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EP46 四天王ナンバー4の突破口 その1

♪ダッシュ ダッシュ ダンダン ダダン ♪

 グゥォォォ ガリガリガリィィ


「来たぞ四天王だ! フォーメーション! 詠唱バンク!」

「あれよ!」

「いゃぁぁん」

「なんて面妖な! 魔弓(ボウ)!」

『南蛮渡来の唐繰り人形で御座るか! 不覚! 生命体では無い故、某、探知不能で御座った!』


「ナビコマちゃん、もう見れば分る! あれはスーパーロボットのマジンガーXだ。レイのビジョンが的中した!」

『ろぼっと? あれは魔人で御座るか!』


 俺達の前に現れたのは、アニメで御馴染みのスーパーロボット、マジンガーXそのものだった。但し大きさは1/10スケール位だろうが、スクランブル・ダッシュが壁をガリガリと削りながら飛んで来た。

「無理だろ、こんな狭いダンジョンの中で飛ぶなんてさ」


 よく見れば、頭部コクピットの中に人影があった。

「スクランブル・オーフ !」


「くっくっ、よく来たな糞バニーガール共。私の名はヴァルター兄弟の兄だ。いい気になっているようだが、3階層の<キング・ゼリー>は弟の駄作だよ。ふふん、早くもお前らの運命はここまでと知れ。観念するんだな」


俺はすぐ様、シュミレーションを思い出した。

こいつのボディは超合金で、レイのファイアーボールやチタン製の槍"ユーラン"も、ナビコマちゃんの刺突も効かないと。

『まだ試した事の無いスキル<Give>を使う時が来たんだ』


 ふん!

「宣戦布告は終わった。いくぞ糞バニーガール共!」

 グィィィ


小手調べのつもりなのか、マジンガーXの両手が上がり、いきなりドリル・圧力鍋パンチを放ってきた。

ギュアァドルナベナべェ

狭いダンジョン内では左右に逃げるか、上に跳ぶしか手は無い。


4人が間一髪、ドリル・圧力鍋パンチを避ける事が出来た。それを可能にしたのは、それぞれが瞬発LV1以上を獲得していたからだ。


レイは元々運動神経に優れている。ランはナビコマちゃんの能力アシスト、メーダはレンジャーで、目も運動能力が高い事が幸いした。けれど俺は。


「ユウガ、出血してる!」

前衛の俺は逃げる余裕が少ない分、バニースーツを掠っていた。

 痛ぅ


「ほう、これをかわしたか! やるな!」

コックピットのヴァルター兄は、俺を見てニヤリと笑った。


「皆、あんな回転する圧力鍋のパンチを食らったら、一発退場だぞ! あれはフォース・フィールドの防御力を超えて来る。だけど飛び道具は速いが、本体はゴーレム同様に遅い。活路はそこにあるぞ!」


「活路? ふん確かにな」

その時俺は思った。

『背後に回るのは、案外いけそうだ』と


「次はコレだ! グレート・メランブーを使うには狭すぎるから今は無しで、サンダー・スパークは空がねぇ......ちぃ糞バニーガール共、おメェ等運がいいぜ。この狭いダンジョンでは、俺の必殺技が使えねぇぜ」


 ほうほう!

『いや、それ前から分かる事だよね?』

「ユウガ、ロボが攻めあぐんでる」


 マジンガーXにはアニメのような、武器を多数装備しているだろうが、狭いダンジョンが俺達にとって有利な展開となった。油断は出来ないが活路が少し見えた気がするのだ。


ヴァルター兄が乗る、マジンガーXが使える武器は、狭いダンジョン内が幸いして、ある程度手札を削れた。

「アニメの知識で、残っているのは<光子力かなビーム>と股間(キンター)ミサイル、ビュウビュウ・ハリケーンのみだ!」


 残るそれらの武器も、ダンジョン内でぶっ放せばダンジョンが破壊されてしまう。つまりマジンガーXは、使える武器が無いと俺はよんだ。しかし......ヴァルター兄の声にはまだ余裕があった。


「ふふ、甘いな! 俺の武器は、もう使えないと思っているんだろう?」

ギギギ ウィーン


ドリル・圧力鍋パンチの両手は、間抜けな事に壁にめり込んで既に回収不能の状況であり、それではWマジンガー・ソードも使えない訳だ。

 ビー ガリガリ


「兄者、手こずっているようだが、加勢してやろうか?」

 館内放送のように突然響いた声の主は、ヴァルター兄弟の弟らしい。

「負け犬の<キング・ゼリー>の出番は無いぞ。大人しくそこから見ていろ」

「ふ、どうだか。油断するなよ兄者」


 ジャキーン


「ユウガ、アレ何かするつもりよ!」

「アレとは! なにさ?」

「何かの飛び道具よ!」


 見ると二の腕の中から、バルカン砲のような筒が多数現れた。

「しまった! アレは多連装機関銃だ!」


「ほう、お前には分るのか? 名前は<ガトリング高速連射銃>だがな。こいつからは逃げれんぞ」


 <ガトリング高速連射銃>は、ミサイルに比べれば威力は落ちるが、高速で貫通弾丸を連射されれば逃げ切れない。強化スペシャル・バニースーツの防刃仕様とフォース・フィールドでどこまで耐えられるか......俺が高速で思考を巡らしても、結果は一つしか見えて来ない。


「ちきしょー、ジョセフィーヌ! このバニースーツは何で防刃仕様なんだよ!」

 シュコ~ シュコ~

 何か空気が噴出するような音が聞えたと同時に、<ガトリング高速連射銃>が無慈悲に火を吹いた。


 ドルルル ララララ

 「うォぉぉぉ」

 「「きゃぁぁぁ」」

『強化範囲ヒール!』


 バニースーツのフォース・フィールドと、ナビコマちゃんのヒールのお陰で、初撃は絶える事が出来た。しかし次は確実にバニースーツを貫通し、俺達は蜂の巣になる事が確定する攻撃だ。

「考えろ! 集中しろ! 」

 モア~ン


 途端に、俺の周りの時間が妙に緩やかに流れている。ユウガにはそんな風に見えた。それは高速思考のせいで、時間の流れを遅く感じたからだ。


『マジンガーXの弱点=背後=スキル<Give>=<激痛のハイヒール>=スキル<試行錯誤>=マイナスを掛け合わせてプラスに=レイの<無いものねだり>=魔弓(ボウ)の鏃はダイアモンド。そしてあのシュコ~シュコ~』


俺の頭の中では、これらの断片化したピースが、くるくると回っていた。

そのピースの一つが、あるピースと結び付く。一つが完成すれば、残りのピースは嵌り易くなる。


『考えろ! そして結び付けるんだ ピースを!』


 スキル<思考錯誤>の効果、それは考えれば考える程、周囲の時間か遅れているように感じる。実際は高速思考によって、1秒が1分に感じているだけだ。

 『これが思考錯誤の効果か! しかしピースがまだ完成しない』






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