル。そしてもう一つは、一度も使った事が無い<時空間操作>。言い伝えでは、何が起こるか不明な為、<封印のスキル>として、それを試したご先祖様は誰一人として居ないこと。そして最後に、股間がある特定の男性だけに強く反応した時、それはフォーリン・ラヴの証」



『あぁ私どうしよう。あのユウガクンを見た途端に、股間から脊髄を突きぬけたあの電撃。もう間違い無いの! 彼こそ私の運命の人。今はどうして美少女に? でもわたしの運命の(ひと)


 クネ クネ ポッ ポッ

「お~いプレアちゃん、こっちにもエール追加ぁ。何をそんなに紅い顔してんだよぉ。俺はプレアちゃんにぞっこんなんだぜ。ひょっとして俺の事、考えてた?」

 あはあは。


______ここにもう一つ、ユウガと興味深い接点があった。


 ユウガが超常現象に興味を持ち、毎晩供物を捧げて宇宙のスピリチュアルと一体化しようと修行をしていた事だ。

 ユウガが独自開発した呪文<便波(べんは)~>で思念を飛ばして居たその先こそ......夜空で肉眼でも観察出来る星団。それがプレアデス星団だった。


 ジョセとプレアの股間を刺激したユウガの思念は、当然残りの5人の姉妹にも届いている。それも股、股間に。


 地球に居るジョセは、その思念を誰よりも近い南極で受信し、俄然ユウガに<愛>と言う名の興味を持ったのだった。プレアは異世界のジャーブラ島に飛ばされて居た為、思念の発信先は分らず、だたモンモンとした日々を送っていたのだった。


 異世界にプレアが飛ばされた理由......それはやはり第惨事世界大戦のXXXに関わった為だった。しかも1945年4月に、<プレイアデスの七姉妹>全員が、宇宙船に乗り地球に来ていた経緯があった。


 ユウガが転移・転性した理由は未だ解明してはいないが、ユウガは自身でも気づいていない特殊な能力を持っている。それは偶然なのか必然だったのか、ユウガを取り巻く美少女達と深く関係していた。

そしてまた、その能力が発揮される。





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